そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

万葉集#19.4213-19.4216

2013年09月05日 |  / 万葉集

9/5

「東風アユをいたみ奈呉の浦廻に寄する波いや千重しきに恋ひ渡るかも(#19.4213 右の一首は、京の丹比タヂヒが家に贈る。)」
「東風アユ強く奈呉に寄す波幾重にもそんな感じに恋ひ続けます()」

「宮仕え遠い任地で国治め手紙は通えど直に逢えない(天地の初めの時ようつそみの八十伴男ヤソトモノヲは大王オホキミにまつろふものと定めたる官ツカサにしあれば天皇オホキミの命畏み夷ざかる国を治むとあしひきの山川隔ヘナり風雲カゼクモに言は通へど直タダに逢はぬ)」
「直接に逢えぬ日重ね悩めれば伝言を持ち人が道くる(直タダに逢はぬ日の重なれば思ひ恋ひ息づき居るに玉ほこの道来る人の伝言ツテコトに)」
「たらちねの母は亡くなる露のごと長く病で床に伏せれど(吾アレに語らく『愛ハしきよし君はこの頃うらさびて嘆かひいます世間ヨノナカの憂けく辛けく咲く花も時にうつろふうつせみも常無くありけりたらちねの母の命何しかも時しはあらむを真澄鏡見れども飽かず玉の緒の惜しき盛りに立つ霧の失せぬるごとく置く露の消ケぬるがごとく玉藻なす靡き臥コい伏し行く水の留めかねき』と)」
「冗談か嘘を言うのか落ち着けば流れる涙止められません(狂言タハコトや人し言ひつる逆言オヨヅレか人の告げつる梓弓爪引ツマピく夜音ヨトの遠音トホトにも聞けば悲しみにはたづみ流るる涙留めかねつも)」


「天地の 初めの時よ うつそみの 八十伴男ヤソトモノヲは 大王オホキミに まつろふものと 定めたる 官ツカサにしあれば 天皇オホキミの 命畏み 夷ざかる 国を治むと あしひきの 山川隔ヘナり 風雲カゼクモに 言は通へど 直タダに逢はぬ 日の重なれば 思ひ恋ひ 息づき居るに 玉ほこの 道来る人の 伝言ツテコトに 吾アレに語らく 愛ハしきよし 君はこの頃 うらさびて 嘆かひいます 世間ヨノナカの 憂けく辛けく 咲く花も 時にうつろふ うつせみも 常無くありけり たらちねの 母の命 何しかも 時しはあらむを 真澄鏡 見れども飽かず 玉の緒の 惜しき盛りに 立つ霧の 失せぬるごとく 置く露の 消ケぬるがごとく 玉藻なす 靡き臥コい伏し 行く水の 留めかねきと 狂言タハコトや 人し言ひつる 逆言オヨヅレか 人の告げつる 梓弓 爪引ツマピく夜音ヨトの 遠音トホトにも 聞けば悲しみ にはたづみ 流るる涙 留めかねつも(挽歌一首、また、短歌 #19.4214)」

「遠音にも君が嘆くと聞きつれば哭ネのみし泣かゆ相思モふ吾アレは(反歌二首 1/2 #19.4215 )」
「離れれどあなたが嘆くと聞いたからしきりに泣ける同じ思いよ()」

「世間の常無きことは知るらむを心尽くすな大夫マスラヲにして(反歌二首 2/2 #19.4216)」
「世の中は無常であるとわかれども思い悩むな大夫マスラヲだから()」
「家持が娘婿なる二郎ナカチコの亡くなる慈母を弔える歌(右、大伴宿禰家持が、聟南の 右大臣の家藤原の二郎ナカチコの喪慈母患ハハノモ弔トブラへる。五月二十七日。)」

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