能百番〔002 芦刈〕

11/7
「仲のいい夫婦が食うに困りたり泣く泣く別れ仕事を探す()」
「都にて運よく乳母の職に就く一息ついて夫を探す()」
「浜の市口上つきで芦を売る男が乳母の夫と知れり()」
「恥ずかしい思いで隠る夫だが歌と舞とでよりを戻せり()」
「この時代生き別れとか人さらい二度と会えない別れがあった()」
「この女乳母になるは子をなせどたぶん死なせてしまったのかしら()」

能百番〔001 葵上〕

11/6
「梓弓かき鳴らせれば闇のなか招魂された霊は何いう
(梓弓は魂寄せに使うのだ)」
「招かれて破れ車に乗った霊現れ恨む源氏のこころ()」
「六条の御息所の生霊が葵さいなみ誘う幽界()」
「駆けつけた行者と霊がせめぎあい悪鬼はついに祈り伏せらる()」