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そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

国主歌(15応神天皇-6)

2015年03月09日 |  / 古事記・古代史

2015/03/09

「吉野なる国主等が見たる大雀命の佩ける御刀タチ見て歌う()」

「品陀の 日の御子 大雀 大雀
 佩かせる太刀 本剣末ふゆ
 冬木の すからが
 下木の さやさや
(歌謡番号#48)」


「銅鐸に線で描ける杵もちて臼をつきたるあの絵のさまか

(1:吉野の白檮の上に

/2:横臼を作って、
/3:その横臼に大御酒を醸もして、
/4:その大御酒を献るときに、
/5:口鼓を打って踊りながら歌うには
)」

「白檮の生に
 横臼を作り、
 横臼に
 醸みし大御酒、
 うまらに
 聞こしもちをせ。
 まろが父。
(歌謡番号#49)」

「この歌の消息いかになれるのか現代までも残れりゃ奇跡
(この歌は、国主ども大贄を献るときどき、常に今に至るまで歌う歌です)」






髪長比売(15 応神天皇-5)

2015年03月02日 |  / 古事記・古代史

2015/03/02


「天皇が日向の女召されるに皇子がチラ見横恋慕する

(1:天皇は、日向の国の諸県の君の娘で、名は髪長比売が容姿がきれいだと聞いて側に置こうとしてお召しになった。


/2:太子の大雀命はその娘が難波津に停泊している時に見かけて美しい姿に一目ぼれをした。


/3:建内宿禰に頼み込んで言うには、『この日向の髪長比売を天皇にお願いして私に賜るように計らってくれよ』とおっしゃった。


/4:こうして建内宿禰大臣が天皇に頼んだところ、天皇は太子に比売を賜った。


/5:その様子は、酒宴のときに髪長比売に大御酒のための柏[木の葉の盃]を取らせて、太子に賜った。)」


「いざ子ども 野蒜摘みに、蒜摘みに わが行く道の 香ぐはし 花橘は、上枝ホツエは 鳥居枯らし、下枝シヅエは 人取り枯らし 三栗の 中つ枝の ほつもり 赤ら嬢子を、いざささば 好ヨらしな。(歌謡番号#44)」

「訳(さあ子ども 野蒜を摘みに 蒜摘みに わたしの行く道 いい匂い 花橘の 上枝は 鳥が枯らして 下枝は 人取り枯らし 三栗の 中ほどの枝 具合よく 赤ら乙女を 手に入れりゃいい)」


「水溜まる 依網の池の 堰杙打ちが 刺しける知らに ヌナハ繰り 延ハへけく知らに 我が心しぞ いやをこにして 今ぞ悔しき(歌謡番号#45)」


「訳(水溜まる 依網の池の 堰の杭打ちが 杭を刺せるも しらないで じゅん菜採りが 手を伸ばし ちょっかい出したも 知らないで 私の心は 本当に 愚かであるよ 今になり ふりかえるなら 悔しいかぎり)」



このように歌って嬢子を賜った その後太子は 歌われました()」



「道の後 古波陀嬢子を 雷の如 聞えしかども 相枕まく(歌謡番号#46)」

「訳(遠い国の古波陀のおと芽を、雷鳴の轟くように評判高く聞こえて居ただ、ついに今や互いに手枕をかわして寝ることだ)」


「道の後 古波陀嬢子は 争はず 寝しくをしぞも 愛しみ思ふ(歌謡号#47)」

「訳(遠い国の古波陀の嬢子は拒みもしないで素直に私と寝たことを本当に愛しいと思う)」


 


蟹の歌(15応神天皇-4)

2015年02月24日 |  / 古事記・古代史

2015/02/24

「この歌謡矢河枝比売を娶ミアひして酒宴の席で詠いたる歌
(1:宇治の木幡の村に来たときに、道衝チマタで顔のいい娘と遇いました。
/2:天皇は、その娘に『あなたは誰の娘さんですか』と尋ねました。
/3:その娘は『丸邇の比布礼の意富美の娘で、名は宮主矢河枝比売』と答えました。
/4:そこで天皇は、『明日私が帰って来た時、あなたの家を訪ねて行きましょう』とおっしゃった。
/5:こうして、矢河枝比売は詳細を父に語りました。これに父はこたえて『それは天皇であられる。恐れ多いことだ。娘よお仕えしなさい』といって、家を飾って天皇が来るのをお待ちしていると、次の日、天皇が来られました。
/6:おもてなしの席で、矢河枝
比売は御酒盃をとってお注ぎ申し上げた。
/7:ここで、天皇はその御酒盃をとって、[歌謡番号#43の]歌を詠われた。
/)」


この蟹や 何処の蟹。
百伝ふ 角鹿ツヌガの蟹。
横さらふ 何処に到る。
伊知遅イチヂ島 美ミ島に著き、
鳰鳥の 潜カヅき息衝き、
しなだゆふ 佐佐那美道を
すくすくと 吾が行ませばや、
木幡の道に 遇はしし嬢子、
後方ウシロデは、小楯ヲダテろかも。
歯並は 椎菱シイヒシなす。
櫟井イチヒイの 丸邇坂ワニサの土ニを、
初土ハツニは 膚赤らけみ
底土シハニは に黒グロき故、
三栗の その中つ土ニを
頭カブ著ツく 真火には当てず
眉マヨ画き 濃に書き垂れ
遇はしし女ヲミナ。
かもがと 吾が見し児に
うたたけだに 向ひ居るかも
い副ソひ居るかも。
(歌謡番号43)」

「お二人は麻具波比をしてできた子は和紀郎子()」


 


葛の歌(15応神天皇-3)

2015年02月21日 |  / 古事記・古代史

2015/02/21

「天皇が近江の国に行きしとき宇治の野の上ヘで歌を詠いき()」


 千葉の 葛野カヅノを見れば、
 百千足る 家庭ヤニハも見ゆ。
 国の秀ホも見ゆ。
(歌謡番号42)」

「千葉なるは枕詞であるらしき葉っぱの多い葛につけたり()」

「この葛野下に見えたる家見れば国はまほろば大和麗し()」


大山守と大雀(15 応神天皇-2)

2015年02月20日 |  / 古事記・古代史

20015/02/19

「天皇は皇太子呼び問いたまう兄と弟どちらが可愛い(大山守と大雀を呼んで質問)」

「問いたるは宇遅若郎子に天下治めさせたく思われたから()」

「答えるに大山守は『上の子の方かわゆく思う』と答う()」

「大雀父の御心知りたまい『年端のいかぬ弟の方』と()」

「わが思い大雀の言う通りだと皇子三人に役目を分ける
(1:大山守は海・山を管理
/2:大雀は天下の政治を執り行って天皇に奏上
/3:宇遅若郎子は天下を治めよ)」

「かく決まり大雀命天皇のご命令にはそむかざりしか(わざわざ言うのには後日談がありそう)」