暇つぶし日記

思いつくままに記してみよう

マイルス と さくらんぼ (2) 21-05-05 

2005年05月23日 08時47分50秒 | 日常

マイルスを聴きながら、今は日が射している、気持ちよく雨の上がった市場を野菜や果物を眺めながら歩いていた。

すると、先週まで見られなかったが今週初のおめみえのものが、つまり初物であるが、果物の山の間に見られた。 あと数週間すると溢れるようにどこにも見られ、色ももっと黒味のかかった赤、濃い緋色になるだろう。 さくらんぼである。 もちろん、たまには薄い中国製のプラスチックかセルロイドの赤を皮の色にもつものもあり、そんなさくらんぼでも甘いものがあるが、そういう特例がなければ大抵は黒に近ければ近いほど熟れているという風にみられ、したがって糖度も上がるというものである。ワイン色の赤だ。

初物ははつものである故に価値があるのであって、物自体の味をうんぬんすべきではない、という人がいる。 それなら、大量に出回って、味が安定し、値段が下がるのを待って買えばいいとも。 その通り、私は大抵はそのようにするのだが、今日はその濃い赤に誘われた。

もう何ヶ月前だろうか、一日でハーレムの美術館の荒木経維の写真展を見て、その脚でロッテルダムへ戻り別の美術館で浮世絵の枕絵の展覧会を見たことがあった。 その移動の途中、アムステルダムからロッテルダムに向かう電車で4人掛けの座席で私の向かい側にに坐る母娘がいた。 娘は50手前、母親は80に近そうだった。 スペイン語で賑やかに話していたが私は窓の外を見ながらBill Evans / Eplorationを聴いていたが、まあ取り立てて不都合は無く、陽気なスペイン系の母娘だなあ、ぐらいにしか思わなかったが、あるとき、娘が私に話しかけてきた。 やかましくて、申し訳ない、といういいわけだったが、その言外に母親の言葉にうっとおしく思っていて私に話し掛けることで矛先を変える目的をもあるように思えていたから、気にしない旨告げると、母はいつまでたっても子供は小人としかみられないから困る、ということを言い出した。 するとオランダ語の分からない母親が何を話しているのか詰問する、そして娘が律儀にスペイン語で私との会話を告げると、その母親は「娘がちゃんとしていたら何にも言わないものだよ」といってる、というから、私は「特に母親と娘というものは特別な愛憎関係らしいですね」というと、その母親は。一言「インフェルノ(地獄)」とのたまって笑った。 それから、色々話しているうち、その母親はチリから娘に会いに来ている途中だとも。 わたしには取り立ててチリについての知識がなかったから、その前の週に市場で驚きとともに買った季節にはずれの暗黒色にとびきり甘いさくらんぼがチリから来たものだったことを思い出して告げたのだった。あの母親は今ごろは私の想像もつかないチリに戻って生活している事だろう。

初物は大抵値が張るのは相場である。 しかし、どういうわけか1kg430円と出ている。 500gなら、初物の値段だろう、と思って、初物にしては安すぎるなあと思いながら別の果物屋の屋台を幾つか覗いても同じ値段であるから、別段これだけが安すぎるということはないのだろう。 それじゃあ、味のほうはまだ甘味が出てきてないのだろう、と一つ山からつまんで味見をしたが既に強い甘味が出ている。 うちでその買った1kgを水洗いする時に細かい薄茶色の乾いた草のような花のようなものがたくさん水の表面に浮いた。 さくらんぼの軸の先にもまだそれぞれ同じモノがついているのがたくさんある。 よくみてみると桜の花が散り、花を支えていたがく、の部分である。 ずいぶん鄙びた風情があると喜んだ。 

大き目の鉢に山盛りにして居間のテーブルに置いておいた。 そして数時間後にさて、あのさくらんぼう、つまもうと居間に入ったらその山盛りも子供達にもう、あらかた食べられてしまっていた。 こどもたちの指先はインクの青に浸したように染まっているのだった。

Sun. 22-05-05 定番スパゲッティボロニェーゼ

2005年05月23日 07時23分11秒 | 喰う
定番スパゲッティボロニェーゼ


朝     クロワッサン
      ミルクティー 250cc


昼     オランダ風ミンチボール、からし付き
      コッペパン
      炭酸水  200cc


午後    トルコ胡麻リングパン
      ハム
      炭酸水 300cc


夕     定番スパゲッティボロニェーゼ
      ミックスサラダ、オリーブ
      炭酸水 350cc

      コーヒー 250cc
      チョコレートクッキー 2枚

晩     オレンジジュース  250cc
      おかき  3個