ビアンカの  GOING MY WAY ♪

昨日・・今日・・そして明日
   人生は ・・・ダバダバダ・・・

仕事納めの日

2005-12-29 | weblog

53年間一つの会社を勤め上げた方が昨日退職した。
中学卒業と同時に入社し、60才の定年で一旦退職。
引き続き同じ屋根の下の別の部門で昨日まで仕事を
続けた。
2年前頃に、もう辞めたいと言うので、私が、それまでの
ちゃらんぽらんな時間帯で仕事とは名ばかり程度の、
門前の小僧のような事をやっていたのを、「週○回出勤」
とちゃんと決めて仕事を引き継ぐべく会社に通い始めた。
一人だけでは絶対にいやだ、と言い張って、新人一人
探してもらい3人体制でやっていたが、
その彼女がついに辞めた。
一つの歴史がおわったのだ。

私が子供の頃から知っていたKさん。
親の会社の倒産で、本来頭の良い彼女は進学を諦め就職。
「社長秘書」や「総務」が部署だったので会社全体のことを
全部把握している、負けず嫌いの頑張り屋。
レシート1枚にも厳しい確かな目で、その裏を見抜け、
思ったことははっきり言い、優柔不断さが殆どない。
謝る姿を余り見たことが無いのは、それだけ
何事に対しても慎重、確実なのだ。
無駄使いせず、経費節減は徹底している。
字の上手さは天下一品。昔、社長に一言、言われてから
習字を一人で特訓したという。
私が、書類送付ご案内をキーで打ち込む所を、
そんなの失礼だから、と、全部手書きだ。
事務所内を掃除する時は、手縫いの雑巾を使う。
「雑巾を買う人の気が知れない」と言われた。
が、私から見ると、そりゃぁ怖い面もあるが、
昔から知っている分、頼もしくて、話が通じる。
53年間フルタイムのキャリアウーマンをしていた訳だが、
お料理上手でステキな編み込み模様のカーデガンまで
古いニットのスカートをほどいて作ってしまう。
そんな彼女、更にその気働きには脱帽だ。
表向きはど~んと構えていて、見えない所での気働き。
が、お節介はしない。
余計な事はしない。

仕事を長年体で覚えた方なので、引継ぎは難航した。
同じ事を何回聞いても、解らない事だらけ。
一年延ばしてもらったが、いつまでも
どうしようどうしよう・・・・でついにその日になってしまった。

53年間の思い出が一瞬、脳裏を駆け巡ったのだろう。
ねぎらいの言葉を掛けられる度に、見る見る瞳が潤んでくる。
彼女のそういう姿、初めてだ。
それを見ている私も胸に熱いものを感じてしまった。
学歴は何の意味を持たない。
Kさんを通してそう思った。
68才。頭の切れは若者に負けない。
でもこれからはゆっくりと頭と体を休めて、ご自身のために
楽しく過して頂きたい。(本心は、まだ居て欲しい!)

ボケない為に、パソコンを是非やったら?と、
ついお節介を言ってしまった。

さてさて、来年からはどうなっちゃうのだろう。
ブログどころではなくなる日々がやって来るのか、
仕事にならずに、我がセクションが閉鎖に追い込まれる・・?

何はともあれ、どうかよいお年を