“ヴィタミーナ”な生活

おいしく食べて、楽しく飲んで 

月のしずく

2006年06月29日 | 
浅田次郎さんの珠玉の短編集。
いや~、泣かせてくれます。
電車の中で読むことはオススメしません。

収録は下記7編。
 月のしずく
 聖夜の肖像
 銀色の雨
 琉璃想(リウリイシアン)
 花や今宵
 福ちゃんのジャックナイフ
 ピエタ

ピエタ
母親とのつながりというものは、特別なものですね。
なんといってもこの人の存在なしでは自分の存在がありえないのだから。
自分を置いて男の元へ走った母。
いい子にしていれば母は戻ると自分に言い聞かせ、一流の大学を出て出版社に就職し、そこで地位を得て母と再会をします。
悪びれずにまっすぐ娘の視線を受け止める母。
それぞれの人生を歩みいろいろな思いはあれど、断ち切ることのできない心からの愛情を静かに描いた作品です。

浅田さんの作品ではじめて読んだのが「勇気凛々ルリの色」というエッセイ。
これは別の意味で電車の中では読めません。
笑いをこらえきれず顔がゆがむ・・・
勇気凛々と月のしずく、同じ人が書いたとは思えません。

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