日々是雑感

アニメや映画の感想を中心に雑多に述べていきます

ミュークルドリーミー キャラクター紹介第8回 「すう」

2021-03-27 06:16:00 | アニメ

【賢者の弟子】
すうちゃんメガネは悪夢の原因となるブラックアビスの発見にとどまらず、ご都合主義的にさまざまなアナライズ能力を発揮する。それはことこ先輩以上に自分の役割に特化している。ゲーム的な感覚なら「使いやすい力」を取ったともいえようか。

基本的な流れとしてすうちゃんの分析により、ゆめちゃん(とドリーミーメイト)が解決するのだが、ほとんどの場合が「見りゃわかるだろ」の状態なのでほぼ通過儀礼。無くても力技で何とかなるし。

そんな役割に特化したすうちゃんだが、ことこ先輩との関係性はまさに賢者とその弟子だ。12話や17話での姿が印象的だが、一緒になっていろいろな事を調べていく過程でことこ先輩がすうちゃんを導きながら、自身もいろいろな気付きを得ていく。

そして控え目、というか自分をすごい存在だと全然思ってない賢者様を持ち上げるのも弟子としての大事なお役目。

ドリーミーメイト間では頭がよくて真面目なすうちゃんは常にツッコミ役を担当するのだが・・・。「かまくら」を「カバと枕」とボケたのをそのまま流してしまって、「一緒になってボケちゃった」と赤面した姿はかわいいなぁ、おい!

ミュークルドリーミー キャラクター紹介第7回 「ぺこ」

2021-03-20 14:30:00 | アニメ

【相方、そしてルーニーのあるべき姿】
TRPG的な感覚でぺこくんを見ていると、本当に周りがよく見えている。見えているからこそ、他人のボケや周りの状況にツッコミを入れたり、乗っかったりできる。

ぺこくんはそうやって状況を積極的に転がしていって、ネタを拡大したり物語をけん引したりしている。だからこそ特別な力を持たずとも話の中心にいられる。

これはそうそう簡単にできる事じゃない。ごく稀にさむいダジャレで本当に相手を凍らせることがあるのはそのご褒美なんじゃないかとまで思うくらいだ。

そして周りが見えているからこそ、シリアスに行くべきところの見極めもできる。それがなければ28話があそこまでのものにはならなかっただろう。

状況を把握することでボケ、ツッコミを使い分けて物語を主導し、シリアスに決めるべきところではきっちりと決めてくる。ぺこくんのそんな姿に「ルーニー」というプレイスタイルの理想形を見てしまうのだ。

れいくんが合流するまで自分の性別を意識してなかった節があり、「女子トーク」などと言って「あなた男の子でしょ」ってツッコまれたのはまだしも、まいらちゃんのお尻の上に乗っかったり、「もう大丈夫やろ」とか言って女子更衣室に何の遠慮もなく出てきたのはもし擬人化したら炎上は必至。

それに最初に出てきた時から「わいのまいら」とか言ったり、まいらちゃんがぬいぐるみを「これイケメンやなぁ」と言った時に「イケメンやと」とにらみを利かせたりと、こいつ絶対彼氏気取りだぞ。

夢の中とはいえ母親から「まいらのことお願いね」って頼まれて、毎晩同衾してるだけって・・・、普通に鉄板カップルだわこの二人。

ミュークルドリーミー キャラクター紹介第6回 「みゅー」

2021-03-13 06:28:00 | アニメ

【女の子の親友】
ミュークルキーの管理とそれを使ってドリームゲートを開いて夢の中に入ること、そして「二人の心を一つ」にして必殺の一撃を放つことを役目とする主人公ゆめちゃんのパートナー。

パートナーとして常にゆめちゃんの傍らで一緒に悩み、共感し、励まし、慰め、リマインダーのような役割もこなす。

基本的にはボケ役に回り、そのボケからネタをスタートさせることも多い。ただゆめちゃんも同様にボケ役なのでゆめちゃんがボケた時にはツッコミ役に回ることもある。

サンリオのデザイナーさんによればみゅーちゃんは「女の子の親友になって欲しい」という願いからデザインされたそうだ。ここまで見てきたみゅーちゃんの姿はその願いを大きく逸脱しているようには思えない。だからこそゆめちゃんの「喪失の不安」に共感できる。

こういうのって「カオスなギャグアニメ」という視点でのみ見てしまうとどうしても見落としがち。

でもゆめちゃん、「喪失の不安」に共感はできるけど、あれはやりすぎ。あれじゃあヤンデレ気質の重い女にしか見えねぇ。一応自分の中で最適化はしたみたいだけど、根本的な解決には至っていないんだよねぇ。次のシリーズでどうするつもりなのやら。(女王さまの説明不足が原因な気もするけど)




ちなみにこれが本来の「ミュークルドリーミー」の始まり。

ショートアニメとしてならこのままでも十分にお話になると思うけど、4クールアニメとしてはこれじゃあ全然足りないよな。でも恋の話を積極的に取り上げたり、自身の悩みを解決するために「ユメシンクロ」を使うところなどはこの設定をちゃんと生かしているよな。



3/15:46話のサブタイトルを受けて、女王様→女王さまに変更しました。

ミュークルドリーミー キャラクター紹介第5回 「南川朝陽」

2021-03-02 20:07:00 | アニメ


【これまで】
ゆめちゃんとは生まれた時からずっと一緒に遊んで、たくさんけんかもして同じ時を歩んできた。人はそれを「幼なじみ」と呼んだ。

中学に入学しても同じように幼なじみの時間は続くはず、そう思っていた。静かだったその周りが騒がしく動き始めたのは何となく入ったテニス部でいきなり試合に抜擢されたときからだ。

そこから先輩に目をかけてもらえるようになり、女子からガチの告白を受けるなど怒涛の日々が始まった。その中で自身のゆめちゃんに対する意識の変化が表れ始めていた。その変化は二人の関係の歯車を狂わせ、ぎくしゃくしたものへとなっていた。そんな時にれいくんが空の上から落ちてきたのだ。

そのれいくんのおかげで再びゆめちゃんと「幼なじみ」へと戻れた。そして秘密を共有する事でさらに強い絆で結ばれ、その周りにはたくさんの女の子たちもいる。だが自身と周りがどう変わろうがやるべきことは昔と変わらない。ゆめちゃんと共に歩み、その想いに寄り添い続けるだけだ。

クマとだって戦う覚悟で、女装さえもいとわずに。

【令和の時代に現れた昭和ラブコメ感満載の幼なじみ】
スマホの時代にあって玩具の弓矢で所在を確認した上の窓越しでの直接会話、秘密の会話と称して糸電話ってお前らの間だけ何でそんなに昭和なんだ。

「少女マンガ的な王子様」としての全体的な能力値の高さはまんべんなく活躍の場を与え、その上で唯一の男の子というアドバンテージが彼をメインステージに押し上げる。とはいっても頭脳面ではことこ先輩には及ばず、体力面でもおそらくときわちゃんには及ばない。

唯一の男の子といってもゆめちゃんとの距離が近すぎるせいか、ゆめちゃんの周りの女子からは男扱いされてない(注)ような感じさえ受ける。そこら辺がいわゆる「大きなおともだち」からのヘイトを集めにくい(注2)ところなのかもしれない。恋愛ゲームの企画として通るだろう(注3)レベルなのに。

継続が決まった以上、このシリーズでゆめちゃんとの仲がこれ以上の進展する可能性は低いと見ている。次のシリーズでどのような顛末を迎えるのか?注視していきたいと思う。





注:その周りにいない女子からは恋愛対象として見られる可能性があるわけで、【これまで】で取り上げた森村さんの一件はその象徴といえる。

注2:ゆめちゃんに一途な所やラッキースケベとか言われるような描写をしないところもその理由として挙げられるだろう。

注3:「リルリルフェアリル~魔法の鏡~」の初回コメントの時、「ギャルゲーの主人公じみてきた」なんてことを書いたが、今の朝陽君を見ると甘かったと認めざるを得ないな。