日々是雑感

アニメや映画の感想を中心に雑多に述べていきます

ミュークルドリーミー キャラクター紹介第4回 「安西ときわ」

2021-02-15 09:00:00 | アニメ

【これまで】
豊かな自然の中で生き物に触れ、きれいな星空を見上げ、元気に駆け回って育ってきた。そんな娘が都会へとやってきた時、その心には小さな喪失と新環境への不安が渦巻いていた。それは悪夢となって姿を現す。

そんな悪夢を救ったのはゆめちゃんと山の中で拾って、お守りになって欲しいと願ったねねちゃんだった。

悪夢のゴールは同時に新しい生活へのスタートとなった。その騒がしくも楽しい生活を今駆け出したばかりだ。それは確実に彼女を変えていくことになるだろう。そのきっかけは彼女が冗談めかして言った「恋をする」ことなのかもしれない。

【脳筋プラスアルファ】
体力自慢のいわゆる脳筋だが、そこにとどまらず〈生物〉と〈天文〉という得意分野を持ち、ピアノ演奏という特技まで披露するというかなり贅沢なキャラだ。

ただ今のところそこら辺の得意分野を活かしてあげられる話をあまり用意できてないように感じられる。TRPGキャラクター的な視点でいえば、ニッチを狙いすぎて外してしまった感じか。そこら辺の不足を双子の弟や山梨推しなどのバックストーリーで補っている。

ときわちゃんに関してはもう少しやりたいことがあったのだけど、コロナ禍の遅延を調整するにあたって断念した部分があったんじゃないかと推測している。それができていたならもう少し違っていたんじゃないかな、と思うと少し残念に感じる。もし「みっくす」が世界観とキャラクターを引き継ぐならそこら辺にも期待したいところ。

最後にときわちゃんの変化の兆しについて少し。この娘は制服以外では基本的にスカートはかない娘だ。見た目にはおしゃれに興味がないように見えるが、まいらちゃんやねねちゃんの影響をうけて興味を持ち始めている。そこを進める強力な動機となりうるのはやはり「恋をする」ことなんだろうなと思う。

ミュークルドリーミー キャラクター紹介第3回 「今井ことこ」

2021-02-05 06:40:00 | アニメ


【これまで】
今井ことこ、彼女の姿をある者は憧れの目で見、またある者は嫉妬の感情を募らせていた。

だが自身は周りに強い関心を持たず、ただ自分の理想に向けて邁進していた。そこに踏み込んできた下級生が見せたしゃべるぬいぐるみというファンタジーは理解の範疇を完全に超えていた。

最初は心を閉じる事で受け入れを拒んだが、ゆめちゃんとすうちゃんの力でそういうファンタジーも好きなのだと再確認する事で受け入れることができた。

そうやって出会った下級生のおともだちと共に改めて世界と向き合っていく。時にまだまだたくさんの不思議や楽しい事が待っているのだと学ぶ探求の徒として、時にやさしくも厳しい導き手として。

今の彼女なら「人とロボット(科学)とぬいぐるみ(ファンタジー)が共生する世界」という夢の実現もあながち絵空事とは言えないのではなかろうか。

【役割をはっきりさせる事】
【これまで】で紹介した6話の出来事は当初、「〈正気度〉ロールの出目が荒ぶったんだろうな」なんて考えていたのだが、最近になって「そうか、これが信じない人が信じる人に移行するという事なんだ」(注1)と考えるようになった。

高い知識と知恵をもって周りに貢献する「賢者」の役回りに徹したキャラクターだ。何かの事象に対して目を輝かせたり、理論的な視点で解説したりする。それから作戦参謀的に状況を把握し、実働部隊(ゆめちゃんの事だ)に後の処理を委ねる。

こういうキャラクターは自分のやるべき事がはっきりしているのでTRPGキャラクター的(注2)には意外と初心者向けのセッティングといえるかもしれない。ただことこ先輩自身がそうなのだが、いればすごく役に立つけどいなくても力技で何とかなってしまうのが難しいところ。

でも「人とロボットの共生」という夢の語りが「仮面ライダーゼロワン」とまるかぶり(注3)だったり、「新キャラかしら」なんてメタ発言をしていたものが21話で16話で言ったセリフを受けたような発言、行動をしたり(注4)、27話、32話で「やる時はやる」の発言と共に明確にギャップ萌えを狙ってくるようになった姿にキャラクターというよりそれを動かすプレイヤーの成長を見てしまうのはキーパー視点にすぎるだろうか?



以下注釈。





注1:新クトゥルフ神話TRPG175ページを参照のこと。

注2:探索者的と言い換えてもいい。

注3:このせいで5話終了後の検索候補に「ミュークル ゼロワン」とか「ミュークル 滅亡迅雷」とかいうワードが挙がるようになった。

注4:桜井監督のコメントによるとこれはあくまで偶然の産物なのだそうだ。