日々是雑感

アニメや映画の感想を中心に雑多に述べていきます

ウルトラマンブレーザー 大怪獣首都激突

2024-03-01 14:44:17 | 映画

タイトル通り、本日見てきました。では早速感想をば。

TV本編もそうだったけれど、この劇場版も子供向けとして難しいというか、物語として少し重め。とはいえ謎の宇宙人の正体もママさんの不審な行動についても「だいたいこういう事だろうな」と予想したことをだいたい外していなかった。多少のネタバレを恐れずに言えば、ウルトラマンブレーザーは親子であり、家族の物語であることは本編と変わりないって事だろうな、と。

今回国会議事堂が破壊されることが一つの目玉になっていた。ミニチュアで作られた国会議事堂を見て、さらに昨年の「ゴジラ-1.0」と対比して、なぜ自分がウルトラマン、特に近年のニュージェネレーション映画を劇場に見に行くのかの一つの答えを見たような気がした。自分にとってこれは「平成ゴジラ」の延長線上にあるのだ。今回はアースガロン等で「平成ゴジラ」を意識した演出を見せていた事もあって特にそう感じられたのかもしれない。

最後にこの劇場版でも正体バレ展開をやらなかったのはちょっと意外だったなぁ、と。(ちょっと大きめのネタバレかな、これは)


大室家 dear sistersとそこから派生する話

2024-02-02 18:13:26 | 映画

というわけで今年の映画第一弾として暇があったので見てきました。映画の感想としてはそれほど書く事はないかな。だから原作の感想としてここに書いた事の補足をしていこうかな、と。

「みなみけ」と「大室家」。似ているようでもこの二作には大きな差があるのだと思う。今回アニメとして「大室家」を見て確かにそう感じた。

「みなみけ」には「多様性」という言葉がしっくりくる。三姉妹を軸にもう一つの南家、それぞれのクラスメイト、親戚のおじさんにお隣さん、きもちわるい保坂といろいろな人たちがそれぞれに関係性を作り上げている。そこから生まれてくる日常をたんたんと描いていくわけだ。

みなみけに通うためにマコトはマコちゃんになり、女の子であるトウマは藤岡に男の子であると思われているが、関係性を壊したくないトウマはそれを言えないでいるといったジェンダーギャップを取り上げる事ができるのも「みなみけ」ならではだ。

 

それに対して「ゆるゆり」のスピンオフである「大室家」はやはり「百合」が軸になる。だからそれぞれの世代における関係性が重要となり、世代間交流は限定的になる。櫻子の関係性は「ゆるゆり」本編が担い、他の二人の関係性及び三姉妹としての絆を「大室家」は描いていく。そして「百合」であるが故に「男性」の存在は徹底的に排除される。ジェンダーという面からすれば弱いかもしれないが、より純化した関係性を見ることができる。

 

似ている部分があるがゆえにこの二作の方針の差は際立つ。この二作の在り様のどちらが正しいのかという事ではない。それぞれにふさわしい在り様を選んだだけだ。今この「多様性」と「百合」という対立が現在プリキュアを中心とした女児アニメ論議の軸となっている。果たしてどちらが未来を担うのだろうか?

 

 

余談

新年のあいさつで「年5回以上劇場で映画を見る」という目標を述べたけど、これに関しては次の「dear friends」との合わせて一本という事にしたい。


岸辺露伴ルーヴルへ行く

2023-06-02 17:22:06 | 映画

タイトル通り、仕事が昼で終わった(その代わり朝が早い)のでルーヴルへ行ってきました。アニメ、特撮系以外の邦画を見に行くのはずいぶんと久しぶり。二週目で平日昼間にもかかわらず結構な入りだった。ただ疲労度が高い状態で行ったのはまずかった。寝はしなかった(と思う)けど、集中力を欠いた時間があった。パンフもすでに売り切れ。では感想は軽めで。

 

Yahoo!の映画レビューなどを見てると若き日の岸辺露伴への厳しい評価を見るが、それには正直納得。そのあたりでやはり集中力が切れかかった。演技がどうとかいうより現在の岸辺露伴(高橋一生)とつながってこないんだよなぁ。

一番思ったのはこの作中最強なのって京香さんじゃね?


らくだい魔女 フウカと闇の魔女

2023-04-17 22:54:22 | 映画

とりあえず見てきました。「ダンジョンズ&ドラゴンズ」も見ているのですが、そちらの感想はまあ省略という事で。ではこちらの感想を。

 

 

 

 

 

モノローグに頼った部分もあったとはいえ、フウカ、カリン、チトセ3人の関係性や「らくだい魔女」としての自身のあり方というのはきちんとおさえられていた。お話としてものすごい仕掛けがあるわけではないので、見通しの付きやすく単純ではあった。これが「子供向け」である以上、それは決して悪い事じゃない。ただキースに関しては原作未読のため何かあったんだろうなぁとは想像できるものの、モノローグだけではちょっと不足だったかな。

そして何より思うのは元気いっぱいでおっちょこちょいな主人公におしとやかな親友、主人公に向けてはなぜかぶっきらぼうな男の子にちょっとミステリアスな感じの男の子、そこから始まる冒険とちょっぴり恋の話というのはまさに児童文学としての定番だよなぁって事。こういう作品がアニメ映画として公開されるという事が巷で少し言われている「女児向けアニメ終末論」に対する一つの反論になりうるのではないだろうか。後はどうでもいい事を箇条書きで。

・フウカ(井上ほの花)の母親役が井上喜久子じゃないだと・・・、いやほの花さんにとって良い事だとは思うけど。

・原作サイトで人物相関図を見たんだがとんでもない事になってるな。特にチトセくん周りが。

・カリン(石見舞菜香)がチトセ(田村睦心)の事が好きっていうのをミュークルに置き換えると森村さんがれいくんの事を好きとなるわけで・・・。それはそれとしてチトセくんは間違いなくフウカちゃんの方を向いてツンデレしてるよな、と。カリンちゃんがちょっとかわいそうな気も。

・リリカさん、最後になって「妹だけどお兄様とは血はつながってない」とか爆弾発言はしないでいただけますか

 

 

60分という尺の中で登場人物の紹介から始めるのでどうしても駆け足にならざるを得ないし、もう30分あったらなぁと思ったのは確か。「こういうアニメを作って劇場公開できるのならば女児向けアニメはまだまだ終わっちゃいませんよ」というのは繰り返し主張しておきたい。


ウルトラマンデッカー最終章 旅立ちの彼方へ・・・

2023-02-26 22:43:09 | 映画

昨年の劇場版トリガーは見ることができなかったのですが、今回は何とか見ることができました。というわけで今回の感想を。

 

 

悪い宇宙人軍団が攻めてきてどうのっていうものすごく単純な話。それだけに絞るべき焦点としてGUTS-SELECT(カナタ、リュウモン、イチカ)の行く末、そして新キャラのディナスに収束していく。

そのウルトラマンディナスだけど早々にウルトラマンになった過程が明かされて「いや、これで裏あったらまずいだろう」になった。それ故にってわけでもないけど、作中敵ボスに指摘された「ウルトラマンのなりそこない」のような感じでデッカーの前座のような感じになったのは少しもったいなかったかな。新たな女性ウルトラマンとしての可能性を感じたのに。

あとは「シン・ウルトラマン」の感想の時に「物足りない」と述べた生身のバトル、防衛チーム(ここではGUTS-SELECT)とウルトラマンの共闘、着ぐるみとミニチュアによる「伝統芸能」を映画館の大画面で堪能できた。やはり自分が「ウルトラマン」に求めているのは表面だけのリアリティじゃなくてこういういい意味での「子供だまし」なんだなぁ、と。

危機を救ってくれた二人の宇宙人については最初にハネジローのナレーションでお話を振り返ってくれたおかげで「誰、こいつ」にならずに済んだ人もいるんじゃないか。二人とも相当印象的なキャラだからそうそう忘れるって事はないと思うんだけど。

ラストでカナタが選んだ道は未来のデッカーにつながる道だな、と。地球のせんべいが少し心配になるけど。

 

「ウルトラマンデッカー完結編」という点に絞るならそれぞれの行く末を見据えた良い話だったと思う。