ビーナを救わず、タイセイを運転士から外すことで無理をした代償を支払わせたのか。それがエンターテインメントとして正しいのかはともかく、物語としての一つの選択であったのは確か。
この「シンカリオン チェンジ・ザ・ワールド」を批判する人たちが口にするのは「こんなのシンカリオンじゃない」「それをシンカリオンでやるな」って感じの意見だ。そこで問いたいのは「じゃあシンカリオンって何だ?」って事。少年少女たちの葛藤、(子供にとっては)理不尽に見える大人たち、リアルと仮想世界との対比、AIと人間、そこに捨てられていくデータたち、確かに今までのシリーズよりはそういった問題に踏み込んでいったし、それに反比例するように「エヴァコラボ」とかそういうお遊び的なものは減っていった。だがそれを「シンカリオン」でやってはいけないという理由は無いし、お遊びをしなければならないという理由もない。ファン層の違いもあるから一概には言えないが、「プリキュア」で同じような事をやると「プリキュアは子供に媚びない」とか言って褒めたたえたりする。この差って何だろう?
少なくとも「シンカリオン チェンジ・ザ・ワールド」は「わんだふるぷりきゅあ!」よりトーンは一貫していた。それ故に少し重く、「子供向け」とは言えないのかもしれない。ただ「そういう事をシンカリオンでやってはいけないなんてことは無い」というのは声を大にして言いたい。
振り返りを8回(3月末)やって、その後はどうするんだろう?このプリキュアの同時間帯に女の子が歌って踊るアニメをぶつけるという噂もあるが果たして・・・