さてさて次は
元二軍コンビナツミとメグミ。
【平川ナツミ】
泣いて、笑って、勝負して
今回のナツミは特別に2枚並べた。まずは「泣き」が一つのテーマ。
「ヒラヒラ」はこの「泣き」がメインのネタ。この「泣き」で思い出すのは「ヒトハ」だが、それ以外にもこのOADの原作となった限定復活エピソードからTVアニメ本編にフィードバックされたと思われるシチュエーションが存在する。それが10~12話に存在している。その頃はまだOADができるかどうかわからず、埋もれてしまう可能性があったんだろうな。
以前書いたように原作のナツミは使える要素がいっぱいあるのに有効に活かせず、脇を固めるだけに終わっていた。「ヒラヒラ」ではもう一枚「泣き」のカード(「マケナシ」にも「泣き」はあるんだけど、意味合いが異なる)も加えた。これをどうとらえるかは人それぞれだけど、ナツミというキャラがさらに深みを増した事だけは確かだと思う。「泣き」以外にもTV本編では原作に無かった表情を色々と見せている。
「コオリ」での怒った顔。
「アマアマ」で黙って目をそらす。(ちなみに原作ではちょっと表情が異なる)
そんなナツミのリョータ評は「本気で勝負できるね」だ。TVアニメを見てきた人なら納得の発言(原作のみだと意識しづらいと思うが)だろう。その「勝負」がもう一つのテーマだ。リョータの挑戦に対してナツミはいやな顔一つせず勝負を受ける。その根底には一体何があるのか?
おそらくは
「佐藤くんに負ける訳ないけどねー」(「マケナシ」)
というのがまずあるのだろう。でも手を抜いて勝てる相手ではない。そんなところがナツミにとって楽しいのだと思う。そこには
まだ恋愛感情というのは見えない。
恋愛感情抜きの無邪気な突貫が愁嘆場、修羅場を生み出していく。そしてリョータが被害を受ける、と。
【日高メグミ】
OADで見えたちょっと意外な側面
「ヌレギヌ」では話題を(メグミのシーンが原作通りあっさりしたこともあって)CGプリンに持っていかれ、「メモリ」はチカとナツミの全裸(個人的にあれはやりすぎだと思うけど)に全てを持っていかれ、「ヌキウチ」では本来メグミだった場所がユウキに差し替えられるなど原作での見せ場をことごとく他の人や物に奪われている。オリジナルである程度バランスをとっているけど、監督とシリーズ構成が謝るべきはユウキではなくこのメグミだと思うんだ。
今回のOADでは「ムシムシ」でほとんどのシチュエーションのオチを担当している。オチ担当の面目躍如といったところだ。それ以外の原作エピソードはほぼ原作通りの出番にとどまっている。
ただ「ヒラヒラ」のこの場面だけはちょっと意外な感じがした。原作のこの場面ははっきりとした感情描写がなされなかったので、
「それはちょっと恥ずかしいかな」というセリフにはちょっと虚をつかれた感じ。相手に関係なく恥ずかしいのか、相手が佐藤くんだから恥ずかしいのか?まあたぶん前者だとは思うけど。
加えてメグミのリョータ評が「意外と優しいところがあったり」というのも意外な感じがした。原作で唯一そういった優しさを見せる場面は「メモリ」だが、その場面をメグミは見ていない。アニメオリジナルに広げてみてもそういう「優しさ」を見せている所ってあまりないような気がする。他の人から色々と聞いているのかもしれない。
次回は残ったメインキャラであるカズミとハルカを取り上げる。(いつの間にかハルカがメインキャラに格上げされてる)
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