なぜ前回あんな話をしたかというと、ロボットアニメというのは最も時代に応じて作風を変化させていったジャンルだと感じたからだ。その上で今年がどういう時代になっていくのかを語るためには過去を振り返る必要があった。
で、本題。
1、放映状況
現在、北海道地上波でのロボットアニメは5本(「創聖のアクエリオン」、「トランスフォーマー ギャラクシーフォース」、「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」、「交響詩篇エウレカセブン」、「ゾイドジェネシス」)。
このうち「アクエリオン」だけが深夜枠でバンダイが一応メインスポンサーについているものの子供向けではない。アクエリオンだけは放映期間は明確ではないが、他は4クール以上を予定しているようだ。
2、全体的な傾向
こういう記事がある。また、
こういう記事もある。少子化とオタク層の伸展はアニメに多くの影を落としている。ロボットアニメは最も大きな影響を受けているのではないか。前回、反動主義の次にきた冬の時代という話をしたがそれはまさにこのような現状が生んだ必然的回答だったというわけだ。
だが、昨年から今年にかけて冬の時代の作品とは明らかに違う傾向の作品が生まれてきている。
反動主義的リアルロボットアニメ。名付けるとすればこんな名前になろうか。世界観やロボットまわりはリアルなのにキャラクターやストーリーに反動主義的な要素を色濃く残す作品。これが今年の、いやここ数年のスタンダードになるのではないか。その上で冬の時代の残滓はまだ残っている。
総合すると今年は「過渡期の年」になるかもしれない。この反動主義的リアルロボットアニメが時代のあだ花で終わるのか、ある一つのフォーマットとして定着するのかそれを見極める年になるように思われる。
さて次回は各論として今年の5作品を取り上げ、それらが今年のロボットアニメにとってどういう位置づけにあるのかを述べ、1話では見えてこなかった物を含めた感想の補足をして終わりにしようと思う。