日々是雑感

アニメや映画の感想を中心に雑多に述べていきます

ミュークルドリーミー45話のシーンを新クトゥルフ神話TRPGで再現する(妄想)

2021-04-14 17:42:00 | TRPG
「ミュークルドリーミー」第45話の悪夢のお城に入るくだりがTRPGあるあるネタすぎて笑っちまった。それを解決する手法がちょっと強引すぎる感はあってもなかなか面白かった。それを「新クトゥルフ神話TRPG」を使えばこんな風に再現できるのではないかというのをリプレイ風に紹介したい。

少し長くなりますがお付き合いください。

凡例
ドリーミーメイトとそのパートナーは同一のプレイヤーによってプレイされると仮定している。略称はこのようになる。
P1:ゆめ/みゅー
P2:まいら/ぺこ
P3:ことこ/すう
P4:ときわ/ねね
P5:朝陽/れい
キャラ台詞のみの場合はキャラの名称のみ、行動宣言や思考のみの場合はプレイヤー番号のみで示す。キャラ台詞と行動宣言の両方を含む場合はプレイヤー番号の後にかっこ付きでキャラ名を入れる。

実際の発言と想定しているものは「」で表記する。()内の物はキーパーや当該プレイヤーの思考であると想定している。

行動や処理の根拠となる「新クトゥルフ神話TRPG」の記述ページは*で示す。

あと関西人ではないので、似非関西弁になってしまっていたらごめんなさい。


本文
キーパー:「じゃあ、頂上のお城みたいな岩の前についたよ。洞窟みたいな入り口があって奥へと続いてるみたい」(まあ、ここまで来たんだから入ってくれるだろ)

P5(朝陽):「ここか~、と言いながら中を覗き込みます」

他のプレイヤーも中を覗き込むことに同意する。そしてキーパーはもう少し詳しく入り口付近の描写を行う。

れい:「何が出てもおかしくないニュアンスだね」

ことこ:「大丈夫かしら」

P1:(あたしたちはハイキングで前に見ることができなかった頂上の岩山を見に来ただけだよね。だから危なそうな洞窟に入る積極的な理由はなにもないはず。それなら幼なじみに懸念を示すのは変じゃないよね)

ゆめ:「え~、朝陽入るの?やめようよ~」

キーパー:(えっ、ゆめちゃんそう来るの?これはまずいな)

P5:(ゆめが反対するのに無理して入るのは朝陽のキャラじゃない。れいもマドモアゼルを危険にさらすのを是とはしないだろう。とすれば答えは一つ)

朝陽:「そうだな、やめようか」

キーパー:(やっぱりそうなるか~。でも無理強いはできないしなぁ)

ことこ:「安全に帰るのが大前提よね」

ときわ:「安全大事」

キーパー:(この流れになってくよねぇ。これからどうしようか)

P2:(完全にキーパー困っとるな。でもうちのキャラではこの流れを変えるためのきっかけを与えるくらいのことしかできん。これでどや)

まいら:「ぺこっち、そのリンゴどこから出してん」

ぺこ:「わいのポシェットからや」

P2:(うちにできるのはここまでや。あと、しっかりな)

キーパー:(サンキュー)「ぺこくんが持ったリンゴが急に浮かび上がったかと思うと、奥の方へとむけて飛び去ろうとしているよ」(これで少なくとも中に入って欲しいという意思表示はできたろう)

ぺこ:「ぺこのおやつ~」

P4(ときわ):「任せろっ!と言って、そのリンゴをつかみます」

キーパー:(ダイス・ロールをさせない手もあるが、それではときわちゃんの行動を無にしてしまう。もし成功したとしても中に入るという主張はよりしやすいだろう)「難易度イクストリームのDEX判定をお願いします」*P.78、P.190~191、P.201

P4:「DEX判定はわかりますけど、なぜイクストリームなんですか?」

キーパー:「これは何か魔術的な力によるものだという事はわかりますよね?つまりこれはPOWとDEXの対抗ロールになります。そして相手方のPOWは90以上を想定しています。したがって難易度はイクストリームになります」*P.78~79

P4:「わかりました。ダイス・ロールします」

結果は失敗。

キーパー:「つかめなかったけどここからどうします?プッシュ・ロールのために何か追加の行動をとります?」*P.80

P4:(ここでプッシュ・ロールのリスクを背負うよりは失敗を認めて素直に入った方がいいぞ)「何もしません」*P.81

キーパー:「OK、リンゴはてんころりんと転がりながら奥へと向かっていったよ」

P4(ときわ):「こいつ逃げるぞ、待て待て~、と言って奥へと入っていきます」

ときわちゃんにつられて他のキャラクターたちも奥へと入っていった。

3/17:加筆、修正しました。

4/13:ほんのちょっと加筆しました。

#クトゥルフ神話TRPG 研究成果報告第1章「UZIスタイル」

2019-09-28 19:25:00 | TRPG
私は人の目を気にしすぎる所があって、それほどやりたくなくても「いついつのコンベンションでキーパーをやれ」と言われると断ることもできないし、さりとてシナリオを書こうとするといろいろなことが気になる上に意欲もそれほどないから結局妥協したものしかできなかったりする。その事はずっと前にお詫びさせていただいた。

今、そういった人の目も義務感もないところで意欲を持って向き合ってみると、自身のスタイルというというものが見えてきた。

それはまず人と人が織りなす舞台ありきなのだ。その前ではクトゥルフ神話すら単なる装置に過ぎない。ダンジョンに行って戻ってくるような話や閉鎖された屋敷からギミックをクリアしながら脱出するだけの話は私の目指すところではない。過去の私は残念ながら目指す領域まで作りこむことができなかった。

じゃあ今できるのか?できたとしてもそれをこなすことができるのか?おそらく無理だろう。今向き合えているのは義務感が無いからだ。義務感が生まれてしまったらどこかに妥協が生じてしまう。

まあ結局グダグダ偉そうなこと書いてるけど、やらない言い訳してるだけじゃねえかって言われたらその通りなんだけどね。過去の私はこんな開き直りもできなかったのだ。

#クトゥルフ神話TRPG 研究成果報告序章

2019-09-20 22:54:00 | TRPG
少し前に研究と称して第6版用サプリメントを少し買い揃えた。「Call of Cthulhu」というゲームシステムと付き合って30年以上になるが、中学、高校時代にとってのそれは友達付き合いのためのツールで、その後はどこか「言われたからやっている」という義務感が多くを占めていた(注)ので、こんな風にTRPGシステムとまともに向き合ったのは初めての事だ。その成果は私が少し思い悩んでいたことにいくばくかの解答を与えてくれた。そんな中での第7版の発売決定は天命なのか?

これからそんなことをずらずらと記していきたい。

参照過去記事
https://star.ap.teacup.com/shige/182.html



(注):誤解してほしくないのはそれが全てではないし、決してTRPGが楽しくなかった訳じゃ無い。でなければやりもしないシステムを買ったりはしない。義務感やツールでしかなくとも楽しんでもらうためにいろいろな趣向を凝らしたりもしたのだ(今思い返せばほとんど空回りしていたけど)。



#クトゥルフ神話TRPG 新版発売決定!

2019-09-08 15:27:00 | TRPG
twitter上ではもう速報を打ったのですが、こちらでも。

ニュース記事
4Gamer
https://www.4gamer.net/games/438/G043897/20190907005/

ねとらぼ
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1909/07/news028.html

これを機に海外の解説動画も見たのだが、どうやらBRPの根幹にまで手を入れた改訂になっているようで、詳細な研究が必要かと思われる。

どうやら年末年始はこの研究にいそしむことになりそうだ。

過去の自分と向き合って

2006-12-02 01:20:05 | TRPG
 故あって、過去に自分が作ったシナリオを再構築するという事をやっている。無期限休止の看板を掲げてから10年以上経っているので、その当時の資料も散逸してしまっており、記憶を頼りにやるしかない。もし、残っていたとしてもアイディアの断片くらいしかないのでほとんど使い物にはなるまい。

 そうやって過去の自分と向き合ってみると、ともかくアイディアだけが先にあってその肉付けも練りこみも行わずにプレイしていた姿が浮かび上がってくる。私のプレイ環境がそういった姿を余儀無くしていた所が多分に有るのだろう。

 わが兄、十字路に誘われるままに始めたTRPGだが、「クトゥルフの呼び声」をやるようになったのは中学時代に当時の友人と始めたのがきっかけだった。既製品をやることも多かったが(それら既製品に私なりの肉付けを行うことはよくやった)、それらのストックが尽きると自作シナリオということになる。その時の集まりでは必然的に最も経験がある(と思われていた)私がキーパーをやることがほとんどで、しかも集まりがほぼ週1回だったので週1本のシナリオを作らなければならないという羽目に陥ったことも1度や2度ではなかった。

 そうなってくるとアイディアを肉付けしたり精査したりする暇など無かった。その頃に培ったシナリオ作成の癖は十字路に言われてコンベンションのキーパーをするようになってからも残っていた。いや、コンベンションというよそ行きであるが故にその癖は悪い方向に出ていた感じがする。

 生のままのアイディアしかないままにやるもんだから、どっかここかで詰まってしまったり、全体との整合性を持たない羅列に陥ってしまったりする。そんな時はその場で思いついたようなアイディアでお茶を濁したり、元ネタがある場合などはその元ネタをそのまま引っ張ってきたりするしかない。それが尽きると幕ということになるのだが、どうしても早く終りすぎてしまう。

 そんな時間調整や練り込みはテストプレイで何とかなるだろうとおっしゃる方もいるかもしれない。だが、私には内輪でテストプレイが出来る環境など無かったのだ。中学時代の友人とは高校に入ってからほとんどプレイすることが無くなり、高校卒業と共に彼らとの縁も完全に切れてしまっていた。もともと口下手で仲間を作ったりするのが苦手な私は大学に入ってからもそういった仲間を作ることもせず、サークル活動などにも無関心。ほとんど無趣味無気力に日々を暮らしていた(本項の趣旨とは全く関係ないが、そういった性格的な部分が現在に至るまで私の就職活動などに暗い影を落としているのは否定できない)。そしてもうひとつ、私自身が内輪向きと外行きとを明確に切り分けていたという側面がある。だからもし中学、高校時代の友人とプレイできる環境が残っていたとしても彼ら相手にテストプレイをするということは無かったろう。

 だからやる時は常に一発勝負でやるしかなかったのだ。そんな一発勝負に付き合わせてしまった方々にはいまさらながらお詫びするしかない。そして十字路も本州へ行ってしまったとき、私のTRPG活動は無期限休止と相成った。

 その状況は十字路がこっちに戻ってきてもあまり変わってはいない。ただ、十字路の足としていろんなところに付き合うことで少しずつ動き始めてはいる。そんな中で過去の自分のシナリオというかアイディアと向き合ってみると、そのアイディア自体は今でも決して色褪せてはいない。しかし、「整合性」や「過不足の無い設定量」という部分は全く作りこんでいない。「こうすることで整合性保てるのではないか」、「その当時アイディアだけに頼って不足した設定はこう補えばよいのではないか」などと考えると当時のシナリオがいかにいい加減な物かと苦笑いするしかない。

 そこまでやってキーパーをやる機会が有るかどうかは分からない。シナリオ製作も今もって私の中に根付く無気力、TRPGに対する情熱の欠如などを理由に放り投げてしまうかもしれない。シナリオが完成したとしても10年以上キーパーはおろかプレイヤーすらやっていないのでコンベンションでキーパーをちゃんとできる自信は無い。しかしながら過去の自分と向き合うことは決して無意味なことではなかった。少なくとも過去の自分に不足していた物、それを今の自分ならどう補っていけば良いのかそれを見つけ出せただけでも収穫はあったのだと思いたい。