日々是雑感

アニメや映画の感想を中心に雑多に述べていきます

ミュークルドリーミー エピソード紹介「概略(26~48話)」

2021-09-20 05:38:00 | アニメ
26話で後半への材料はほぼ出そろった。後はこの材料をいかに料理するかだ。では後半戦の大まかな流れを見ていこうと思う。

【27~30話:INTER MISSION】
とはいえいきなり本筋がはじまるわけじゃない。この4エピソードは大きく二つに分けられる。

一つは誰をメインに置くという事の無いお祭り回。(27、29)もう一つはゆめちゃん(というか二組の幼なじみ)以外のキャラをメインに据えた回。(28、30)

お祭り回ではお空の上のお城に行ったり、歌ったりととにかく大騒ぎだ。まいらちゃんやことこ先輩をメインに据えた回ではそれぞれキャラを深掘りしていく。この中から各所で「神回」と絶賛された28話を次に取り上げたいと思う。

【31~47話:幼なじみの物語】
31~33話のデートと誕生日をめぐる三部作から後半戦は本格的にスタートする。物語の中心にいるのは杉山遼仁という人物だが、その杉山先輩自身の視点はあまり入り込んでこない。むしろその他の人物の視点が彼の人物像を浮かび上がらせる。

他にも本筋とは関連性の薄い単発のエピソードやゆめちゃんの喪失への不安、女王さま姉妹の確執などが彩を添え、45~47話の最終三部作をもって、物語は一応の終幕を迎える。

【48話:エピローグ】
47話であらかた決着をつけ、一話丸ごと卒業式。残る者、旅立つ者、それぞれの想いを胸に歩いていく。

去る者があればやって来る者もある。そして次の物語が始まる。





あくまでこれはこのアニメが4クールという尺を(コロナ禍による遅延もあれど)どう駆け抜けたかの大まかな流れだ。こちらの動画も参考に。





ミュークルドリーミー エピソード紹介 第26話「幼なじみにはわかるの?」

2021-09-11 17:31:00 | アニメ
【前置き】
ゆにが杉山先輩の事を”おやびん”と呼んだり、その”おやびん”の学力が塾でさえも一番でなかったり(注)、両親が初登場してその発言と開かずの間から杉山家にはここにいない家族がいる事が明らかになったりと杉山先輩について多くの事実が提示される。他にも「みっくす」の第1話(注2)で被害に遭うまいらちゃんの仕事仲間ナオミちゃんの初登場などとにかくいろいろな事がてんこ盛りだ。

これらを全て【あらすじ】という形で取り込もうとすれば、とんでもない長さになることは容易に想像できる。もとより【あらすじ】のせいで記事が無駄に長くなってしまっているので、省略というか別に要らないだろうと判断した。

ここでは本筋ともいうべき「二組の幼なじみの物語」を中心に追いかけていく。

【百合先輩】
オープニングにも登場している割にはほとんど目立ってこなかった百合先輩。「新たなドリームパートナーになる」と推測する向きも多かったが、それは否定された。

そんな彼女がゆめちゃんと初めて直接向き合った事で表舞台へと躍り出る。ここからこの物語が「二組の幼なじみの物語」へと急速に舵を切ったというのは以前述べたとおりだ。

【対比される二組】
れいくんが合流したことによって秘密を共有できるようになり、いつもの距離感を取り戻したゆめちゃん。それに対して互いに言えない事を抱え、いつもの距離感が完全に終わってしまうカウントダウン(注3)が始まった百合先輩。

杉山先輩もまた朝陽君に近づき、ゆめちゃんの事について探りを入れようとする。秘密を共有し、いつもの距離感よりも近づきたいと考える朝陽君に対し、秘密を抱え、距離を取ろうとしているようにも見える杉山先輩。

この時点で二組の現状はあまりに対照的だ。

【ユメシンクロ】
このエピソードでブラックアビスの被害を受けたのは丸山新副会長だが、その扱いはお世辞にも良いとは言えない。

ここまでいろいろな事が詰め込まれたのだから、玩具販促のためのユメシンクロがやっつけになるのは仕方ない事なのかも。それと共にこの物語はもうすでに日向ゆめ一人の物語ではなくなったのだから、ユメシンクロの重要性が相対的に下がったとも言えそうだ。

【想いの変化】
ゆめちゃんの想いも明確に変化した。二人はお似合いだと口にしたそこに頭ポンポンにショックを受けた姿はもうない。

お似合いと言った事に対しみゅーちゃんが「ゆめちゃんと朝陽君みたいみゃ」と返したことにゆめちゃんはありえないほど動揺する。これもまた想いの変化の萌芽とも言えようか。

【後半戦の始まり】
この回でことこ先輩は「みんないろいろ抱えて生きている」と言った。杉山先輩と百合先輩を中心にゆめちゃんや朝陽君、ゆに達に悪夢の女王様、それぞれがいろいろな想いを抱えて生きている。

それぞれが絡み合う事で後半戦は展開する事となる。










注:ことこ先輩がいる以上、学校では当然一番にはなりえない。

注2:その「みっくす」の第1話でまいらちゃんにとってナオミちゃんというのがどういう存在なのかが語られる。

注3:ナオミちゃんの話がこの伏線になっているのはなかなかうまい。