復興途上。
今年、陸前高田や釜石、そして盛岡の仲間たちを通して、この復興途上という言葉が思い浮かびました。
特に、陸前高田では、復興への姿、道筋が具体的に見えてきているのかなと思いました。人々の生活の中ではどうだかわかりませんが・・・。
未来都市のような土砂を運ぶコンベアが町の中心部の空を覆っていた時から見れば、かさ上げ地には新しい建物の姿も見えてきていました。
どこの被災地でも同じですが、住民が減っている現実はありますが、市職員約300人を先頭に復興に向かって奮闘している住民の姿も聞くことができました。小雨模様でしたがちょっぴり町が明るく見えたのは気のせいだったでしょうか。
発展途上、を思えたのは各保育園の先生たちの短い言葉にも表れていました。まだまだ暮らしの中ではいろいろな問題はあるでしょうが、先生たちの生活も若干落ち着いてきたのかなと思えるお話を聞くことができました。
被災当時の園や子どもたちの様子、町の様子などは、当初、聞くことはできましたが、その後の保育や先生たちの暮らしの話を聞くことがなかなかできなかったのです。
私たちからそういう話を持っていくのではなく、先生たちが自然と口を開いてくれることを、この間、ずっと待っていたのですが、やっと今年、話を聞くことができました。そういう意味でも復興途上、目当てが見えてきたのではないかと思いました。
さて、前号に続いてツアーの報告です。
陸前高田二日目は10日。
午前は高田保育所。
新園舎になって2回目です。
宿からの道を若干間違えました。新しい道が出来ていたのです。
さて、年長さんは市の消防フェスティバルに参加したので、年中さん以下と遊びました。
久しぶりの『ねずみばあさん』。
先生に隠してもらうというルールにしたのですが、ただキャーキャー叫びながら走り回る子どもたちやカーテンの後ろに隠れる子どもたち。
先生の一人が机の下に隠れると、そこが安全地帯になったりと子どもたちは大騒ぎ。
ねずみばあさんに捕まった子はねずみに変身させられます。
みんなの「○○ちゃんに、ねずみにヘンシーン!」の掛け声で、その場でひとまわりして「チュー」となくのですが、その動作が可愛いくて良かったですよ。3歳児の子どももとても上手でした。
そうだ、どこの保育園でも『ねずみばあさん』に泣き出す子どもはいますが、高田保育所でも何人かの被害者が?
最後にお礼に『誕生日って』を歌ってくれました。振り付けがオリジナルでなかなか良かったです。
午後は3時から下矢作保育園。
2011年に遊びに来たときは、前の保育園(矢作保育所)で盛り上がってしまったため、到着時間が遅くなり、遊ぶ時間が短くなってしまいました。
私としてはその借りを返す機会でした。
『だるまさんが』『ゴシゴシゴシゴシ』『でんしゃにのってゴーゴーゴー!』などの定番も交えながら約30人の子どもたちと遊びました。
終了後、盛岡へ移動。車でたっぷり2時間かかりました。真っ暗の中の運手は怖いし疲れます。
11日の午前中は盛岡市内にあるわかば保育園。
9時30分から30分間、0~3歳児と遊びました。
『くっついた』と『ぞうさんれっしゃ』だけで30分間です。
3歳児さんがいると、盛り上げり度?が違います。反応が豊かですかね。
10時からは年長・年中さんと遊びました。
『ダイコン抜き』『ねずばあさん』『おいらカエルやめる』『ダルビュッシュ』など、年長・年中だと私たちも遠慮なく遊べますので、ダイナミックに動けます。楽しいです。
遊び終わっても♬おいらかえるやめる♬と歌っていた子どもたちには笑っちゃいました。
最後に最後に『夢わかば』のリクエスト。遊びすぎて時間がオーバーしていたことと、私の中で遊びすぎてすっかり忘れていたことで、歌っていなかったのでした。
わかば保育園です。『夢わかば』は園歌代わりとして歌っているそうです。素敵なうたごえでした。
午後2時45分からは、3月1日に開園した「岩手大学・岩手銀行保育所」(愛称:「がんちゃんすくすく保育園」)。
国立大学(岩手大学)と民間企業(岩手銀行)が国の企業主導型保育事業を活用し開設する事業所内保育所としては、全国で初めての試みだそうです。
「がんちゃん」は大学と銀行のともに愛称だそうです。
0歳児,1歳児、2歳児1名の計12人の子どもたちと遊びました。
『おはよう』ではギターの音色にびっくり。
『くっついた』では2歳児(実際は3歳になっていました)のSちゃんが頼りというか、よく返事をくれました。
『自動車ブーブー』では、たまたま保育園でもハンドル(新聞紙で作ったもの)があったので、それをもって絵本あそびや自動車あそびを楽しみました。
途中で親さんが迎えに来たり、岩手大学次世代育成サポ―ターの学生さんが来たりとにぎやかになっていきました。
園長先生をはじめ、保育士さんや事務の先生を知っていたこともあり、初めての保育園でも違和感なく、スムーズに入っていけました。
陸前高田市の広田保育園でも飾ってありましたが、事務所には、2018年版夢わかばカレンダーが飾ってありました。多くの仲間たちの協力で熊本地震・九州北部豪雨・東日本大震災の被災した保育所(園)・こども園・熊本の幼稚園・特別支援学校などに贈られたものです。こうやって活用されているのを実際に見ると嬉しいです。
午後4時からは北松園風の子保育園。盛岡市で開かれた全国合研の前年のプレ企画からのお付き合いで、ほぼ毎年遊びに行っています。
今回は保育園の子どもたちと、卒園児の小学生と近くの療育の仲間たちも一緒です。お迎えに来た保護者は参加してくれましたが、保護者抜きのつながりあそびの会は初めてです。
夕方からの開催ということで、子どもたちも待ちくたびれた感はあるものの、遊びが始まればものすごい勢いで遊んでいました。途中で、運動会で踊ったまっちゃんの『とべる』を踊ってくれましたが、自信満々で踊る姿がかっこ良かったです。
先生たちがDVDを観て、覚えて、子どもたちと踊っていくわけですから、先生たちの楽しく踊る姿がなければ、こんなに子どもたちは楽しく踊れなかったでしょうね。
最後の『夢わかば』も、完全に自分たちの歌として歌っている姿が嬉しかったです。来年度は保育園を訪れて10周年です。
12日の午前は本宮保育園。前日からの盛岡の3つの保育園は社会福法人わかば会が設置している保育園です。職員間の異動もあり、交流や合同の研修もあります。ですから、なんとなく保育園の同じ匂いを感じるのは私だけでしょうか。
でも、でも、当たり前のことですが、同じ遊びをやっても、子どもたちのノリというか、勢いというか、好みというか違うのがおもしろいです。
遊びの内容は他の二園とほぼ同じです。
終了後、釜石市に移動。1時間30分はかかります。
午後は3時からは釜石市の上中島こども園で遊びました。
昨年、園の歌の創作を頼まれ、子どもたちの姿や先生たちの思いを言葉にして送ってもらい、
『はがねのこころ』をつくりました。
昨年度の卒園式でも歌われましたそうですが、実際に子どもたちのうたごえを聞いてみたかったのです。ちょっぴり緊張しながら歌う子どもたちの姿は可愛かったです。言葉もはっきりと伝わってきました。自分たちの歌としていろいろな機会に歌ってくれると嬉しいです。
新しい園舎、明るい広い園舎でのつながりあそびはからだがポカポカしてきましたよ。男先生二人での『ゴシゴシゴシゴシ』での腰振りは子どもたちから笑いと歓声が。
遊び終わった後に、何人かの子どもに『だるまさん(ダルビュッシュ)』をやりたかったと言われてしまいました。ごめんなさいです。昨年に遊んだことを覚えてくれていたのですね。
新しい出発、おめでとう。
今年も夢わかばプロジェクト岩手ツアーは、岩手県保育連絡会の仲間たちに応援されてというより、一緒に取り組むことができました。感謝です。
今年も陸前高田、釜石には保育連絡会副会長のホワイティ氏が同行してくれ、一緒に前に出て遊んでくれました。彼がいてくれるからツアーもスムーズに進められているのです。
彼は各被災地の状況を、仲間たちのことを実によく知っているのです。いろいろ勉強させてもらっています。なにより一緒にいることが楽しいです。素敵なのは人柄です。
夢わかばプロジェクトツアーが岩手県保育連絡会NEWS №122と№123に掲載されていますので転載します。是非、お読みください。
今年、陸前高田や釜石、そして盛岡の仲間たちを通して、この復興途上という言葉が思い浮かびました。
特に、陸前高田では、復興への姿、道筋が具体的に見えてきているのかなと思いました。人々の生活の中ではどうだかわかりませんが・・・。
未来都市のような土砂を運ぶコンベアが町の中心部の空を覆っていた時から見れば、かさ上げ地には新しい建物の姿も見えてきていました。
どこの被災地でも同じですが、住民が減っている現実はありますが、市職員約300人を先頭に復興に向かって奮闘している住民の姿も聞くことができました。小雨模様でしたがちょっぴり町が明るく見えたのは気のせいだったでしょうか。
発展途上、を思えたのは各保育園の先生たちの短い言葉にも表れていました。まだまだ暮らしの中ではいろいろな問題はあるでしょうが、先生たちの生活も若干落ち着いてきたのかなと思えるお話を聞くことができました。
被災当時の園や子どもたちの様子、町の様子などは、当初、聞くことはできましたが、その後の保育や先生たちの暮らしの話を聞くことがなかなかできなかったのです。
私たちからそういう話を持っていくのではなく、先生たちが自然と口を開いてくれることを、この間、ずっと待っていたのですが、やっと今年、話を聞くことができました。そういう意味でも復興途上、目当てが見えてきたのではないかと思いました。
さて、前号に続いてツアーの報告です。
陸前高田二日目は10日。
午前は高田保育所。
新園舎になって2回目です。
宿からの道を若干間違えました。新しい道が出来ていたのです。
さて、年長さんは市の消防フェスティバルに参加したので、年中さん以下と遊びました。
久しぶりの『ねずみばあさん』。
先生に隠してもらうというルールにしたのですが、ただキャーキャー叫びながら走り回る子どもたちやカーテンの後ろに隠れる子どもたち。
先生の一人が机の下に隠れると、そこが安全地帯になったりと子どもたちは大騒ぎ。
ねずみばあさんに捕まった子はねずみに変身させられます。
みんなの「○○ちゃんに、ねずみにヘンシーン!」の掛け声で、その場でひとまわりして「チュー」となくのですが、その動作が可愛いくて良かったですよ。3歳児の子どももとても上手でした。
そうだ、どこの保育園でも『ねずみばあさん』に泣き出す子どもはいますが、高田保育所でも何人かの被害者が?
最後にお礼に『誕生日って』を歌ってくれました。振り付けがオリジナルでなかなか良かったです。
午後は3時から下矢作保育園。
2011年に遊びに来たときは、前の保育園(矢作保育所)で盛り上がってしまったため、到着時間が遅くなり、遊ぶ時間が短くなってしまいました。
私としてはその借りを返す機会でした。
『だるまさんが』『ゴシゴシゴシゴシ』『でんしゃにのってゴーゴーゴー!』などの定番も交えながら約30人の子どもたちと遊びました。
終了後、盛岡へ移動。車でたっぷり2時間かかりました。真っ暗の中の運手は怖いし疲れます。
11日の午前中は盛岡市内にあるわかば保育園。
9時30分から30分間、0~3歳児と遊びました。
『くっついた』と『ぞうさんれっしゃ』だけで30分間です。
3歳児さんがいると、盛り上げり度?が違います。反応が豊かですかね。
10時からは年長・年中さんと遊びました。
『ダイコン抜き』『ねずばあさん』『おいらカエルやめる』『ダルビュッシュ』など、年長・年中だと私たちも遠慮なく遊べますので、ダイナミックに動けます。楽しいです。
遊び終わっても♬おいらかえるやめる♬と歌っていた子どもたちには笑っちゃいました。
最後に最後に『夢わかば』のリクエスト。遊びすぎて時間がオーバーしていたことと、私の中で遊びすぎてすっかり忘れていたことで、歌っていなかったのでした。
わかば保育園です。『夢わかば』は園歌代わりとして歌っているそうです。素敵なうたごえでした。
午後2時45分からは、3月1日に開園した「岩手大学・岩手銀行保育所」(愛称:「がんちゃんすくすく保育園」)。
国立大学(岩手大学)と民間企業(岩手銀行)が国の企業主導型保育事業を活用し開設する事業所内保育所としては、全国で初めての試みだそうです。
「がんちゃん」は大学と銀行のともに愛称だそうです。
0歳児,1歳児、2歳児1名の計12人の子どもたちと遊びました。
『おはよう』ではギターの音色にびっくり。
『くっついた』では2歳児(実際は3歳になっていました)のSちゃんが頼りというか、よく返事をくれました。
『自動車ブーブー』では、たまたま保育園でもハンドル(新聞紙で作ったもの)があったので、それをもって絵本あそびや自動車あそびを楽しみました。
途中で親さんが迎えに来たり、岩手大学次世代育成サポ―ターの学生さんが来たりとにぎやかになっていきました。
園長先生をはじめ、保育士さんや事務の先生を知っていたこともあり、初めての保育園でも違和感なく、スムーズに入っていけました。
陸前高田市の広田保育園でも飾ってありましたが、事務所には、2018年版夢わかばカレンダーが飾ってありました。多くの仲間たちの協力で熊本地震・九州北部豪雨・東日本大震災の被災した保育所(園)・こども園・熊本の幼稚園・特別支援学校などに贈られたものです。こうやって活用されているのを実際に見ると嬉しいです。
午後4時からは北松園風の子保育園。盛岡市で開かれた全国合研の前年のプレ企画からのお付き合いで、ほぼ毎年遊びに行っています。
今回は保育園の子どもたちと、卒園児の小学生と近くの療育の仲間たちも一緒です。お迎えに来た保護者は参加してくれましたが、保護者抜きのつながりあそびの会は初めてです。
夕方からの開催ということで、子どもたちも待ちくたびれた感はあるものの、遊びが始まればものすごい勢いで遊んでいました。途中で、運動会で踊ったまっちゃんの『とべる』を踊ってくれましたが、自信満々で踊る姿がかっこ良かったです。
先生たちがDVDを観て、覚えて、子どもたちと踊っていくわけですから、先生たちの楽しく踊る姿がなければ、こんなに子どもたちは楽しく踊れなかったでしょうね。
最後の『夢わかば』も、完全に自分たちの歌として歌っている姿が嬉しかったです。来年度は保育園を訪れて10周年です。
12日の午前は本宮保育園。前日からの盛岡の3つの保育園は社会福法人わかば会が設置している保育園です。職員間の異動もあり、交流や合同の研修もあります。ですから、なんとなく保育園の同じ匂いを感じるのは私だけでしょうか。
でも、でも、当たり前のことですが、同じ遊びをやっても、子どもたちのノリというか、勢いというか、好みというか違うのがおもしろいです。
遊びの内容は他の二園とほぼ同じです。
終了後、釜石市に移動。1時間30分はかかります。
午後は3時からは釜石市の上中島こども園で遊びました。
昨年、園の歌の創作を頼まれ、子どもたちの姿や先生たちの思いを言葉にして送ってもらい、
『はがねのこころ』をつくりました。
昨年度の卒園式でも歌われましたそうですが、実際に子どもたちのうたごえを聞いてみたかったのです。ちょっぴり緊張しながら歌う子どもたちの姿は可愛かったです。言葉もはっきりと伝わってきました。自分たちの歌としていろいろな機会に歌ってくれると嬉しいです。
新しい園舎、明るい広い園舎でのつながりあそびはからだがポカポカしてきましたよ。男先生二人での『ゴシゴシゴシゴシ』での腰振りは子どもたちから笑いと歓声が。
遊び終わった後に、何人かの子どもに『だるまさん(ダルビュッシュ)』をやりたかったと言われてしまいました。ごめんなさいです。昨年に遊んだことを覚えてくれていたのですね。
新しい出発、おめでとう。
今年も夢わかばプロジェクト岩手ツアーは、岩手県保育連絡会の仲間たちに応援されてというより、一緒に取り組むことができました。感謝です。
今年も陸前高田、釜石には保育連絡会副会長のホワイティ氏が同行してくれ、一緒に前に出て遊んでくれました。彼がいてくれるからツアーもスムーズに進められているのです。
彼は各被災地の状況を、仲間たちのことを実によく知っているのです。いろいろ勉強させてもらっています。なにより一緒にいることが楽しいです。素敵なのは人柄です。
夢わかばプロジェクトツアーが岩手県保育連絡会NEWS №122と№123に掲載されていますので転載します。是非、お読みください。