つながりあそび・うた研究所二本松はじめ

二本松はじめ(ピカリン)の活動予定や活動報告、日頃、考えていることなどを書きます。研究所のお知らせも掲載します。

みんなにひとつずつ(みんな違って)

2021年06月27日 | 抱っこ通信
今日、Youtube二本松はじめつながりソングチャンネルにアップしました。
『みんなにひとつずつ(みんな違って)』

【抱っこ通信394号(2011.2.25付)】を再掲します。
 なぜ、創作したのかは、つながりあそび・うた研究所機関紙『手と手と手と』の第57号(1999年11月1日付)に触れてあります。4号にわたって「金子みすゞも素敵だがみすゞを蘇らせた力の方がもっと素敵!」という特集を組んで書いた文章です。その部分を少々長いですが転載してますね。
 「・・・教科書に『わたしと小鳥とすずと』が掲載され、「みんなちがってみんないい」というフレーズが子どもたちの心をとらえていると聞かされていても、その詩さえ全文を読んだことはなかったのです。ちょっと横道にそれますが、その「みんなちがってそれがいい」のフレーズが一人歩きしてしまい、なにか違うことが良い、ということだけが強調されているような風潮がはびこっているような気がして、特に文部省・マスコミが先頭に立って個性の時代という掛け声と相まって、「ちょっと待てよ」と思うところもあって。また、神戸での児童殺傷事件など、子どもだけではないのですが、人権軽視、命軽視に危機感もあって創作したのが『みんな違って(新・みんなにひとつずつ)』です。『もしかして、からだの大きさや人としての輝きやめぐみ(地球的歴史的役割)はみんな違うけれど、もっと遊びたいとか、わかるようになりたいとか、愛されたいとか、愛したいとか等々、生きていること、そして、より人間らしく生きていきたいといういのちはみんな同じだよ」ということをうたいたかったのです。違うということも素晴らしいし大切だけど、同じということも素晴らしいし大切だよということを伝えたいのです。
 もちろん、後から金子みすゞの『わたしと小鳥とすずと』を読むわけですが、世間でいうような『みんなちがってみんないい』ではない、金子みすゞの『みんなちがってみんないい』の世界はもっと深いところにあるように思いますが・・・」。本来ならば、4号にわたる特集の中でのここの文章を読んでほしいのですが。
 
 ついでに『ラララ・ラッセーラ』のテキストに書いた文章も紹介します。
 「これも現場の先生たちと話をして思ったのですが、保育の悩みって意外とみんな同じなんだな、ということです。それがつながっていないんです。結構、みんな一人で悩んでいることが多いような。まあ、そこも悩みのひとつなんですが。一人ひとりみんな違っているように見えても、人間ってたいして変わらないことも多くあるのではないでしょうか。 
 今、子どもたちのまわりでは、個性の時代とやらなにやらで、”ひとりひとり違っていい”ことがとかく強調されますが、ある面ではとても良いことなんですが、ちょっと心配なこともあるんです。そういうところから落ちこぼされているのが”いのち”のような気がするのです。”違い”をどんどん探していって最後に残るのは”いのち”なんです。これだけは同じなんです。だから”いのち”をど真ん中において考えていけば、いつかきっとつながっていけるのではないかと思っているのです」。

 自分でも好きな1曲ですし、ただでさえ歌う機会が少ない中で、昨年の秋からの先生や親さんの教育講演会や小学校コンサートの時などに、金子みすゞさんの『わたしと小鳥とすずと』と『星とたんぽぽ』のメドレーの後に、「ゾウさんとありさんとの違うところはどんなところでしょうか」なんていう質問を出したりして、その後に歌ったら、結構、反応も良く楽しかったのです。
以前からCDを聞いた人たちからは「いい曲ですね」「”いのち”という言葉が呪文の繰り返されて、しつこいくらいがいいですね」「同じということも大事にしたいね」なんていう声も寄せられていたし、今回は子どもたちも歌えるように音のキ―(高さ)を下げて、アレンジも「みんな違う」というところから無国籍風というか、多国籍風うというか、和洋ゴチャゴチャの楽しい楽曲に仕上がっています。
 今回、自分が一番言いたいことはわかりやすく伝えるために曲名を『みんな違って』から『みんなにひとつずつ』と変更しました。楽しみに待っていてくださいね。
 
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