春. 夏. 秋. 冬. 河童の散歩

八王子の与太郎河童、
つまづき、すべって転んで、たちあがり・・。
明日も、滑って、転んで・・。

糸魚川市筒井の舟屋

2019-06-07 21:02:08 | Extra
 
知らない村や町に訪れた時、
思いがけない、もてなしを受けると、
別れ際、いつまでも背中を見られてないかと、
こちらも気遣い、振り向いてしまうのですが、

「入ってはいけない、集落を歩いている!」
と、直観が正しいと思うと、
髪の毛がほつれ、
バサバサになるほどの冷たさが背中を走ります。
歩けば・・・あちこち見て歩けば歩くほど、
土足で入ってしまった。
ここは観光の場所ではなかった。
そんな思いに駆られた集落、糸魚川市筒井。

漁港が整備されていなかった筒井。
舟屋を砂浜に建て、細々と生活をしていた筒井。
海岸と岩山の間に建てられた民家は、
拡張できない敷地に戦後、
木造の3階にした漁港の集落、筒井。


 
 
 
 
 
 
 

「買い物は?」
「そこのスーパーか能生で・・・」
車庫代わりの1階の掃き出しを少しだけ開け、
聞きにくい小声で応えた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 
舟を出せない舟屋、
20年前、最後の舟屋の主は、
ここ舟屋に戻らなくなった。
話を聞かなければよかった。
「舟屋の人たちは、どちらに?」
「・・・・・・・・!」
応えなかった。
ここは観光地ではなかった。
傲慢な意気込みの自尊心を、ぐちゃぐちゃに崩した糸魚川市筒井。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ただ、ここで生活の漁をしていた人たちが、
舟屋で掛け声豊かだった情景を浮かべて、
やがて朽ちて散る、・・・・・舟屋は撮っておきたかった!
コメント (2)
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