富山マネジメント・アカデミー

富山新聞文化センターで開講、教科書、参考書、講師陣の紹介、講座内容の紹介をいたします。

大人になりきれない中国

2018年05月06日 | Weblog

外国の航空会社にたいし、中国の担当部署は、香港と台湾とを非国家扱いにせよと強制している。この問題は、都市国家とみれば立派な香港、小領土国家とみれば立派な台湾に対し、一つの中国という原則を文化の違う外国の航空会社に押し付けるのは、自尊の過ちを冒す。外国の企業が忖度してくるのを待ち受けるか、抗議の声が起こらないような下工作がなされなかったという非熟成を吐露しているのすぎない。このような低能で尊大な中国共産党の関係部署の対応のために、中国は真の強国になりそこねている。時間をかけて大人として、一国両制度をゆとりをもって運用できない部署が多くある。こんなことを性急に進めても、反感や反中国の口実を高めるだけである。それは、面子とすら言えない。逆に、中国共産党による自損につながる。香港、台湾という第二の民族をまとめる接着剤を失えば、中国共産党は、世界の敵対勢力にたいし緩衝地帯なく、裸で対処することになる。M+H+T=Cというのが勝利の方程式である。Mは、大陸。Hは、香港。Tは、台湾、Cは中国を意味する。Cは、中華人民共和国だとする定義の共生を急ぐと、M-H-T=CCPとなる。多様性を生かしきれない単細胞型の部署が多いほど、敵を増やし、民族分裂の危機を招く。このような大人になりきれない中国は、実は、アメリカ、イギリス、フランスさらに、日本には取扱い易く、尊敬の対象にはならないのである。


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県庁の統計業務などは、北陸電力に業務委託できる

2018年05月06日 | Weblog

北陸電力は、原発が再稼働できないために、大幅な赤字を計上し、株主配当が無配となった。この結果、県民資産である富山県が保有する北電株は無配となった。しかし、県の主管する小水力発電の電力は北陸電力が買い取り、その代金を子供が3人以上いる家庭の電力料金に引き下げに充当するという全国にも珍しいとりくみが注目される。ところで、電力の消費の実勢は、富山県の県庁のいかなる経済統計よりも、日本銀行の経済調査よりも、地域経済の変動をリアル・タイムで把握できるから、こうした政策の同期性が可能となる。つまり、北陸電力は、電気使用量の変化と、電気料金の支払い状況から、どのような統計調査でも及ばないBig Dataを毎日、毎日、積み上げている。従って、地方自治体は、国からの統計情報を受けたり、送り出したりする統計の業務では、静態構造の理解は時間遅れで捕まるが、動態のデータでは遅れる。ところが、電気契約の解除、新契約という形で、世帯単位の人口動態変化の情報を最初に知るのは、電力会社である。市役所への住民登録は、事後処理である。電気、水道、ガスというところで転居、転入が把握される。こうした大事なデータ源を破壊するのが、新電力による配電の自由化である。そこで、国の政策批判は暇なときにやるとして、北陸電力と富山県庁とのあいだに、北陸動態経済情報センターを設け、リアルタイムに人口動態から産業動態、経営状況の把握などの「新電子頭脳」回線を設けることができる。これは、九電力の本社のある東京、大阪、名古屋、福岡、広島、名古屋などの大都市ではない地方都市の富山県だけが可能な優位性である。高度な自律的な自治に必要な、大きな可能性をもつ先端頭脳をもつ富山県政が実現できる。種明かしすると、第3子の誕生は母子手帳の管理が徹底し、ほぼすべての母親の形態番号を保険行政で把握されているから、ショートメールなどで彼女らのニーズが双方向で伝えられる優れた行政の仕組み、これと電力企業の地域貢献意識の高さが生み出したコラボである。このような横ぐしが、地域のオーガナイゼーションを網状に繋ぐと、富山の森市長のコンパクトシティよりも効果ある地域システムとなる。電気と電気通信とが生み出すBig Dataの共有化である。だから、僕は石井県政には敬意を表し、森市政には、あまり魅力を感じない。でも、お出かけ定期は助かるが、それはボランティア活動として還元している。なるほど、北陸電力の本社が富山にあることは、富山県政の生命線であり、運命線である優位性が理解できた。勉強しました。

 


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原子の超薄膜の層って存在するの?

2018年05月06日 | Weblog

名古屋大学未来材料・システム研究所教授である大野雄高(Ohono Yutaka)さんの新素材の研究は、平面の結晶である原子の膜が、黒鉛という炭素の素材で形成できるというイギリス人の研究からスタートしている。分子となると、3次元の立体となるが、平面という2次元の超薄膜の物性を極めていくと、新素材として応用範囲の広い展開が期待できる。イギリス人の着想の面白いのは、セロテープともいわれる文房具であるスコッチテープと、鉛筆と紙からスタートしていることである。鉛筆で線を書くと、そこに黒鉛の薄い膜ができる。これをスコッチテープを張り付け、はがすと、紙のうえに黒鉛の超薄膜ができる。この電磁特性を研究したものである。残念ながら、日本人の着想ではない。大野さんは、このノーベル賞を受賞した基礎研究のうえに応用研究を重ねていくことで、原子の平面のうえでの2次元の層膜は、今は、このような道具に使えるというエンジニアリングの域には及んでいないが、電子を制御する超細密の回路の設計に繋がる。文学博士の僕でも、大事な研究だと分かる。富山県では、多くの理学博士、工学博士を擁しているが、こうした人材を先端科学専門調査官として5名程度あつめ、首都圏、関西圏、中京圏、アメリカ、中国の新素材に繋がる先端情報を集めなくてはならない。銀行や電力会社に業務委託できる文系の仕事は、極力減らし、自治体が世界の大学から先端科学情報を集めないと、企業誘致は成功しない。税制や優遇措置での誘致では、他府県には勝てない。海外のある文系の県職員の駐在よりも、大事なのは、富山の産業のための先端情報研究である。ともかく欲しいのは、医学博士、薬学博士、理学博士、工学博士のうち、年齢層の低い科学者の先端科学戦略会議である。


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日本の科学技術の伸びしろと北陸社会

2018年05月06日 | Weblog

最終需要ののある産業といえば、自動車産業の先進地である中京地区である。その核にある名古屋大学の科学技術の研究は、22世紀に繋がる先端性と実用可能性の両面から、突出してくる可能性がある。富山では、東北大学の評価が高いが、産業競争力を考えると、名古屋大学の理工系に対する伸びしろを大きく見ておかなくてはならない。実は、東北大学の理工系には、まだノーベル賞を受賞した研究はない。京都大学の理工系から派生した名古屋大学の理工系は、化学系では、実用性を視野にいれた先端性を失っていない。北陸新幹線の効果により、富山から名古屋は一番に遠くなった。しかし、バスの移動では、一番に近い大都市である。

伊丹健一郎(名大大学院理学研究科教授)の「伊丹分子ナノカーボンプロジェクト」は、合成化学の新技術として、分子を合成する多様な展開が期待できるナノ技術である。富山人にある東北大の金属工学の信仰はやめたほうがよい。いまや、高岡の合金科学が劣後化したのも、京大→名古屋大の化学系の完全優位に置いておかれたことを知らねばならない。僕が、ここを強調するには、富山の産業が直面する「新素材」開発の課題である。この伊丹さんの研究を生かし、まず、理論のうえで計算された新たな分子のモデルを形而上で仮想し、伊丹さんの技術を延伸するという計算化学とナノ合成の組み合わせにあるとおもう。あとは、識者に任せる。


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知識人材の流れが自然に造る国家の形

2018年05月06日 | Weblog

これは、有名な話である。アメリカが第2次世界大戦後、さらなる経済成長を遂げたのは、退役した兵士を大量に大学に進学させたことである。これで、アメリカ社会の知識労働のレベルが量的、質的に拡大したことである。反対に、スターリン主義の誤謬と官僚統制を嫌って、東欧の知識人がアメリカ、イギリスへ移民し、遺伝子まるごと東欧から流出、さらにユダヤ人の流出により、知財を資本とする世界史の流れから脱落した。これで、アメリカの勃興と、ソ連の崩壊が起きた。それに代わり、中国が知財資本の先進国に躍りでた。これは、留学生によりアメリカの先端知識がもたらされ、日本の行政技術が輸入され、中国的な社会主義にうまく翻訳されたからである。

このような知識人材の流れをみると、日本国内では、総合商社を核とする先端人材の競争優位の結果、国家公務員、外交官、司法職、地方公務員などの「受験勉強を要する任用試験職」が相対劣位におかれた。生涯賃金が低すぎるからである。財務省の次官でも、退職金が5千万円台というのは、総合商社の2年から4年程度の年収総額である。だから、総合商社に入社し、実績ある人材の母体である慶応、早稲田、上智、一橋、東工大、東京外大が難関となり、東京大学と京都大学は、難関のわりに卒業時の比較優位がないために、親からみると進学リスクが生じている。北陸では、日本の知識人材の流れの変化に対応した進路指導と受験対策が遅れているために、地域社会として進学リスクをもたらしている。結果として、Uターンの就職を賛美しているが、正直、帰ってきて欲しい人材ではない。日本のトップ400社とその系列から外れたローカル人材である。プロサッカーでいうと、第一部リーグのJ1カテゴリーの新卒ではない。第三部のJ3の最下位に沈んでいる。小中の学力テストで上位の秋田県には、秋田県立大学がある。ここは、日本のトップ400社に入社できる。ところが、北陸では、金沢大学ですら日本のトップ400社には容易に受からない。司法試験のランクでも、厳しい。

 


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5月5日(土)のつぶやき

2018年05月06日 | Weblog

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