鎌ちゃんの一日一考

写真と俳句(短歌)に取り組んでいます。
どちらも修行の身ですので、宜しくご指導お願いいたします。

敬老日

2015-09-21 16:05:05 | 写真俳句

秋興や老いの集へる歌くらべ

(しゅんきょうやおいのつどえるうたくらべ)

 

 

ほおづきの残る一灯老いの恋

(ほおずきののこるいっとうおいのこい)

恋の残り火。

老いても、ときめく心、 持ち続けたいものです。

 

      9月11日~20日のつぶやき句を34句にまとめました。

     特急に揺るる穂波や豊の秋         かたことと豊の秋行く二輌かな

     コシヒカリを生みし越前豊の秋       真鰯のまだ口動く刺身かな         

     気取りても鰯食む口大開き         病む地球人も鰯も弱きもの

     地震のきて箸より落とす鰯かな       砧打つ小さくなりゆく祖母の背

     傷秋や思ひ出捨つる老備へ         思ひ出を捨つる齢や秋寂し

     種朝顔少女の思ひ結びけり         朝顔の実に仮の世の明日かな

     明日あればこそ朝顔の実の愛しく      丹波より届きし縁葡萄箱

     休日は少年となり葡萄棚          ひとときを集ふこの世や葡萄の実

     百年を継がる節くれ葡萄棚         平安の雅を映し秋の池

     波に消ゆ現世の景秋の池          亀集ひ動くともなし秋の池

     心の字を辿りて問へり秋の池        禅寺の枯山水や秋の池

     来し方の辿るページや宵の秋        一片が埋まらぬパズル宵の秋

     自分史の埋まらぬページ宵の秋       難民の寄る辺は何処鴨来る

     鴨来る不戦誓いしこの国に         国境のなき幸せや鴨来る

     もてなしにすすむ地酒や今年米       新米や日がな水車の籾つき場

     稲刈りて軽くなりたる大地かな       稲刈りて郷に寂しさ戻りけり

     禿頭の先より昇る月見かな         酔いどれてふと郷恋ふる月見かな