トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

理解出来んかったわい・・・

2023-06-18 | 小父のお隣さん
      

 フイールドは濡れているから出かけなかったのだが窓から庭を眺めていたらウマノスズクサで何やら不審な動きをしているチョウがいるではないか。見つめていると腹部末端を葉裏に付ける行動をしていた。それはまさしく産卵行動なのだった。ヤマトシジミと観たのだがヤマトシジミはカタバミが食草ではなかったか。

 ウマノスズクサに産卵するのは「ジャコウアゲハ」と相場が決まっているはずなのに何を好んで産卵行為をするのか理解できない。孵化までは出来ても食草では無いし結局は死滅するだろうに。まあ、散乱行為と観れば見えなくも無いけれど世の中には奇抜な行為や行動をする輩もいる訳だからチョウの世界でもそうなのだろうか。
 因みに写真では奥側腹部下方の葉に一卵を確認できるのだが分かるだろうか。後日、写真をS先生に見せて疑問を伝えたところ「エラーと言えるような事は稀にでもあるのです」との返答だった。

 小生はエラーなのかミスなのか判断つきかねていたのだが冷徹に吟味すれば「既に交尾を果たし産卵したからミスではない!」ときっぱり断定すべきであった。優柔不断はいかん。
 思い返すまでも無く現役時代は優従負担ではあったものの歯車とは言えお足を頂くためには已むを得ん事だったかぁ・・・。

     

産卵が無かった結果は開花!

2023-06-17 | 蝶の食草園
 どういう理由があるのか全く不思議な現象で今期の自宅にはジャコウアゲハが舞わないのである。故に食草であるウマノスズクサは食害、ではなくご馳走にならずに済んでいつもなら一回目の食い尽くしの頃なのに健全で開花にまで至ってしまった。
 しかし、ジャコウアゲハの産卵はなくとも数株の葉は細かい食害を受けて網のようになっている。食べている昆虫など興味が無いのだがこの現象も今期になって初めて観察したのだ。「有毒のウマノスズクサを食べるジャコウアゲハの幼虫ではない虫」とは誰なのだ。まあ、思考難渋しようとも判明する訳もなく十数年ぶりの花見となった。

 もともとウマノスズクサは食草として庭に入れたのでもなく大株にして「へんてこな花」を鑑賞したいと言う覗き見趣味のいわゆる「出っ歯の亀さん」ならぬ亀頭…いいえ「輝頭の爺さん」の手口に過ぎなかったのだけれど種子も出来ずに繁殖し今では猫の額、鼠のおでこに繁茂してしまった。
 この疑問をS先生にぶつけたら「地下茎で繁殖します」といとも簡単なご宣託で子選択は「種子だけでは無かった!」と初めて理解したのである。人生百年時代、学ぶのは尽きる事が無かった。と言う事は「種なしになった小生でも繁殖の機会あり!」と結論誘導できるのだが確かめる術もなかったわい。

          

今日のトンボ「マユタテアカネ出た!」

2023-06-16 | 小父のお隣さん
 泥浚いを始めた横から飛び立って水平移動したトンボ。「少し小さ目」だったから老眼と乱視の眼でしかと見つめればマユタテアカネに見えたのだ。頭部の眉状斑までは確認できなかったけれどマユタテアカネで間違いないだろう。
 とりあえず最初の一枚を撮影し更に数歩寄ったところで飛び立って擁壁上の枝に止まった。カメラを水平に構えられるから接近する予定だったものの予定は未定、未定は見てー!で見送りとなり上昇に転じて確認撮影は出来なかった。とは言え小生、懐は寒いが深いし必至で逃げる彼女を追う様なストーカーでもないので送り狼にはならず見送りお爺となった訳であった。六根清浄お山は真夏日・・・のこの日。

 一方では水域でクロスジギンヤンマではないヤンマ型の飛翔を観ていたのだが遂に確認は出来なかった。オニヤンマにも見えたし、そうでない様にも見えるしやはりガチャ目だけでなく耄碌も進行中なのだろう。

         


          

水温む

2023-06-16 | 小父のお隣さん
               水温む貝もタナゴも姿見せ

               春一番飼育タナゴに初餌なり

               春ゼミの声背に安堵小松植ゆ

               風光る背の陽暑かり泥浚い

               滑らせてタケノコ探る靴の底

沈泥路の泥浚い 1

2023-06-15 | 水辺環境の保全
 2号台風の豪雨と3号の降雨でフイールドへの出水は大きく沈泥部には多くの砂泥が堆積した。これを取り除かねば砂泥は徐々に移動して水域を浅くしてしまう。独力では非力と理解していても「取り除く方がちょっぴりベター」であることは疑いようもない。
 最近では「泥浚い」は苦手作業に入って来たけれどやらなければ「水域を閉じる」事と同じ事だから無理をしない様に泥浚いに手を出した。

 上の池の沈泥路はおよそ10mでここにスコップの肩まで埋まるほどの堆積となっていた。沈泥路はかくのごとしなのだが水域の部分も砂州が出来る程堆積している。沈泥路の泥浚いは落ち葉などの腐食物がおおくてジョレンでは用をなさずスコップで掘り上げるしかなかった。ジョレンで引き寄せ浚えると動作的には楽なのだけれどスコップでの作業を強要されると腰に負担が多くなる。結果的に作業時間は少なくなって遅々として進まないのであった。

 「まずは沈泥路だけ!」と浚いあげたが砂州の部分は長柄のジョレンで可能だから浚う量は圧倒的に多くなるけれど体力的には楽なのだ後日回しである。


キンジソウとアサギマダラ

2023-06-14 | 蝶の食草園
 キンジソウ、スイゼンジナとも言うそうだが小生のお付き合いは「キンジソウ」で始まったからスイゼンジナと言われてもピンとこない。
 30代の頃、少しばかり借りていた畑に健康野菜として苗を金沢から取り寄せたのが最初で最後だ。いわゆる家庭菜園で簡単に食する野菜として作付けしたのだったが借地が住宅地になる事で露と消えたのだった。あれから何十年、忘れていたキンジソウだったのだが吸蜜植物の検索をしていたところ「キンジソウに群がるアサギマダラ」の写真に出会った。撮影地の環境が不明なので「他に吸蜜植物が無い」のかも知れないものの見事な群れだった。
 またキンジソウの栽培者が「アサギマダラ吸蜜用」として管理していたかどうかも不明だったけれど間違いなくキンジソウの花に群れている写真だった。

 これに促されキンジソウの苗を購入した。もちろん食用菜としてではなく吸蜜植物として栽培するのである。ネット注文で届いた苗はポットは小さいけれど健康な大苗で、よく管理されている苗だと一目瞭然だ。これをそのまま地には下ろせないので一旦、4号ポットで肥培管理しながら新たな発根を促し、その上で定植する予定である。
 雨の合間に定植地の土壌を砕土してネザサの根茎などを除き少しばかり落ち葉堆肥を鋤き込んで置けば準備完了である。梅雨明けまでには定植できるだろう。
 8ポットも必要なかったのだが最低購買額があってその額以上でないと注文を受け付けてもらえなかったので結果的に8ポットとなった。

 写真左側がキンジソウで右側は白花フジバカマである。フジバカマの白花はあまり見かけないけれどある施設内の花壇に白花と赤花の花壇があって「白花にだけアサギマダラが群れていた」とS先生の目撃談を昨季に聞いていたからたまたま立ち寄った園芸店で一鉢だけ見つけた白花フジバカマを昨秋購入し結実していたから今春に播種したけれど発芽が無かった。播種で苗を育てるより「挿し穂で育てた方が早い」のは承知なものの購入時より茎数が多く出た今期だけれど挿し穂を採る勇気がない。「どうしょうか⁉」と迷っていたところにキンジソウの写真を見たのだった。

 これで白花フジバカマからは今期は挿し穂は採らずに定植する。合わせてキンジソウも定植し両方の開花は実現できるだろうから誘蝶し吸蜜させるにどちらが有用なのか比較できるはずだ。水源地の河床安定化作業を急がねばならないのであるけれど定植地の設えも済ませておきたい。
 男性型脱毛症のせいで毛髪が無いから孫悟空の様に髪を抜き息を吹きかけ分身を作る芸当は不可能であってまあ、やりくり算段、暇人余談てなもんや三度笠。

        



ミツマタの定植

2023-06-13 | 今日は真面目に
 ポットに挿した日付を確認すると挿し穂したのが昨年の6月1日だった。密閉挿しで発根したのを2号ポットに植えなおしたのが昨秋で早春の発芽生育を観て3号ポットに植えなおして既に底孔から発根が見える。背丈が20cm前後だから「もう10cm育成が無難⁉」と思わぬでも無かったのだが梅雨明けに定植するより入梅時の定植が活着も良く枯れ死する可能性は低くなると読んで7本を二つ池の棚肩とマテバシイの斜面に定植した。

 フイールドで確認できたミツマタはすでに母樹1本だけとなってしまい環境的にも何時また刈り払われてしまいかねない場所でもあるから本数を増やしておきたかったのだ。それに加え早春の花の種類が足りない様に感じていたし、しかしミツマタは花粉や蜜を提供してくれる樹種かどうかは分からないのだが「枯れ木も山の賑わい」「涸れ爺も山の日記わい」というではないか。フタマタやミツマタが増えて何が悪いものか。

 とまあ、定植したのだが時間が少し余ったから一重のヤマブキも掘り取って移植した。これも棚田の肩に定植したから活着すれば春に法面を飾ってくれるだろう。ヤマブキも昆虫が寄るのかどうか知らないのだが「無用の要」でも構わない。効率や効果ばかりを追求するとつまらないフイールドになる。生物多様性の為には植物多様性が基盤だ。

 棚の肩に3本。クワの樹の向こうにヤマブキ      マテバシイの斜面に4本。この環境が本来の適地だ

今日のエッ!品「はったい粉のビスコッテイ」

2023-06-12 | 何よりの楽しみ
 梅雨に入って二日目、先日草抜きしたばかりの庭にウシノヒタイが繁茂してしまった。抜き取らないと草藪と化してしまうのは分かっていても降ったり止んだりでは草抜きする気にもならない。テレビ番組など眠くなる似太郎飴や玉ねぎ番組ばかりだから久しぶりにはったい粉を使ったビスコッテイを作った。冷徹・冷厳にわが行動を顧みればこっちも似た様なもんだったわい。
 さて今回の肝は同じ生地で干しブドウと小豆を混ぜた二種類を作り味比べをしてみる事にある。小豆たっぷり投入のビスコッテイは好みに仕上がったのだったが「茹で小豆」をそのまま使った過去の出来栄えは小豆の水分が生地に移りカリッとはならなかった。そこで今回は一袋180gの茹で小豆をフライパンの乾煎りとレンジの弱加熱で100gまで水分を飛ばした物を使ってみた。

 肝心のレシピだが今回は初めて参考図書の数値に合わせてみたのだが卵黄1個分が不足した結果、生地が固くて豆乳を加え小豆や干しブドウを混ぜ合わせやすくせねばならなかったのだ。まあ、結果的には今回もレシピ通りには作らなかったという事になる。
               卵        2  
               卵黄       3 (1卵不足)
               キビ糖    100g
               はったい粉  140g
               強力粉     40g(はったい粉だけでは連結力が悪いので)
               干しブドウ   50g
               茹で小豆    50g
               BP      小匙 1
               豆乳     半カップ(生地調整に使った)

 生地を作ったうえで二分割しそれぞれ干しブドウを加えた生地と茹で小豆を加えた生地の二種を作り予熱170℃20分で一次焼き。粗熱を取り切り分け更に予熱150℃35分で完了、と思いきやまだカリッとはならず更に15分延長して焼き上がり。
 レシピの表示分量を2倍にして作ったのだがやはり砂糖の量が多すぎて小生の好みには「甘すぎる」。そのためせっかくのはったい粉の香ばしさが薄れてしまった。砂糖はレシピの半分程度で丁度よい。

 今回も固めの食感にはなってはくれないけれどプレーンビスケット程度の噛み応えにはなった。「はったい粉」を使ったのは「香り」を重視したからで薄力粉で作る場合はシナモンが入ったレシピである。シナモンを加えても良かったものの今回ははったい粉(香煎)の香ばしさを優先した。生地も焼き上がりもそうなのだがはったい粉の色合いが薄力粉とは違った色合いで出ている。まあ、当たり前田のクラッカー、いいえ、ビスコッテイ。


心配の種・・・2

2023-06-11 | 小父のお隣さん
 カワセミが巣穴を造ったのが3月下旬だった。産卵・育雛するにしても素人考えでも巣作りの場所が危険すぎるのだがどうする事も出来ず、たまたま見回りで発見したから撮影はしたもののそれ以来敢て近寄る事もしなかった。親鳥の近況からして育雛しているとも思えなかったのだがあれから2カ月が経過して「育雛していたならそろそろ巣立っているのではないか⁉」と思えるようになったものの産卵・育雛・巣立ちの時間経過が分からない。

 それでも遠目には巣穴の周囲が白く見えるようになって「もしかしたら糞だろうか⁉」の疑問が湧いてくる。台風2号の350mm超の豪雨の後、見回りせずにはいられず久しぶりに巡回路を辿ったのだが親鳥の姿は無し。そこでチャッチャッと1枚撮影して遠ざかったのだった。
 撮影した画像を子細に見れば巣穴の入り口付近にある物体はウズラの卵程度に見えたのだが卵殻以外に判断できない代物だ。はたして卵殻なのかキノコなのか確かめる行動はまだタブーなので双眼鏡頼みになってくる。6月初旬に育雛する頃合いなのかどうかこれから調べてみるものの孵化なら孵化で心配の種がまた増えた。
 心配の種は尽きまじ、とは言え既に頭髪の抜ける心配はない成熟具合の小生ではあるが妄想と言う怪物は涸れる事が無いようで我が人生「業」に満ち満ちている道である。

 この期間、抱卵・育雛していると仮定したら親鳥の姿を見ないのも不思議だったのだが、たまたま断水復旧の作業の折り狭い水路を低く飛翔する姿を見て納得した。「そうか、可能な限り存在を隠しているんだ!」親心は「育てる」一点で注意万端・隠密行動なのだった…。採餌行動でさえフイールドではとんと見なくなっているのだ。

泥水池1の泥浚い

2023-06-11 | 水辺環境の保全
 浅くなってカルガモが歩く泥水池に成り下がってしまった。ヤゴやカエルの繁殖には差し支えないけれどカワセミの採餌場所にするには水深が足りない。この浅さではドジョウ以外は生息不可能になる。
 水域の植生調節、早い話が葦抜きとカサスゲ・チゴザサ抜去が主なのだが大方が片付いたから泥浚いに入った。ひとつの池と言えど全周から泥浚い出来る環境では無いのでとりあえずの面積は半分にも足りないけれど、それでも実施しないよりなんぼかましなのである。

 中央部はチゴザサのコロニーを泥付きのまま排除したから少しだけ泥浚いに役だったはずだ。池を造設した当時は水深はあったが泥の層が無くて水域の除草時には泥を洗い落としての除草だったけれど今では出来るだけ泥付きで陸に上げる。結果的に労働強度が強くなって高齢化と反比例して来た。我が人生と言えどままになる訳でもないのだった。
 泥上げを初めたけれど事前の策でカサスゲを刈り払っておいたのだがやはり園外搬出しておかないと邪魔になる。刈り草の上に泥を重ねれば秋口以降に威之志士様の跋扈蹂躙を熱烈誘致する事になるからだ。

 ホント、芋蔓式に次の作業が露わになる現実、余裕で「片腹痛いわい」なんてほざくどころか肩腰痛くて呻きたい。足腰湿布が欠かせない。高齢者は姥捨て山に遺棄されてからもいたぶられるのであった。痛いはずであるが居たくもない認識もある作業…納得!。


今日のトンボ「なんじゃあこれ…」

2023-06-10 | 小父のお隣さん
 トンボ池脇の草地で見つけたトンボは「初記録種か?初見か?」と思いつつストーカー行為をしてしまい遂には無断撮影まで行ったいけない孤爺なのだった。
 「ショウジョウトンボのメスかな?」程度の認識はあったものの周囲の個体と見比べると色合いが何となく濃いのだった。故に「初記録」の疑いも捨てきれず、かといって背中中央部の白線をみれば「ショウジョウかぁ~」も捨てきれず、とにもかくにも撮影したのだった。

 自宅でPC画像を見ていたら左後翅の付け根付近になのやら物体が見えるのだ。見ようによっては瘤にも見えるのだが本来薄い翅の組織に瘤など出来るのだろうかとの疑問も湧くしヤゴの時点での付属物であれば羽化は不可能だったはずだ。結局は「正体不明」の「UFO…写しても不可解なおいら」であった。こう言う出来事は老いらくの故意と言うにはあまりにも出来過ぎでなーんも分からない元の木阿弥。郷里では「結局は丹兵衛どん!」と言っていたように記憶するのだが、まあ、ショウジョウトンボのメスとして老いらくでの結論を出したのだった。

        

第二分水池の漏水防止作業

2023-06-10 | 水辺環境の保全
 泥水池に水を落す導水管は機能しているのだが堤の下からの漏水が止まなくてスコップを探り入れられるほどの空洞が出来てしまった。ここを流れる流入部が長いあいだ判らず堤の縦断面にトレンチを掘って露わにしてから鎮圧埋め戻し作業が必要と認識しているものの掘り上げる土の量は結構な量で泥水池の泥上げも行わなければならない現状では手つかずが続く。

 この日泥水池1の落水部、これは漏水の出口と並んでいるのだが泥浚いをしていたら漏水量が多くなっている。そこで泥浚いを中断して分水池の喫水線を手探りで探したら草や枯葉に覆われて視認し難い漏水孔が五つも並んでいるではないか。これでは漏水洞窟が巨大化する訳である。
 このまま放置すれば増水時に急速に漏水孔の拡大が発生し堤の崩壊を招きかねない。そこで仕方なく漏水孔潰しに作業を変更した、まあ、自転車操業の水商売であるからその日暮らしは日常茶飯事であって姥捨て山のすみっコぐらしも結構、老骨に鞭打たれるのである。かくして漏水と共に老衰も密やかに進行しているのだった。
 こう言う現場で老骨に鞭打たれるのは堪忍するとしてもその見返りに女王様からの鞭・蝋燭が無いのが何とも寂しい老境なのであるけれど姥捨て山には女王様はいない。女王バチ様は沢山いるけれどお近づきにはなりとうないわい。ブーンと接近し飛び止まったので「あら嬉しや!」と思うまでもいかず「チュッ!」は無く「フン!」と飛び去るのだった。まあ、無視されて嬉しい!。

 さて妄想状態の暴走から正気に戻って作業を開始。分水池の漏水部よりやや内側の堤をトレンチして漏水孔を露わにする。テニスボールが入る大きさの漏孔が走っている。堤の本体は浚渫土なのでサワガニやモグラの生物侵食を受けやすいしひとたび水が通じれば出自が泥土なので侵食されるままに拡大する土質である。
 可能ならば浚渫土ではなく山土で堤を築きたかったのだけれど採土場所が無いフイールドでは泥船でも出来るだけましなのであった。使えるものはなんでもで背に腹は代えられないと言う事だろう。

 スコップで掘りだしてから再び踏み戻し胴突きで固めた。水際なので土が軟らかく突くたびに水域に土がせり出すから結局は元の堤の高さまで復元できなくなった。ここは奥の山腹崩壊土を運んで手当てするしかない。浚渫土を土嚢で盛っても役立たずになる。そして次の作業が露わになって予定作業だけが増えていく・・・。


幼虫のお引越し

2023-06-09 | 小父のお隣さん
 庭のウマノスズクサに異変だ。どの蔓の葉もカスリ模様の様に虫食いに遭っている。食草用なので虫食いは構わないのだが本筋のジャコウアゲハではない食み跡から見ればもっと細かい昆虫のようなのだがそこまでは確かめる気も無かった。その上、例年ならどの株もジャコウアゲハの幼虫に喰いつくされる頃なのに今期は産卵さえしていない。
 台風前の日にようやく一頭だけ見つけたのだが既に終齢幼虫に近い。しかしながら肝心の食料である葉がボロボロでは食料枯渇が心配になるので台風一過、まだ雲行きが定まらないものの雨が止んだので幼虫をつけて蔓ごと切り取りフイールドのウマノスズクサにホッチキスで留めて来た。これで食料不足になる心配が消えたのだ。

 フイールドにもジャコウアゲハは飛翔していてもウマノスズクサは使ってくれず全てオオバウマノスズクサに産卵する。理由を考えても素人に分かるのは「好みがそっち」だろうと言う事程度である。どちらを食用にするかは当人が、いいえ当の親チョウが選ぶ事だから文句は無いけれどオオバウマノスズクサはアズマネザサの藪中にでしか確認できておらず、場所も急斜面だから幼虫の観察とて難しい環境だ。だからこそ昨季は挿し芽して株を増やして手ごろな場所で観察できる環境を用意したかったけれど根付かなかった事で頓挫した。

 今回、一頭だけだが引っ越しさせウマノスズクサに付けたのでこの幼虫の遺伝子が「ウマノスズクサを使う」事になればと皮算用だ。まあ、そんな遺伝子など無いだろうしここは素直に「食料確保」としておこう。

        


一本でも大変

2023-06-09 | 今日は真面目に
 地採苗を頂いたから月例会はパスして急遽の植え付けをした。棚田部の堤斜面なので土壌環境が芳しくない。昨春にハンノキを定植した時にそうしたように浚渫土に根茎を広げ植え付け水決めし、その土のままだと降雨で容易に泥化し流出してしまうのでその外周を山腹崩落現場から流れた土砂を運んで包んで置く。

 流動化して崩壊した山腹の土砂は処理する人もいないので小生が一輪車を横づけしては削ぎ採って使っている。植栽するに相応しいとは言えない赤土と粘土質の土壌だけれど反面、削ぎ採れてそのままタイルの様に重ね置く事が出来るから見方によっては重宝する。
 苗木もとりあえずは浚渫土の中に細根を伸ばして活着してくれれば、その外側の貼り付けた部分に根を伸ばさずとも根張りは保護されるだろう。まあ、山に植樹を行う場合、「地拵え」の必要もあるのだがそれは植えやすくするための準備が多く、今回の様に植え付け場所を作るために土を運び込み土俵を作らねばならない作業は1本でもいっぱい、2本ならいっぱいいっぱい、3本なら去りたい心境になる。
 手間暇を要するけれど最初が肝心でこうする事で活着率を上げられ枯れ死を防止する事になる。苗木と言えど豊富に入手できる環境では無いので「失わない様に」御母日傘であっても行わねばならない手数・手間暇なのである。地温の上昇と乾燥を防ぐために枯らしたカサスゲでマルチングして作業は終了。植生調節するうえでカ手には負えない種になるのだがマルチング材としては稲わらよりも通気性が良く腐臭も出さないので重宝する。まあ、「無用の要」みたいなもんか…。


女王様ごめんなさい・・・

2023-06-08 | 小父のお隣さん
 「女王様ごめんなさい」なんて表題をつけても鞭や蝋燭を持った女王様の前にひれ伏す小生を思い浮かべる向きは居ないと思うのだが小生的には「ごめんなさい!」の心境なのである。
 泥水池のカサスゲやミソハギが繁茂してきて水見回りもトンボの確認も出来難くなったのでルートを維持するために草刈りに入ったのだが丁度そのルート脇のアキグミの枝にコガタスズメバチの巣があった。脛の高さだったしカサスゲに埋もれ確認するのが遅れて肝を冷やしたのだが、まだこの時期は女王バチ1匹での巣作りだから集団で暴行を受ける心配はない。
 それでも「たまたま巣を離れていた時で」あったかどうだかは確認できないけれど働きバチが稼働する様になれば留守番は必ず存在するから襲撃を受けた可能性は高い。

 女王様1匹でようやくトックリ状の外殻まで完成したのにエンドロールを出すのは忍びないけれどルートを刈ればほぼ毎日通る場所で足元から蜂の襲撃に遭うのは御免なので先にごめんなさいをする事にしたのだ。昨年の事だが自宅リビングの雨戸シャッターの下縁にコガタスズメバチが巣作りを始めたから窓ガラス越しに眺めていたのだが外殻と巣房を同時に作り始め巣房が複数出来た頃合いで産卵もした。
 疲れるのかどうかは知らないけれど日中から巣房を吊り下げている柱に抱き着いて動かない時も多く見ていた。小生的には「一人で全部を行うから疲れるのだろう…」と観ていたけれど後日の科学番組のスクープ映像とかでその様子を放映し「卵を温めている」と解説したのにはビックラコいてしまった。「蜂が抱卵⁉」未だに疑問の残る解説である。