トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

今日のトンボ「オオアオイトトンボ確認」

2023-06-07 | 小父のお隣さん
 見回りの途中、食草園の草むらから舞い上がりトチノキに止まったのはオオアオイトトンボだった。フイールドで観られるイトトンボ類で翅を広げて止まるのはオオアオイトトンボ一種であるから小生でも間違えようがない。今期初撮影であり見上げながら位置を変え何枚か撮影したのだがどれも背景にピントが合って肝心のトンボ本体は全てボケてしまった。撮影した後に確認すれば更に撮影できたけれど「ボケても判る種の判定」であるから横着したのだった。

 それよりも何よりも恐らくアジアイトトンボと思われる個体がユラユラと上昇していきヤナギの葉に止まったのだがこれは更に画像が悪く個体の色も薄い事もあり消去した。このアジアイトトンボと思われる個体、今までは泥水池2の周辺でしか散見出来ない種だったけれど今期は二つ池やトンボ池周囲でも散見できる。数は出ないけれど出会う機会は例年に増して多い種になった。オスもメスも判らず一匹だけで観る現状なのだが細々でも命を繋いでいるのが判ると苦労のしがいがあるというものだ。

強制排砂するしかない・・・

2023-06-07 | 水辺環境の保全
 水源地で取水升を掘り出して導水したものの砂泥で管内閉塞しており送水管下り勾配の末端部を一晩開放してみたが排水は見られなかった。朝、最後の手段として沢に降りて水が通っていないのを確認してから取水升内の送水管にエンジンポンプのホースを入れ込んで送水圧を加え排砂を促すのである。

 ポンプが無かった当時は40m毎の継手を外し排砂・通水を確認してから次の継手に移る、という作業を20カ所繰り返さねばならなかった。それを想うとエンジンポンプを水源地まで抱えて歩くのは致し方ない。ホースと送水管を固定出来ないのでホースを管内に1mほど挿入してから圧送を開始する。圧送圧でホースが膨張する圧力でどうにか脱落せずに用を足せる。

 それでも管内は砂泥で閉塞状態だから一挙に圧は加えられず、最初はアイドリング圧でホースの膨張状態を観察、ホースの膨らみが減じた事を通水の徴として少しだけ出力を上げて15分、そのまま徒歩で排砂バルブ開放地点まで下り「放水」状態と吐水の清濁を確認したうえで排砂バルブをゆっくり閉じる。吐水口側に止水バルブがあるのだが昨年の崖崩落でハンドル部が折れて操作不能のままだ。担当部署に修理をお願いしてあるのだが処理は無く、止水バルブとしての用はなさないので排砂バルブを閉じれば水流は吐水口に送られる。

 一旦、現場に戻り更に出力を上げて20分の送水。これで送水管上り勾配部の排砂を済ませた事にした。結局、ポンプ稼働時間は小一時間でこれが最短必要時間でもある。吐水口の吐水状態はフイールドが隣り沢になるので確認は出来ず「見込み」で撤収である。
 強制排砂し通水させてもポンプ圧が無くなると通水が一昼夜滞る事もあるし通水状態でホースを抜ける時もあるのだが理由は分かっていない。今回、アイドリング状態で送水圧を残しながらユルユルとホースを抜いたところ僅かに陰圧が発生している。これで管末端から排水されているのを確認できた。

 撤収しフイールドの吐水口で流量測定をしたら20ℓ/分だった。管内清掃を実施したので25ℓ/分は期待できるはずなのだが送水量の回復には一昼夜を要する事も普通なので翌日に再測定だ。とにもかくにも20ℓ/分であれば通常値として考えてよい。

       

 台風2号による350mm超の豪雨で取水部上流部は大きく損傷した。最大の損傷は2014/10の18号台風による取水部上部と下部の崩落による取水堰決壊なのだが取水堰の復旧は承認されず結果として河床安定化作業は水流の侵食をも活用し独力で続けて来た。その甲斐あってようやく昨季にもう少しで完成というところで15号台風による被害。そして今回の2号台風による河床の流出だ。
 幸いにして取水升の対岸部へ流路が変る事は無かったのだが次は分からない。もう早急に流路と河床の安定化作業を行わないと復旧不能になる。それはすなわち水域保全が不可能となる事で、水域が無ければフイールドの価値は零に等しくなると言えよう。

※ 通水出来た直後の吐水量は20ℓ/分だった。翌日は所用で入域できず翌々日に吐水量測定したら28ℓ/分になっていた。この数値は最大数値と言って良く水源地での復旧作業2日間が報われた。