トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

熟すほど頭を垂れる魚かな

2017-11-09 | 何よりの楽しみ
 魚のプルトイ、構想倒れに終わり「泳ぐ魚」になってしまった。あり合わせも含め二体作ってから遊び心で口元にスプリングを用い蝶を配置してみた。距離を取りたかったが希望の長さが無く鼻先に配置した格好だけれど雰囲気は出た。

 このまま操作すると蝶と戯れている風にも見えるし捕食直前のようにも見える。ここまで作って、また血が騒ぎだした。「頭部を下げればもっとリアル感が増す!」で結局、動きの調整も含め更に一日費やして二軸の懸架台を作る。元より図面もモデルも無いから全て頭の中の絵だけで動きを追いながら部品を成形する事になる。

 自宅に作業場など無く、縁台上での作業で、工程に合わせ工具や道具を出し入れするから能率は悪い事おびただしい。それでも口には出さずとも絵に対し責任ある行動をとるのが「小生」で、「言葉は重い」なんて何席もブチ挙げつつ、現実は知らぬ存ぜぬ頬冠り知らん顔の嘘吐き様とは異なるのだ。対する側も、あの手太楽では「砲火無理」で、両者ともギョッ道の川上にもおけぬわい。

 吐乱譜はさておき、頭を下げる量は僅かだ。それでも魚体の重さが操作ハンドルに加わるから重く感じる。心配事は「ハンドルが折れはしまいか?」なのだけれど、一作目には思わぬ弱点が出るものなのだ。
 仕上げ塗装は荏胡麻油だ。飽きが来るほど作り込んだ結果、オイル以外の塗装は動きを阻害する事が分かった。摩擦係数が大きくなるのである。
 さて完成した架台に装着し、僅かに前傾姿勢をとらせることで魚体が大きくU字形を示すまでになった。重心は尾部にあるから手を離せば頭部を上げる姿勢に戻る。この姿勢でないと「泳ぐ姿」の連続は難しい。

        頭部下げると深く曲がる    左二軸式、右一軸プロトタイプ