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とりがら時事放談『コラム新喜劇』



テレビや新聞で「ウイニー」がどうした、「ウイニー」でパソコンのデータが流出した、と叫んでいたので、いったい日本ハムのウインナーソーセージがどうしたのだ?と思っていたら、そういう名前のファイル交換ソフトがあるということで、感心していたところ、会社のパソコンにもロータスノーツを通じて本社から「ウイニーの使用を厳禁します」というメールが届いた。

「ウイニーの使用、厳禁ですって。○○さん、もう会社の経費でフーゾク行けませんね、ヘッヘッヘ」
とA君。
そのウイニーとちゃう、ちゅうねん!

新聞を子細に読むと会社のパソコンではなく自宅のパソコンから個人情報や会社の秘密情報が流れたことが伝えられていた。
会社のコンピュータでは多くの場合、インストールできるソフトが制限されているが、自宅のパソコンとなると好きなソフトを片っ端から入れるのが、まま普通だ。
その結果として、内蔵ハードディスクが一杯になり、「もう空きメモリがナイゾウ」などと腐ったオヤジギャグを口ずさんでいるひともいることだろう。
空きメモリがなくなり外付けの新しいハードディスクを買い求める羽目になったり、PCを買い代えることになるくらいなら、被害は少ない。
ところが会社の仕事を真面目にも持ち帰ってしまったために、片っ端から詰め込んだソフトのうちの1つ「ウイニー」を介したコンピュータウィルスのために大切な会社のデータが流出し、会社を解雇されて仕事を消失させる悲劇が発生しているのだ。

このウイニーによる悲劇の背景には、残業を認めないという会社と役所の事情がある。
サービス残業はもちろん許せることではないし、休日返上、毎日深夜まで残業というのもあまり認めてよいものではない。
これらを原因とした「カロウシ」という言葉がWebsterの英英辞典に載るくらい、できれば避けたいものである。
そこで10年ほど前から労働者団体などがワイワイわめいていたところ、へっぴり腰で責任を取りたくない役所は「カロウシ」を防止させるために規定時間以上の残業を認めなくなったのだ。
働き過ぎると行政指導が入るというわけだ。

しかしほとんどの会社員は残業なしで仕事を捌ききることはできない。
需要期になると休日返上、徹夜の毎日でもしないことには、とりわけ中小企業の労働者が満足に生活するための給与を稼ぐことはできないのだ。
でも、会社は行政指導を恐れるし、役所は責任を被せられ出世に響くと嫌なので、残業をさせない。
結局のところ終業時に会社を追い出される前に書類やデータを鞄に詰めてあとは自宅で仕事をすることになる。

で、その結果が普段音楽や映像のやり取りに使っていたウイニーで、会社のデータが流出するということになってしまうのだ。
つまり真面目な人がバカを見る。(それだけでもないことももちろんです)ということいなる。

これをウイニー哀歌と呼ばずしてなんと呼ぶ。

ちなみに私はMacユーザーなのでウイニー騒動はもちろん他人事です。

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