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とりがら時事放談『コラム新喜劇』



数週間前から冷たい水やちょっと濃いめのアルコール飲料が歯に染みるので、チェックしてもらいに歯科医を訪ねた。
「ん~~~~~、ブラッシングちゃんとしてね。」
と注意された。

私はどちらかというと神経質な性格なので、毎日歯磨きは欠かさず行っている。
歯磨き粉も歯槽膿漏や歯周病に配慮した有名メーカーの商品を選んで買っている。したがって歯には自信があったので、歯科医の注意はいささかショックだった。
「ここ染みるでしょ?」
「ヒミルフョ」
「なんか、昔治療したあとの詰め物が外れて、そこが虫歯になっているわ」
彼が言うには月に何度か来て治療をして欲しいという。しかも神経を抜くなどと恐ろしいことも言うのだ。
この若い歯科医。実のところ私は子供の頃から知っており、よちよち歩きの時は、よくお守りをして遊んでやったものだ。
ただこっちも子供だったので多少の意地悪をしてやったこともある。
まさか30年後に歯科医になるとは予想しなかったし、まさか私自身がそのヨチヨチ歩きに診察してもらうことになるとは思わなかったので、もう少し大切に優しく遊んであげれば「神経を抜く」などという脅迫をしてくることもなかったのではないかと思われたのである。

ところで、ブラッシングの不備を指摘された私は、早速その欠点を埋め合わせるために電動歯ブラシを購入することに決めた。
もともと私は電動歯ブラシなど「玩具の一種でしかない」という固定観念を持っていて、まったく信用していなかったのだが、人に聞けば「これほどいいものはない」ということなので、歯の保護のために思いきって買うことにしたのだった。

件の歯科医殿に相談すると「安モンの首をウニュウニュ振るだけのヤツはアカンで」言われ、少々高めでもブランドメーカーの良品を買うように薦められたのであった。
それにしても歯科医のくせに「ウニュウニュ」だとか「安モン」だとか言って、なんて語彙に乏しい男なんだ。ほんとに歯科医大を卒業しているのか疑ってみる必要があるのかも知れない。

で、さっそく家電量販店を訪問すると、あるはあるは。ブラウンやフィリップスといった舶来品から東レにセイコーなんていう一見家電と関係ないようなメーカーの商品まである。
どれがいのかカタログを見たり店員に質問したりしているうちに、電動歯ブラシ購入に際しての重要なポイントを教わった。
それは交換ブラシの価格だった。
舶来品は高性能で効果抜群らしいのだが、交換ブラシは千円札数枚を要するものもありとても手が出ない。
色々検討してみた結果、国産の松下社製のものを購入した。
超音波振動でブラッシングするという機能に感動して購入したのだが、それよりも交換はブラシが三百円少々なのが最も魅力的だった。
そして実際に使用してみると、ブウィ~ンと響いてて、音だけなのかなと思っていたら、これまで手磨きではなかなかとれなかった汚れまで掻き落としてしまう、優れものであることがすぐに分かった。

「電動歯ブラシを買ったから、お前さん(私の歯科医)の世話にはならないよ」とまで言えないことだけが残念だ。


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