とりがら時事放談『コラム新喜劇』

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刺客国家、ロシア

2006年11月24日 22時15分44秒 | 国際問題
ロシア人亡命者、アレキサンドル・リトビネンコ氏が死亡した。
原因は毒殺。

ロシアという国がマルクス・レーニン主義を捨てて15年が経過した。
その間、ロシアには資本主義システムが導入され、プラウダやタス通信といった国営メディア以外の民間経営の新聞社やテレビ局も登場した。
言論もかなり自由となり、暗い表情のソ連人から、明るいスラヴのロシア人へと変貌した。
ただ一つ変わらなかったものがひとつある。

それは「ロシア政府の闇組織」である。

今回、ロンドンの寿司店で毒を盛られたというリビネンコ氏も、先日殺害されたジャーナリストのアンナ・ポリトフスカヤ記者も「KGBのよくやる手口」で殺されているという。
これはいったい何なのか?

ロシアの大統領にウラジミール・プーチンが就任してから、ロシアはソ連邦時代へと逆進行している。
もしかするとKGBも新たに組織し直し、政権のための闇の事業を再スタートさせたのかもわからない。
大国だから非難される謂われはないと、人は言うかも分らない。
しかし、ロシアの現状は確実に言論の自由を失わしめ、かつてのロシア帝国がそうであったように、隣国を次々と武力で持って征服し、民族を虐殺、または移民させる、狂気の時代へ向かっているように見えるのだ。

日本企業とのエネルギー開発を一方的に反故にする。
無抵抗の漁民に背中から機銃を浴びせかけ殺害し、その上司である船長を捕まえ罰金を払わす。

大韓航空機を迷うことなく撃墜したあの時代が迫りつつあるのかも知れない。