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とりがら時事放談『コラム新喜劇』

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亡国のイージス艦事故

2008年02月21日 20時09分52秒 | 社会
「この頃の海軍さんはたるんどる」

というのは映画「トラトラトラ」(1970年作 20世紀フォックス)でゼロ戦の訓練風景を眺めていた一般人のジイさんのセリフ。

イージス艦「あたご」と漁船の事故には同じセリフを吐いている人が多いだろう。

国民の生命と財産を守るのが任務の海上自衛隊(今も英語ではJapanese Navyという)の艦船が国民の生命と財産を奪ったのだから非難されてしかるべきだ。
どうして漁船が前方にいたことに気付かなかったのか。
よしんば自衛隊の証言のように漁船が誤って突っ込んできたとしてもどうして事故を避けえなかったのか。
今後の調査を待たれるところだ。

ところで、今回の漁船との衝突事故には行方不明のお二人には気の毒だが、事故よりも重大な問題がある。

「もし漁船がテロを目的とした船舶だったらどうするのか」
という問題だ。

イージス艦は沈没していたかもわからない。

今や自衛隊の艦船は世界中で活躍しており「日本海軍ここにあり」という事実は朝日新聞に非難記事が掲載されたとしても周知の事実だ。
多くの国民は「そこまでしなくてもエエヤンか」と思いながらも自分の国の軍隊が平和維持活動で国際的に活躍する姿は誇らしげに映っているはず。

一方、日本に対して好感を抱いている国々は少なくない(幸いなことにほとんどの国がお友達だ)が反感や敵対心を燃やしている国家や犯罪者集団がいることも間違いない。
中国、ロシア、北朝鮮、アルカイダ、センデロルミノソ、朝日新聞などは十羽ひとからげにできる危険な集団でもある。
こういう日本の主権を脅かすだけでなく世界の平和を乱そうとする集団にとっては経済力だけでなく、かつて負けはしたが欧米による植民地時代に終止符を打った日本の軍事的発言力復活は好ましいものでは決してない。

「いざとなったら自衛隊は国を守れるのか?」
という安全保障と言う問題に今回の「海の交通事故」は「大きな疑問」を投げ掛けた。

「勝って兜の緒を締めよ」
という東郷元帥の言葉があるが、国家の安全と国際平和を守るためには「勝つ」なんてことがなくても兜の緒はしっかり締めてもらいたいものだ。
でなければ行方不明の二人は浮かばれない。

なんで遅れるの?

2008年02月18日 22時14分48秒 | 社会
数年前、沖縄へ出張に出かけたら帰りのヒコーキが一時間以上も遅れた。
その原因はJALのヒコーキが羽田で車輪を落としたからだった。

さらにその翌年、またまた沖縄出張でヒコーキが遅れた。
この時は帰る時ではなくて往く時で、離陸は時間通りにしたけれど着陸するのが一時間以上も遅れた。
その原因は沖縄の空を預かる米軍嘉手納基地のレーダーサイトの故障だった。

去年、シカゴ出張の帰りにオヘア国際空港で成田へ向かうJALに乗ったところ離陸するまで1時間半もかかってしまった。
その原因は「機体に積もった雪を融雪させるため」だった。

さらに去年末、バンコクから関空に戻ろうとヒコーキに乗ったら満員の筈が一人だけ乗客がやってこない。
呼び出しにも反応がないのでセキュリティのために荷物を下ろすのに45分、機内で待たされた。

で、本日。
東京出張で久々にヒコーキを使ったら「空港管制システムに異常」ということで、ヒコーキは遅れるわ、乗ってからも順番待ちで離陸まで30分もかかるわで、新幹線の方が速かったと後悔しきり。

私がヒコーキを利用するとなぜか遅れる。
「なんで遅れるの?(欽ちゃんの「なんでそうなるの?」の口調でお読みください)」

アメリカ兵は優しかった.......

2008年02月13日 06時14分20秒 | 社会
第二次世界大戦中、敵国アメリカ、イギリスのことを鬼畜米英と声高に叫んで私たちの祖父母や父母は戦った。
米英の人たちは鬼畜のように残酷で怖いですよ、ということだ。
ところが健闘むなしく破れてしまい、気がついたら街中で鬼畜な筈の米英の兵隊が闊歩していた。
実際に目にした彼らは陽気で笑顔で金を持っていて、チョコレートやガムなんかを子供たちに配ったりした。
喧伝されていたような鬼畜ではなかった。
「アメリカ兵は優しかった」
と手のひら返したように朝日新聞を代表とするマスコミは宣った。

この優しかったアメリカ兵たちはホントにとても優しかった。
とりわけ若い女性に対してその本能を発揮した。
優し過ぎて敗戦後僅か1ヶ月の間に日本人婦女子を1000名以上も強姦した。
そしてとても優しかったので当然逮捕されることもなかった。
心が豊かでいつも笑顔に溢れた兵隊さんたちだったので、その上官たるGHQのお偉方も優しかった。
兵隊さんたちの優しい心を台無しにしてはいけないというので、日本人の婦女子が性的暴力を振るわれて泣き寝入りしていても日本のマスコミがそれを報道することを強く戒めた。
アメリカ兵の笑顔はハリウッド映画とニュース映画で補強されこそすれ、日本映画では仁侠や時代劇の力を借りても「アメリカ人の優しさ」を表現することは許されなかった。
宣伝は見事に成功し、「アメリカ兵は優しかった」が定着した。

このアメリカ兵の優しさの伝統は今も脈々と引き継がれている。
とりわけイラクやアフガニスタン、イスラエルなどでその優しさが発揮されているが、優しさ発揮の起源になった日本のことも忘れていなかった。

沖縄県や神奈川県ではその優しさの犠牲になっている何人もの日本人がいる。
先週末には中学生の少女がアメリカ兵の優しさの犠牲になった。
でも、日米地位協定なんていう今どき珍しい不平等条約があるので少女は文句を言うことさえ許されない。
知事は怒るが効力はない。
首相も怒るが、これは選挙対策。
アメリカ軍も困ったフリをしているが、「こちとら世界の警察官だ」という分けの分からない自負があるので軍隊持ってても戦わない日本人のことはバカにして「適当にこなして時間をかければ、終戦直後の優しさ表現みたいに、みんなすぐに忘れるさ」と高を括っているに違いない。
勝てば官軍ということなのか。

ところで「優しさ」がアメリカ軍のキャッチフレーズなら旧日本軍に貼られたレッテル「野蛮さ」とはいったいなんなのか。

少なくとも日本国内では昭和20年8月15日を境目として、「優しい」と「野蛮さ」の意味が入れ替わったに違いない。


市民生協と中国はお友達

2008年02月03日 06時31分34秒 | 社会
「選挙の度に共産党の応援活動に駆出されて、いい加減イヤになったから転職したんや」

というのはたまたま通勤途中で出会った中学時代の友人の話。
なんでもいずみ市民生協(大阪)では選挙があるたびに社員(というか職員というか)をどこの政党を支持しているのかという個人的信条に関係なく日本共産党の応援をさせてたのだという。

これって憲法違反じゃないのか。

それはともかく「生協の食品は安全」神話はもろくも崩れた。
「中国産品を締め出すとほとんど売るものがない」(昨夕刊)
というのが生協が扱う安全な食品の真の姿。
旧西側先進各国が「中国食品の締め出し」を始めていたのにも関わらず日本の政府と業者はそれを無視。
とりわけ「安全」を前面に押し出し、一般のスーパーマーケットなどで売られている食品は暗に「生協と比べて安全性に劣る」イメージさえ植え付けてきた生協の罪は大きい。

ところで、生協の支持母体が日本共産党であることは周知の事実。
「弱者に優しい、憲法を守る」共産党の真の姿がここにある。
実のところ日本共産党と中国共産党は冷戦時代非常に仲が悪かったのだが、冷戦終結後、傷の舐めあいをするかのように急接近し、とりわけ「憲法改正論議」では中国という外国の主張に歩調を合わせている。
つまりお友達なのだ。

この今となっては化石のような政治政党「共産党」がリードを取るとその組織はどうなるのか。
それは1990年代の東欧やソ連の崩壊を思い出せば明らかだ。
経済は崩壊。
社会は停滞し、腐敗し、生活は困窮する。
軍を握った一握りの党幹部という特権階級が市民を平等に支配。
平和と平等を謳いすぎた結果「平和を維持するためには虐殺も辞さない」「平等を重んじるためにはウソでも尊重。できるヤツは粛清する」なんて暗黒社会を出現させた。
結局、共産主義が生み出したものは「大量殺戮」「役人と言う特権階級の出現」「言論の不自由」「信仰の破壊」「人権弾圧」以外の何者でもなかった。

で、ついつい忘れがちになるが中国はそういう化石国家の一つである。
そういう国で製造した食品がどういう品質であるのかは普通の人の感覚なら考えずとも分かるもの。
しかし、欲に目のくらんだ商社や家庭教育を信じず日教組教育を信じて成長したビジネスパーソンには理解できなかった。
ましてや共産党を支持母体とする市民生協は何を言わんや、というところか。

昔から人は「お友達は選べ」と教えられるが、実に的を射たアドバイスだ。

中国の創られた恨み

2008年02月02日 06時50分15秒 | 社会
創作された南京大虐殺をあたかも本当にあった事実のように展示する南京大虐殺記念館。
先月やっとのことで日本政府はその存在に対して抗議をしたが少し遅過ぎたのかも分からない。

餃子パニックの行方が注目される中、「誤って混入したのではなく、意図的に入れられた恐れが出てきた」という情報がささやかれ始めた。
輸出先が日本で、日本人消費者が食べるもの。
ウソで塗り固められた中国の歴史教育で育った中国人労働者が、理不尽な恨みを日本人に抱き「殺してしまえ」と毒を盛ったことも考えられなくはない。

「拝金主義」
「役人とつるんだ汚職社会」

などとマスメディアは中国のことを伝えるが、そのなかに日本人に対する「創られた中国人の恨み」があることが忘れられている。

今週発売の週刊新潮によると1月17日に靖国神社に参拝中の80代の元日本兵のお爺さんが中国人ビジネスマンと思われる若い男から暴行を受けたのだと言う。
ニュースを伝えたのは産経新聞だけで、それも小さな記事。
他のマスコミはまったく扱わなかったのだという。

餃子パニックに至った原因が、その靖国の事件と同根ならば中国政府の罪も深いが、間違いや理不尽を正さず放置して中国におもねてきた日本の政府とマスコミの罪はもっと深い。

どくいり、きけん、たべたらしぬで

2008年01月30日 21時34分25秒 | 社会
中国製ギョーザで10人中毒症状 農薬検出 千葉・兵庫(朝日新聞) - goo ニュース


「どくいり、きけん、たべたらしぬで」
とは、二十年以上も前に世間を震撼させた食品会社をターゲットにした誘拐恐喝事件で犯人が使った脅迫状のセリフ。

ある意味有名なこの怪人二十一面相のセリフをそのまま当てはめなければならなのが中国からの食材だ。

日本たばこの関連会社が輸入した冷凍ギョウザで子供が一人死にかけた。
原因はそのギョウザの皮に殺虫剤が含まれていたから。

ギョウザを販売していたコープや加ト吉は慌てて回収を発表。
販売した小売店では特定できる顧客には電話などで「食べないでください」と連絡している。

アメリカが輸入した中国産のペットフードで大量の犬猫が死亡したのは確か昨年のこと。
「中国の食べ物は毒物だ」
という認識と実例ができたにも関わらず「安いから」という理由で人が食べる食品を輸入し続けたのが今回の原因。
たばこが売れないからと食品に手を出したJTにとっても計算が狂ったというところだろう。

中国が天然資源に恵まれていない国というのは周知の事実。
もちろん食品の自給自足などできるわけもなく、金ができ始めた今日、急速に食品の輸入を増やしている。
マグロの価格が上がったのは、その影響の代表例。
他国から輸入しなければ食べていけないのだから、自国で作った食品を輸出するのならどんな食材を使うのか初めからわかっているというものだ。
「あら、中華人民共和国? 買わないわ」
という感覚が日本の主婦には必要だ。

ということで、中国産食品には、
「どくいり、きけん、たべたらしぬで」
と書いた方が親切なのに違いない。

凶暴!叫ぶオバサン

2008年01月27日 17時06分58秒 | 社会
街を歩いていると色々と変な人を目撃する。

私が大学生だった頃、天王寺やなんばの旭屋書店に出没する独り言オジサンもその一人だった。

「そうやな、あの人は今は山口に住んではるんやな。そうなんよ。皆そういうこというけど......」
というような会話を一人で交わしているのだ。
「もしかして、落語の練習かな?」
と最初、私はそう思った。
というのもその昔、無名時代の桂枝雀(当時桂小米)が米朝の子供を子守していた時、乳母車を押しながら一人で落語の練習をする姿が阪急正雀駅の近くで度々目撃され「あの人、なに?」。
という逸話を聞いたことがあったからだ。
だから旭屋書店に出没するオジサンも落語家かな、と思ったのだ。
しかし、結構頻繁に出没するので、観察を繰り返していると落語家ではなく単なる「キ印」な人であることが判明。
危害は加えないが近くによらない方が良いという結論に達した。

社会人になって仕事の都合で奈良の大和八木に通っていた頃、近鉄電車とJR大阪環状線に「駅員少年」が現れた。

少年は見たところいたって普通。
「キ印」には見えなかった。
ところがこの少年。電車が入ってくると突如として大きな声でアナウンスを始めるのだった。
場所は鶴橋駅。
「つるはし、つるはし、JR環状線はお乗り換えです」
と近鉄線のホームでは大声で叫ぶ。
「次は桃谷!桃谷!」
と環状線のホームでは叫ぶ。
本物の駅員さんのやりにくそうなこと。
少年の姿が普通なので妙に印象に残った。

で、先週の火曜日。
今度は一人でハンドバック投げつけ叫び続ける「普通のオバサン」を目撃したのだった。

場所は地下鉄日比谷線「小伝馬町」駅。
東京出張2日目の私は朝のラッシュ時間が終わる頃を見計らってホテルを出発。
客先へ向かうために電車が来るのを待っていた。
その時、反対側のホームからめちゃくちゃデカイ女の声が聞こえてきたのだ。
「アハ~ン!モウ~!アハ~ン!モウ~!」
間違ってもらっては困るのだが、悶えているのではない。
何かに当たって叫び散らしているのだ。
「アハ~ン!モウ~。(バシャ!と何かをぶつける音)」
そして再び。
「アハ~ン!モウ~。(バシャ!と何かをぶつける音)」
これが繰り返される。

その声の主を探して視線を動かすと、
「なんじゃ、あのオバハン?」
銀座のホステス風に奇麗に着飾った和服姿のオバハンが、ハンドバックをプラスチック製のベンチに投げつけながら「アハ~ン!モウ~!」と叫んでいるのだ。
ラッシュ終了直後の地下鉄の駅は人通りも少ない。
しかし場所は天下のお江戸のど真ん中。
注目を浴びない筈はない。
「アハ~ン!モウ~!(バシャ!)」
どう見ても「キ印」とは思えない普通のオバサン(但しお水系)がベンチにハンドバックを投げつけ続ける姿は異様だった。

なお、こういう変な人たちを集めたDVDを作ったら売れるような気がするのだが、やはり人権に引っかかるか?

車内アナウンスの謎解けた

2008年01月16日 06時25分28秒 | 社会
「この辺でドアを閉めます」

東京へ出張した時にJR蒲田駅で聞いたアナウンスに「?」と思ったことを以前ここに書いた。

「これは文化の違いか?」
これが関西なら、
「まもなく扉を閉めます、ご注意ください」
となるはずだ。

なんてことを考察したが、昨日たまたま総武線に乗って秋葉原駅を出発する時にこのアナウンスが西日本と東日本の文化の違いにあるのではいことに気がついた。
結論から言って、これはJR東日本の乗客に対する失礼な主張であることに気がついたのだ。

東京のラッシュは大阪よりすくなくとも20%位は乗客が多いように感じる。
この多い乗客を円滑に乗り降りさせるにはテクニックが必要なのも、わからないではない。
つまり電車がホームに到着し、乗客が降車し、そして乗車してくるのに時間がかかるのだ。
あまり時間がかかるとダイヤに影響する。
そこで、このアナウンスが登場した。

「この辺で、ドアを閉めます。」

実はこの言葉には続きがある。
しかし乗客もアナウンスしている車掌や駅員も気付いていない。
で、隠された続きは何かというと、

「(この辺で、ドアを閉めます)から、もういい加減乗るのは諦めて止めろよ。ダイヤが乱れるじゃねえか」

というものだ。

ん~、我ながら屁理屈のような気もするが、実際に電車に乗ってて「いい加減諦めろよ」と付け足すと乗車のタイミング的にもしっくりするので、この説、意外に正解かも。


学研の妥協と屈服

2008年01月11日 05時21分31秒 | 社会
「科学と学習」でお馴染の学習研究社.
その関連会社「学研トイズ」が発売していたネット機能付地球儀「スマートグローブ」が発売中止に追い込まれた。
その原因は..........「妥協と屈服」。

学研トイズの発注していた中国の工場に中国政府の検閲が入り「台湾」を「台湾島」に、我が北方領土を「真っ白け」にしないと日本へ輸出させないとの脅しが入った。
普通の国の会社なら「そんなことができるか!馬鹿者!アンタらにそんなことを主張する権利などない!」と怒るところだが、天下の学研はこの理不尽なイチャモンに屈服。
ヤクザの言う通りに修正し、製品を製造、出荷した。

「弊社商品『スマートグローブ』におきまして、不適切な表現・表記がありました。 つきましては、当商品の販売中止を決定いたしました。」
と自社のホームページで発表し、製品の回収に乗り出した。

こんな表記の地球儀を売り出したら非難を浴びるのは、これも普通の国の会社なら分かるはず。
「出荷しないと損害がでる」
という理由でおかしな表記まま出荷したが、結局回収。
「出荷しても損害が出た」
というわけだ。

それにしても玩具を作れば有害物質を多量に含んだ「不良品生産」が日常茶飯事の中国がよくもま好き勝手に言ってくれたものだ。
日本の名門出版社も馬鹿にされたのに怒りもしなければ抗議もしない。
ホント情けなくて、涙が出る。

ということで、学研のアホ担当者が作成したら「台湾」もひょうたん島かガボテン島よろしく「台湾島」になるようだが、我がとりがら時事放談がもし地球儀を作ったら、というのが上部の写真。
なかなかな出来栄えだと思うが、問題になること間違いなし。
でも間違ってないんだけどね。

実在するのか、怒りを食う生命体

2007年12月27日 08時56分41秒 | 社会
スタートレック・オリジナルシリーズのエピソード「宇宙の怪!怒りを食う(DAY OF THE DOVE)」は1960年代としては秀逸なエピソードだ。
物語の骨子がスタートレック定番の「謎の生命が現る」という形式のエピソードなのだが、そこに登場した生命体の種類がいかしていた。

「怒りの感情を養分に活動する生命体」

異星人といえばタコ型宇宙人のような「いかにも」というのが主力だった60年代のSF界では画期的なアイデアで、感情をエネルギーとするというコンセプトが哲学的で斬新だった。

ところで、昨今の日本にはこの「怒りを食う生命体」が寄生しているとしか思えない事象がありすぎる。

たとえば殺人事件。
ちょっとしたことがきっかけで簡単に人を殺してしまう。
通りがかりに刺される。
駅のホームから突き落とされる。
散弾銃を無差別にぶっ放す。
生き埋めにする。
子が親を殺める。
また親が子を殺める。

普通なら考えられないような残酷な事件の連続だ。

犯罪は怒りの感情が発端になることが多いという。
怒りのエネルギーに支配されるとそれを吐き出さなければ納得できないような状態になったとき、なんでもない人が殺人に走るなんてことが少なくないのだろう。

同じように怒りに支配されていると思われるのがインターネットの書き込みだ。

2チャンネルに多数見られる暴言はその代表。
怒りというより単に品がないだけといえないこともないが、ともかく吐き捨て型の書き込みだは読んでいてちっとも面白くないのが特長だ。

この手の書き込みは価格ドットコムのクチコミ欄やアマゾンドットコムの評価欄にも多く見られる。
こっちは2チャンネルと異なり理屈が添えられ、最後に吐き捨て言葉が添えられるのがお決まり。

読むと、
「なんの恨みがあるのか?理解できない」
というような首を傾げたくなる書き込みや、
「どうして上から物を見たような言い方しかできないのだろう?書いてるあんた、そんなに偉いの?」
「何を言っているのか判らない」
などという書き込みがすくなくない。

こういうクチコミや批評欄については書き込み数の極端に多い投稿者ほど大上段から物を言う傾向が強く、
「?」
は点るものの、
「参考になる」
なんてことはほとんどない。

もしかするとそういう人たちは実生活に切実な問題を抱えているのかもしれないが、ジョークも交えず怒りにだけに任せるのは、それこそ謎の生命体の思う壺というものだ。
(もし、そういう生命体が実存すればの話ですが)