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人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ドゥダメル ✕ ロサンゼルス・フィルでマーラー「交響曲第9番」を聴く ~ 渾身のアダージョ / 朝日の記事「BBCプロムス 日本に初上陸」から

2019年03月23日 00時13分16秒 | 日記

23日(土)。大リーグ・マリナーズのイチロー選手(45)が現役を引退することを21日に表明しました 日本のプロ野球での通算成績は951試合、打率3割5分3厘、1278安打、118本塁打、529打点、199盗塁。大リーグの通算成績は2653試合、打率3割1分1厘、3089安打、117本塁打、780打点、509盗塁 まさに超人的な記録です 「50歳まで現役」とつねづね口にしていたイチロー選手の 引退会見での言葉が印象に残ります

「有言不実行の男になってしまったけど、その表現をしてこないと、ここまでできなかった   言葉にして表現することは目標に近づく一つの方法だと思う

まず目標を設定する。次にそれを外に表明する。最後にそれを実行する。この「有言実行」こそ イチロー選手が日米通算28年間も現役を続け、大リーグ史上初の10年連続200安打を達成するなど 数々の記録を打ち立ててきたキャッチフレーズであり原動力でした

イチロー選手の足下にも及びませんが、私は年間①クラシックコンサートを200回聴く、②映画を160本観る、③本を65冊読むという目標を設定し、それをブログで表明し、聴いて 観て 読んだ感想をブログに書き続けています   早い話が、コンサートを聴くだけ、映画を観るだけ、本を読むだけなら、時間とお金さえあれば誰にでも出来ることです しかし、その結果を毎日休むことなく文章としてブログに残していくことは、それなりの覚悟と努力と体力を必要とします   野球を現役で続けていくには体力の限界がありますが、ブログを書いていく上では一切限界はありません 強いて言えば、コンサート会場にも映画館にも自分の足で歩いて行けなくなった時が、ひとつの転換点になると思いますが、まだ読書が残っています その時は、読んで読んで読みまくれば良いのだと思っています

 

         

 

昨日、夕食に「牛肉ブロッコリーのオイスター炒め」と「もやし豚汁」を作りました 「牛肉~」はCOOKPAD、「もやし~」は笠原将弘先生のレシピですが、両方とも美味しいです

 

     

     

         

 

昨日の朝日朝刊に「最大級クラシック音楽祭  今秋初上陸」という見出しの記事が載っていました 超訳すると

「英ロンドンを中心に毎年夏に開かれ、30万人以上を動員する世界最大級のクラシック音楽祭『BBCプロムス』が今年10月30日~11月4日、日本に初上陸し、東京で5公演(渋谷のオーチャードホール)、大坂で1公演(シンフォニーホール)開く ぴあなど5社でつくる実行委員会が19日、都内で発表した。BBCスコティッシュ交響楽団が初来日する

現在都内で開かれている毎年恒例の音楽祭を並べてみると以下の通りです

①都民芸術フェスティバル(1月下旬~3月上旬。東京芸術劇場、東京文化会館小ホール)

②東京・春・音楽祭(3月中旬~4月中旬。東京文化会館〈大・小ホール〉ほか)

③ラ・フォル・ジュルネTOKYO(5月3~5日。東京国際フォーラムほか)

④サントリーホール  チェンバーミュージック・ガーデン(6月上旬~中旬。サントリーホール「ブルーローズ」)

⑤フェスタ・サマーミューザ(7月下旬~中旬。ミューザ川崎シンフォニーホール)

主だったところでは以上の5つですが、どういうわけか「芸術の秋」に音楽祭がないのです 私はず~っと不思議に思っていました 「BBCプロムス」はこの空白期間を埋める音楽祭になります 手帳のスケジュールを見ると ちょうど10月30日から11月4日までコンサートの予定は入っていません   プログラムが発表され次第、チケットの購入に移ると思いますが、難点はコンサート会場です なぜオーチャードホールなのでしょうか 私の個人的な経験から言って、音響的に不満のある会場です 音が頭の上をスース―通り過ぎていく感じがします サントリーホールも東京芸術劇場もすでに押さえられていたのでしょうね。とても残念です

 

         

 

昨夕、一昨日に続き、サントリーホールでロサンゼルス・フィルのコンサート(第2夜)を聴きました プログラムはマーラー「交響曲第9番ニ長調」です 指揮はグスターボ・ドゥダメルです

 

     

 

 自席は2階C12列18番、センターブロック最後列の左から2つ目です。会場は9割くらい埋まっているでしょうか

グスタフ・マーラー(1860-1911)の「交響曲第9番ニ長調」は1909年から10年にかけてオーストリアとイタリアの国境に近いチロル地方のトブラッハの作曲小屋で作曲され、彼の死後 1912年6月26日にウィーンでブルーノ・ワルター指揮ウィーン・フィルによって初演されました

第1楽章「アンダンテ・コモド」、第2楽章「穏やかなレントラー風のテンポで、いくぶん歩くように、そしてきわめて粗野に」、第3楽章「ロンドー・ブルレスケ:アレグロ・アッサイ きわめて反抗的に」、第4楽章「アダージョ:非常にゆっくりと、そして控えめに」の4楽章から成ります

 

     

 

オケは第1夜と同様、左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対向配置をとり、コンマスは Martin Chalifour 氏です

落ち着いた表情のドゥダメルが登場し早速第1楽章に入ります 演奏のテンポはこのオケの音楽監督を1933年から39年まで務めたオットー・クレンペラー並みの遅さです あまりにも遅いテンポのため、中盤では持たれ気味の感もないでもなかったのですが、そこはドゥダメル、しっかり持ち直します この楽章では一昨日の「交響曲第1番」と同様、ホルンと木管にベルアップ奏法を求めます 第2楽章はリラックスした曲想で木管楽器群が活躍します 第3楽章は推進力に満ちています。コンマスのヴァイオリン・ソロとヴィオラ首席奏者のソロは聴きごたえがありました そしてこの曲のハイライト、第4楽章「アダージョ」の演奏に入ります 弦だけで50人規模の奏者による冒頭の演奏は、まるでマーラーの魂が籠っているかのようです そしてホルンが素晴らしい 第1楽章のアンダンテ・コモドが遅すぎのテンポだったので、ちょっと不安視していたのですが、その心配はまったく不要でした 遅いテンポに変わりはありませんが、弛緩するところは一切ありませんでした 極め付きはフィナーレの弦楽器の最弱音です マーラーはこのフィナーレについて「死に絶えるように」と書いていますが、まさに「告別の音楽」です

マーラーは第9番(1909-10年)に先立つ1907年に4歳の長女マリア・アンナをジフテリアで亡くし、自身も心臓病と診断されていますが、そのショックが心的外傷になっていることは否定できないでしょう 彼は「第9番」に先立つ「大地の歌」(1908年)の第6楽章「告別」のフィナーレにも「死に絶えるように」と書いています マーラーには常に「死の影」が付きまとっていたと言えます

弦楽器の最後の音が消え 演奏が終わりますが、ドゥダメルのタクトは降りません    1分以上”しじま”が続いた(異常に長く感じた!)あと、弦楽奏者の弓が降ろされ、ドゥダメルのタクトが降ろされました ジワジワッと拍手が沸き起こり、スタンディング・オベーションに繋がりました

この日の演奏は、私が聴いた「第9番」の中で最も長い演奏時間(正確には不明ですが、多分90分くらいかかった)でしたが、説得力を持つ演奏でした

 

     

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