お盆明けで仕事が始まっている方もいらっしゃると思います。私は検査のため連日通院していましたので、この残暑は堪えました。最近はO/Hのご依頼も少なめなのですが、帰りに新宿の中古屋さんを覗いてみました。カメラの玉数は豊富で相場は下がり気味のような印象を受けました。フィルム愛好者の減少でカメラがダブついているのでしょう。PEN-FTなども安くなっていますが、きれいなブラックなどは高値のままです。マニアのコレクターズアイテムによって相場に開きがあるようです。で、私はヨドバシカメラで時計の金属ベルトを購入して来ました。夏場のキングセイコー用としてですが、やはり弓カンが付かないとみっともないので、付属しているベルトを選びました。帰って確認すると・・取付け幅は18mmのはずですが、2個のうち1個が19mmです。製造時の入れ間違いですが、バンビはしっかりしてよ。後日正規のものを送ってもらいました。しかし、時計によって弓カンの形状は異なりますので、そのままでは取り付きません。右がオリジナルで左が合うように削ったもの。加工の困難なステンレス材を正確な円弧で削ることは意外に難しいのです。店員さんも「まず合いませんよ」と言ってましたが、普通はそうなんでしょうね。
時計に合わせて微調整をしながら削って行きます。時計との接触部分がきついとケースに傷をつけますが、隙間が大きくても間が抜けてみっともない。
で、こんな具合に取り付いています。まぁ、セイコー純正とそれほど見栄えは違わないでしょ。純正の中古はオークションで8.000円ぐらいの高値ですから手が出ません。しかし、昨日ビックカメラに寄って見ましたら、なんと600円も安く売っていました。失敗しましたね。
では本題です。お問合せメールでフィルムレールの腐食を気にされていた個体ですが、それだけではないような気もしますね。一般的に3.5は比較的程度は良いのですが、この個体は屋外に放置されていたような印象です。シボ革を貼り替えてボディーを筆でタッチアップ塗りをしているかぁ・・もうちょっと何とかならないものですかね? レンズ部の劣化状態が、他の部分よりは進んでいるようで、別の個体からの移植かもしれません。当然内部も分解を受けています。
トップカバーのメッキ腐食で黒く劣化していますね。「リペイントで直りますか?」とのご質問ですが、塗装ではないので出来ないのです。
内部です。光って見にくいですが、フィルムレールが腐食しています。シャッター羽根も錆びていますね。その他、ファインダーの前面保護ガラスの接着脱落とか、いろいろありそうな個体ですね。暑いのになぁ・・・
シャッター内部やカム板なども油汚れがひどいですね。オリジナルでないシボ革を剥離しますが、寸法が足りずにモザイクに貼り込んであります。本体の塗装の状態をよ~く覚えておいてくださいよ。
接着は両面テープではない、接着剤ではあるのですが、非常に厚く乾燥硬化によるヤセがないですね。溶剤を着けると、瞬間的に軟化しますが、すぐに固まってしまいます。厄介だなぁ。。全てクリーニングするしかありません。
両方の吊り環部に落下によるへこみがあります。一度、吊り環を外して平面に修正をしておきます。
ここで問題発生です。油汚れのボディーをそのまま組むことは出来ませんので、私のところでは全て洗浄をしています。で、洗浄すると・・・あらら、水に溶けてしまいましたよ。焼付でなく通常塗料であっても、水に溶ける塗料を私は知りません。(裏蓋も)何なんでしょうね。どちらにしても、しょうもない加工です。さて、このまま組むか? はたまた、リペイントをするか? オーナーさんのお考えです。
オークション物だそうです。ウォッチをされていた方がいらっしゃるのでは? 「光学系とメカは問題なし」とのことだったようです。で、オーナーさんが一晩考えて塗装部分のリペイントをご希望されました。では、出来るだけの作業をしたいと思います。シボ革を剥離してみると・・接着力は強くない(パラッと剥れる)のに、接着剤自体が厚く剥離が非常に困難です。何故か、中央に紙が貼ってありますね。意味が分からない・・
他の部分も紙が貼ってありますね。母材の錆とオリジナルのの糊が残った上にこの接着剤です。あ~、ため息が出ますね。
裏蓋を剥離研磨してみると・・底部上のリブの部分が激しく錆びていますね。全て取り除くことは出来ません。部分的なリペイントのため、底蓋部分は分離せず、マスキングによって塗装をします。
昨日は、塗装の剥離と下地調整で終ってしまいましたよ。そこで夜はバリス環式のベルトを自作しようと紙で寸法を検討しています。生憎、左の21mm幅の尾錠の手持ちがなかったので、19mmを使って、少し小ぶりの時計用とします。今回はヌメ革で作ってみる予定です。その前に、右の新10Bを治さなければなりませんが・・
で、日中は気温が上がるので、今朝から準備をして塗装を行いました。元々、ダイカストの腐食や裏蓋の錆が激しい個体でしたので、修正をしながらでしたが、まぁまぁでしょ。但し、錆で深く侵食されている部分は仕方ありません。
組立経過は省略します。O/Hを終えたシャッターを組み込んでいます。全体的にスピードは遅かったですね。シボ革ですが、元のものでは可哀想なので純正に戻しておきます。
レンズは確かに曇りやカビはないのですが、前玉にはかなりキズが付いています。それより、絞りリングの内側、フィルター装着のネジ部分が激しく腐食しています。クリーニングをして組み込みます。
清掃済みのファインダーブロックをトップカバーに取り付けて本体とドッキングします。トップカバーや巻き戻しダイヤルなどはかなり状態は良くありませんが、まぁ、何とか見られるようになったと思います。シャッターは快調です。私としては、どのペンも救って差し上げたいのですが、極端に程度の悪い個体は修復に膨大な工数が掛かってなお且つ、元々程度の良い個体には敵いません。程度の良い個体を所有したい方は、元の状態が良いものを選ぶべきです。オーナーさんも余計な費用が掛かりますし、私としても、工数が通常の倍掛かったからと言って、倍の工賃はご請求できませんので、だれの得にもなりません。http://www6.ocn.ne.jp/~tomys800/
相変わらずきびしい残暑が続いていますね。体力が落ちている体には堪えます。次にも同じオーナーさんからFVとFTが来ていますので、このまま続けますね。とは言ったものの、暑さで中々手がつきません。YouTubeで、PEN-Sの時代の映画音楽などを聴いています。1963年はジェームズボンドの007危機一発(ロシアより愛をこめて)が良かったなぁ。後年のボンド映画より大人っぽくて、当時小学生の私には、ちょっと刺激が強かったです。中でも、ボンドガールのダニエラビアンキは「世の中にこんなきれいな人がいるんだ」と思いました。今でも一番好きな女優さんです。マットモンローが歌うテーマ曲の「ロシアより愛をこめて」を聴くと、当時を思い出します。あの頃はソ連だったので、「ロシア」ってどこ?と思いましたけどね。
ついでに皆さんにお聞きするのですが、最近、face bookから、私に返答を求めている人がいます。とメールが入るのですが、私はface bookなんてやってないし、どうしたら良いのでしょうね? ツイッターなどを始めてみようかとか思っているこの頃です。
で、このFV #1175XXは、過去に光学系の清掃程度を受けているようです。まず、気になるのは、巻上げレバーがトップカバーに接触しているということです。ダンパーストッパーがへたっている場合もありますが、この個体は、レバーの先端(親指が掛かる部分)が内側に曲がっているのです。FT(FV)をレンズを上に向けて置かないでと言っている理由です。
基本的に問題のない個体ですから、特に書くことも無いと思います。フィルムレールの腐食をご心配されていらっしゃいましたが、この程度は全く問題はありません。現存の個体の殆どに発生しています。
この頃は、変更前のユニットで構成されている頃です。シャッターは詰まるところこれだけです。ジャパンホビーツールさんのオイルなどは有用です。
巻上げレバーのストッパーがへたり気味ですね。チューブ状の硬質ゴムをカシメて作られていますので、簡単には交換が出来ません。(交換することを考慮していません)全反射ミラーは腐食が発生していますが、中央部は腐食を逃れていますので、このまま再使用します。セルフタイマーは変更前のユニット。駒数板関係は変更後ですので、接眼プリズム前のルーペと、この部分が一番早く変更を受けたことが分かります。
圧板には、拭き上げでは取れない線状の傷が2本あります。フィルムに影響を及ぼす危険性がありますので、研磨で仕上げておきます。
次はPEN-FT#2246XXと中期頃の個体です。すでに分解していますが、外観もきれいで、中期頃の個体としてはコンディションは良好ですね。洗浄したダイカスト本体にモルトを貼って、スプロケット軸を組み立てるところから始めます。
特に問題なところはありません。シャッターのメインスプリングは短い改良前のタイプですのでテンションは弱めです。スクリーン、プリズムの状態は、この頃の個体としてはコーティングも良好で満点です。
ほぼ組み上がったところ。セルフタイマーのレバーがお辞儀をしている問題。調整範囲を超えているようです。
これで調整範囲一杯です。まだレバーが水平より下がっていますね。稀にこのような個体を見ますが、セルフユニットのみ交換されていることもありますね。レバー自体は作りはラフなので、寸法的個体差で組み合わせによっては、このように調整が取れない事態となります。レバーの接触部の摩滅でもなりますが、それほど使う回数が多くはない部分なので考えにくいのです。
結局のところ、今回は当方の在庫部品の中から、調整の取れるレバーと交換しています。(これだけラフなのです)で、本体は完成。この頃の個体の特徴で、巻上げは軽くスムーズです。付属の40mmは絞り羽根の復帰不良でした。40mmには多いトラブルです。フリクションが大きくなると、あんな細いバネ1本では制御できなくなります。
で、全て完成です。PEN-S 3.5のコンディションは最悪のレベルでしたが、まぁ、見られるようになったでしょ。ご希望でレンズキャップを付けておきます。FV.FTはコンディションは良好でしたので、調子よく仕上がっています。FVに付属の25mmはピントリングガタにより、無限も外れていましたので調整をしてあります。
はい、二度ほど来ています。ちゃんとFacebookのホームに案内されますから騙しではないと思うのですが・・
FacebookとTwitterの使い分け、ふ~ん、何となく分かりました。スカイプは以前にやったことがありました。しかし、相手の友人が止めてしまいましたので、そのままになっています。
Facebookは個人情報を登録(実名など)するのが前提。(まじめに登録してる人がどのくらいいるのかは怪しいところですが)
一方、同じつぶやき系のTwitterは匿名でもOK。
知り合いと楽しむならFacebook。
不特定多数の人々との交流ならばTwitter。
という風に使い分けをしてもいいかも。
チャットでリアルタイムに会話を楽しむということならば、
Skypeなどがありますね。