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カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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リコーオートハーフ・ゾーンフォーカスの巻

2021年11月23日 19時40分00秒 | ブログ

同じオーナーさんからリコーオートハーフですが、1962年に発売された初代モデルのレンズをゾーンフォーカスにしたモデルです。私はこのデザインを見ると貫通幌の電車の先頭部に見えてしまいます。特にゾーンフォーカスですので、レンズが出っ張り気味のためレンズキャップも通常のものよりラウンドして盛り上がっています。裏蓋を含めてグレーの配色は私は好きですね。

初代は裏蓋は取り外し式でしたが、ゾーンフォーカスでは一般的な蝶番式に改められています。しかし、カバーの板厚が薄いため、裏蓋を無理に開くと容易に変形してしまいます。

 

内側からみると盛り上がっています。

 

 

セレンの状態が心配でしたが、メーター針は動いています。

 

 

裏蓋のモルトは劣化していますので古いモルトを取り除いて貼り直しをしますが、初期のモデルはモルトを貼る面積が小さいので助かります。

 

このモデルで多い不具合はファインダーの曇りです。ファインダー内にメーター針を収納する関係で、密閉構造に出来ず、外気と通じているのが原因です。対物レンズを分離して清掃をします。

 

現状でのメーター感度は、ほぼ補正しなくても良い状態ですが、2.3kΩの調整抵抗が入っていましたので将来の補正に余裕があります。メーカによってセレンの弱いモデルもありますが、リコーは比較的丈夫なように思います。

 

対物レンズを清掃接着の上、本体に取付けましたが、メーター針と干渉しないように注意して作業をします。メーターは触れています。ゾーンフォーカスのレンズは固着状態でした。ファインダー内の表示と連動するため、レンズ外周のカムにピンが摺動するので、余計にレンズの回転がスムーズではありません。

裏蓋のモルトは貼り替えました。

 

 

蝶番部の変形は修正しましたが、少し形跡は残ります。

 

 

この個体は輸出されて里帰りをした個体ですね。

 

 

額の新聞記事は1962年の世界グランプリで名手デグナー選手によりチャンピオンを獲得したスズキの工場レーサーRM62です。翌年のモデルRM63が私の大好きなレーサーで、若い頃に同様なシルエットのレーサーで富士スピードウェイなどを走っておりました。日本が色々な分野で世界で活躍しだした頃の良き時代です。

 

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