今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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特に問題のないPEN-FTとレンズの巻

2020年05月21日 17時20分32秒 | ブログ

特にUPするような個体ではないのですが、更新に間が空いていますので簡単に・・PEN-FT #3355XX(1969-12製)ですけどね。何もないと書きましたが、洗浄後に点検をするとチャージギヤ2歯の先端に軽いダメージがありました。特に巻上げには支障はない程度ですが、巻き上げで無理な力が掛かったのでしょうね。33万台ですからチャージギヤはリングナットによる組立式ですが、過去に分解を試みたようなスリ割りの損傷がありますね。ここは接着併用で強く締まっていますので、専用工具でないと緩みません。

相手側の#2ギヤを点検しますが、特に損傷は認められません。こちらの方が強度があるんですね。

 

他は特に問題は無くオーバーホールを終えて組み立てます。

 

 

ハーフミラーは劣化していますので新品と交換して組みます。

 

 

すべて組立が完了して露出計とファインダー調整をして行きます。

 

 

調整後、底部にネジロックをしておきます。

 

 

レンズですが40mmと150mmです。絞り羽根に流化したヘリコイドグリスが付着しています。これは洗浄します。

 

ヘリコイドから絞りリング側にも油が流れています。

 

 

このようにね。こちらもひたすら洗浄。

 

 

レンズの前群を分離します。

 

 

前玉にカビ痕と汚れがあります。

 

 

大口径のズイコーレンズはレンズの接着が強く分解できないものが多いので苦手です。まぁ何とかなりました。40mmはF用ですが、古い割にはレンズは良好な方でした。しかし、絞りレバーの作動が途中(カムに乘る時点)で急に重くなる不具合があって、カメラがフリーズをする危険がありました。修正をして終了です。

長い巣ごもりにより、多少体調を崩してしまいました。次の更新は少し先になると思います。

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