今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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時計が溜まったのでの巻

2018年08月23日 21時33分24秒 | ブログ

時計が溜まって来てしまったので、ミリタリーを数個やっておきます。ブローバは突然動かなくなったとのことです。

 

画像はあまり撮っていません。まずテンプにトルクが来ていないと判断してO/Hとしましたが・・

 

すべて洗浄をして組み立てて行きます。

 

 

輪列までは良好。アンクルを取り付けます。

 

 

出車が多少歪んで回転しています。秒針カナ押エバネを取付けて終了。

 

 

何とか元気を取り戻したようです。

 

 

ケースにセットしてタイムグラファーに掛けます。かなり進み方向です。フリクションが改善されたということでしょう。

 

文字盤は24時間表示です。針の夜光はかなり劣化をしていますが、夜光塗料のラジウムから発する放射線は心配はないとは思いますが、あまり触りたくはないですね。

 

次は、エルジンのミリタリーで白/黒半分ずつの文字盤が特徴の24時間表示機。付属の針に交換して欲しいとのことです。機械は辛うじて動きますが、タイムグラファーではデータが出ないくらいの状態。

 

裏蓋の表示はこんな感じ。

 

 

固着して開けにくかった裏蓋をあけると中蓋があります。エルジンのCal,647ですが、私は組みにくいのであまり得意ではありません。

 

とにかく、すべて分解洗浄から始めます。機械的なガタ摩耗は少ない方だと思います。

 

香箱と輪列を置いて行きます。

 

 

出車があるのと、この機械は地板と受けの嵌合が非常に固く、ホゾが入っているのかが感覚的に察知出来ないので困ります。

 

歯車の関係はこのようになっています。

 

 

左側の受けをセットするのはクリアランスがないため非常に困難です。アンクルの受けも嵌合が非常に固く、アンクルのホゾがホゾ穴に入っているのかが全く分からず神経を使います。

 

テンプを取り付けて無事動き出しました。

 

 

で、オーナーさんが調達して来た針に交換する予定でしたがダメでした。上側がオリジナルですが、長短針のホゾ穴が小さく秒針は逆に緩い状態。たぶん抜き差しを繰り返したせいでしょう。ホゾ穴をリーマで拡大しようと改めて拡大してみると・・短針のホゾ穴はクラックが入っています。万事休す。では、オリジナルを塗装して使うとして、黄ばんだ針の塗装再現を試しましたがしっくり来ません。

と言うことで、やっぱりオリジナルが一番デザイン的にも実用性の点からも良いと判断して、オリジナル仕様で塗装をしました。長短針は多少黄ばませています。秒針は先端が白でお尻が黒は視認性から言って理に叶っていますね。

 

 機械は快調正確に作動しています。これでオリジナル仕様として完成です。ヤレヤレ。

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