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カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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コンディションが惜しいジョンブリアンの巻(続編)

2016年07月21日 19時43分05秒 | ブログ

少し前にUPしました残念な状態のジョンブリアンですけど、オーナーの「遅れて来たペンマニア」さんが熱心にジャンクパーツを集めて来られました。それでは良好なパーツを選んで組み直しをすることにします。

 

しかし、3台分解して状態を比較選択してから仕上げげて組み込むという作業は意外に手間の掛かる作業です。まず、剥離が少なく程度が良さそうなピントリングを調達しようと観察すると・・ピントリングを固定する3本のイモネジのうち1本しか留まっておらず、そのネジが固着して緩みません。推測するに、ピッチの異なるイモネジ(前期と後期では異なる)を無理にねじ込んだためにアルミ材のため噛み込んでしまった。勿体ないことするなぁ。そもそも、彫刻文字の特徴から、このパーツはこの個体オリジナルのものではないと思います。

よって、レンズの後玉を前面から取り出すことが不可能のため、裏側が分離しました。幸い、このレンズは良品で使えます。

 

基本的な考えとしてはトップカバーの付け替えはしないのですが、2台のジョンブリアンのシリアル№が非常に近く、同じ日のラインを流れていたと思われ、各部の使用も全く同一のため、今回は交換することにしました。とは言っても、状態は程度問題で完璧ではありません。駒数角に当たりがあります。修正します。

よくよく観察すると、こちらの角も凹んでいて、すでに先端の鋭い金属棒によって叩かれていました。これによって表面に「えくぼ」が出来ています。板金の仕方を知らないようです。研磨後、駒数ガラスの研磨と色が抜けた彫刻文字のやり直しをしておきます。

 

シャッターリング(カム板)は標準PENのものが良さそうです。こちらも研磨洗浄をして仕上げておきます。

 

その他、シューも交換します。では、交換作業に入ります。

 

 

 ファインダーブロックの遮光カバーが再度の剥離でヨレヨレとなったので、製作してある新しいものと交換して接着をします。

 

レンズの後玉は交換してあります。シャッターリングを交換して取り付けます。

 

 ピントリングは仕方ありませんので、タッチアップをして使用することにします。

 

これで完成しました。前回の状態よりはきれいになりましたね。

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