明け方までテレビにかじりついて、久々に「フットボール」に興奮した。
とてもエキサイティングな120分だった。
このレベルで、いいのかとか、たかだかアジアのタイトルだというハナシとかそういうのではなく
掛け値なしに、このアジアカップでの優勝は
その道のりが楽しかったし、久しぶりにわくわくもした。
サッカーファンならずとも、名前を聞いてもピンとこないプレーヤーが何人かいても
それぞれがその個性において、活躍しW杯までの4年間を乗り越えて見えた。
それが「優勝」という結果がなおさら、サッカーというものの「おもしろさ」を際立たせる。
何も信用できない政治と迫り来る「ジャパンシンドローム」で
どっかの格付け会社のハナシやないけども・・・この国の衰退が始まった
っていうのが、真に迫って毎日伝えられるご時世に
爽快な思いを運んでくれもした。
金縛りに遭ったようなオカダたちのような創造性のない決まり事だけのサッカーから
解き放たれて、一つ一つの動きが連動して見えた。負けずに立ち向かうという姿勢が
前向きなプレーを生んだといえるし、それは十分に観客に伝わってきたのではないかと思う。
始めにシステムありきの南アの時とは違って、一人一人が意志をつなげて自在だった。
無論まだまだ世界のトップレベルに相対するには、一人一人のポテンシャルは足りないし
朴智星(パク・チソン)にはほど遠い。
ただ・・・まるでバスケットの練習のように、繰り返しロビングをあげるだけの
オーストラリアのサッカーに負けるわけにはいかない試合だった。
韓国もまた、さすがに朴智星は両チームの誰よりも際立っていたけれど
チームとしての攻めはいつもワンパターンのようにも見えて、
創造的ではなく、僕には退屈な印象があった。
それでも日本代表は、忘れもしない南アでBest16に残りながら、失うものなどないはずなのに
失うことばかり恐れてあほらしいほどに守備的にシステムにこだわった惨めにも見えたありようから脱却できて
以前のように臆することなく、それらに勝ったことの値打ちを感じる。あのときを乗り越えたと感じさせてくれた。
体力・体格では明らかに見劣りし、コンディションは韓国戦の後半が限界だった上
ゴール前でアイデア繰り広げていた「香川」のいない「代表」がその中で
アジアカップを手にした意味は大きい・・・コレまで失った4年を取り戻せる可能性を感じて
いよいよ日本も「フットボール」の道に足を踏み入れることができるかもしれない。
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