TOBA-BLOG

TOBA2人のイラストと物語な毎日
現在は「続・夢幻章伝」掲載中。

「続・夢幻章伝」53

2021年07月13日 | 物語「続・夢幻章伝」
北一族、豆乳料理対決。
優勝するのはマツバの父なのか。

「それは、何か、嫌!!!」

苦悩するマツバ。

それなら、
なぜか決勝に進んでしまったクリミアなのか。

「あれが優勝するって、どうよ?」


「ええっと、それじゃあ」


ふいに思わぬ所から声が上がる。

「おいらが優勝してしまっても
 構わないキコキコ?」

「え?」
「へび呼ロイド!?」

ふぁさぁ、と懐から取り出したるは
使い込まれたエプロン。

「他作品の主役級の人達が料理上手で登場しているけれど、
 おいらがただのマスコットキャラクターじゃ無いって事。
 本当の実力者の腕を見せてあげるキコキコ!!!!」

「ええええ?」
「何を言っているんだ!??」

今回は、サブキャラ主役回なのか!?

「さあ、皆さんお待ちかねの
 豆乳料理対決、決勝戦メンバーの入場です!!」

ドルルルル、と会場にはドラムの音が鳴り響く。

スポットライトに照らされて入場する。
マツバ父(照れながら)
クリミア(タイミング良く吹く風にたなびく髪の毛)
その他大勢の予選進出者。

そして、
へび呼ロイド(予選の様子は省略)

「ホントに出ちゃったわよ」(byマツバ)
「どうするんだよ、あれ」(byアヅチ)

観客席でタコ焼き片手に観戦するアヅマツ。

「君は、マツバと一緒に旅をしている!?」
「お父さん、
 今回はそういうの抜きでやらせてもらうキコキコ」
「……お父さんって呼ぶのはちょっと」

「ふふふ」

そのやりとりを愉快に見つめるクリミア。

「皆さん頑張って下さいね。
 ご活躍を期待しているわ」

王者の風格。

「すごいな、あの自信」(byアヅチ)
「ある意味、誰も勝てないわね」(byマツバ)

「さあ、ステージでは熱い火花が飛び交っている。
 それでは、調理スタアトォオオオオオ!!!」

ジャアーン!!!!
銅鑼の音と共にそれぞれ調理に取りかかる。

手際よく食材の下処理を進めるマツバ父。
なぜか、今の時点で煙が発生しているクリミア。

一方へび呼ロイドは。

じゃじゃーん!!

懐の謎空間から使い込んだフライパンを取り出す。

「アヅチやマツバと旅する前から
 いろんな土地を旅してまわっていたオイラ。
 様々な料理を食べ、舌は肥えているキコキコ」

海一族産ウニ
東一族でも宗主の食卓にしか上らないという
伝説の希少野菜。
砂一族のスパイス
谷一族の熟成肉のハム。
北一族の湯葉
西や山一族産と思われる
A5ランクの肉。
さらには南一族の一番収穫の若芽豆「わかめ」まで。

次々と高級食材を懐から取り出す。

「食材がバラッバラすぎて
 何ができるのか想像できないわ」(byマツバ)

「完成品をお楽しみにキコキコ」

何、その自信。
これは、期待して良いのか。

手際よく進められる料理。

「なんか、良いにおいしてきたな」(byアヅチ)
「そうね、
 よっぽどのことが無ければ
 ここから失敗なんてないわね」(byマツバ)

前フリは止めるんだマツバ。

マジで、へび呼ロイド料理得意なのか。
その短い手(?)でなぜ料理が出来上がるのか。
期待のボルテージが上がるアヅチ&マツバそして観客。

そんな皆の期待に応えようと
特製素材を取り出すへび呼ロイド。

「そして最後に
 ギャーズンのかけらを一掴みキコキコ」

ぽとん。

「うわああああああああああ」(byアヅチ)
「なにするのよおおおおおおおお」(byマツバ)

ただ唯一、事情をしるアヅマツのみが
うぎゃあ、と声を上げる。

「えええ?
 なに、どうしたの2人とも
 あとは全体にまんべんなく味が浸透したら完成キコキコ」

「いやいやいや」(byアヅチ)
「むしろ、はやく取り出して
 味が浸透する前に!!!」(byマツバ)

なぜかステージ上と観客席で会話が成り立っているが
慌てる2人に首をかしげるへび呼ロイド。

「ギャーズンは昔から
 伝説の高級食材として有名だよ。
 あまりの乱獲に、種が絶滅しかけたぐらいでキコキコ」

なに、その話。

「そして、その恨み辛みが
 人間達への復習として悪の化身と変わった物が
 今のギャーズンですキコキコ」

うそおおおおお。

あ、これ
今作もラスボスギャーズンかもしれない。
人は罪深いな、と思ったアヅチマツバでした。

「あの~」

審査員席から立ち上がる人物。
それは、商工会会長。

「今回は豆乳料理対決でして、ええ、はい」

「きちんと湯葉は使用しているキコキコ」

ギリセーフを主張するへび呼ロイド。

「ええ、しかし今回の料理対決は、
 用意された食材を使用しての対決になりますので、
 食材の持ち込みは、ええ、ルール違反」

ゴホン、と咳払い。

「ええ、はい。
 へび呼ロイドさん失格です!!!」

「うえええええええ、キコキコ!!?????」

そりゃ、そうだわ。

「しかし、結構尺取るな今回」

アヅチはそういう事言わない!!


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「続・夢幻章伝」52

2021年07月09日 | 物語「続・夢幻章伝」
「ぬわんで、あいつがいるのよぉおおおおー!!!」

マツバ、心の声。

「マツバのお父さんキコキコ!」
「すごいな。豆乳料理の西一族代表なのか」

「だから、ぬわんで、あいつが(略)!!!!!」

マツバはキリッとする。

「一刻も早く、ここから去りましょう!」
「えぇえええキコキコ!?」
「何を云っているんだ、お前!!」
「ええ! 聞こえなかったの? すぐに去りましょう!!」
「マツバ、会話が成立していないキコキコ~」

「いい!? ふたりとも!」

マツバは説明する。

「運動会ででしゃばる親を思い出しなさい!」

「別にいいじゃないキコキコ」

「運動会で子どもよりテンション高い親!」

思春期の子どもの気持ちで想像してください。

「友だちがいる中、恥ずかしいったらありゃしない!」
「ああ、うん」

アヅチも最近ありました。(in 山一族の村)

「マツバのことが心配だし、いいところ見せたいキコキコ!!」
「いいところ見せるなら、あの分岐点にさかのぼってほしいわ!!」

詳しくは「水辺ノ夢」参照。

「今後の意気込みを教えてください」

インタビュアーの声。
まだインタビューやってた。

「あ、はい。娘がスタンプラリーやってるとかで、それに一役買えればいいかなって」

照れくさそうに云ってるマツバ父。

「かーっつつつ!!!」

「優しいお父さんキコキコ」
「そうだな。うちみたいに、ものすごくでしゃばるわけでもなく」

頷くふたりに、怒りマックスのマツバ。

「おおっと! こちらのグループも勝者決まりました!」

違うところから実況。
豆乳料理対決別グループ。
マツバの父と戦う相手だ。

どうでもいいけど、このセッティングも前回のまま。

「この方の料理のテーマは、こちらだそうです!」

~飾りすぎない女子。ちょっぴり失敗しちゃった☆
    でも愛があるならおいしく食べられるわよね!?~

その壇上に立つのは

「「「!!!?」」」

「前回おしくも勝利を逃した、クリミア選手です!!」

名まえを呼ばれて、きゃはっ、とするクリミア。

「「「!!!?」」」

「今回の料理~、あんまり自信なかったんですけどぉー」
「審査員の評価としては、テーマにすごく合ってる、だそうです!」
「やっぱり料理の腕って隠せないのよねー♪♪」

「「「おいおいおい!!!(キコキコ)」」」

テーブルの上には、黒い物体の何か。

「みなさん、次の試合も期待していてくださいねー!!」

手を振る、クリミア。

「いや、嘘だろ!!」
「あれが料理ですって!!?」
「審査員の評価、どうなってるキコキコ!」

料理名としては
北一族産豆乳使用パスタ。

「パスタ!!!」
「どこで、黒くなる要素があるのよ、パスタで!!!」
「イカスミキコキコ!!」

「はぁん、あなたたち。先ほどはどうも!」

壇上から降りてきたクリミアが、勝者の顔で云う。

「んんりんんんぴっんんくぅだから、料理対決もレベルが高いかと思ったけど」
タイミングよく吹く風。
たなびく髪の毛。
「私の前では、たいしたことないってことね!!」

「なんて自信!!!」
「あの黒い物体への思いやり!!!」
「もはや意味不明!!!」

「これは負けていられないわ!」

マツバは立ち上がる。

(もともと立っていました)

「いや、勝負になる、のか??」

アヅチは首を傾げる。

「料理の試合よりも、私には得意ジャンル(魔法とか?)があるんだけど」
タイミングよく吹く(略)
「本当に出場権があるものが多くて困っちゃう!」

らんららんらとクリミアはステップを踏む。
これから、次の試合の準備があるのだ。

「・・・・・・」
「行っちゃったキコキコ」
「優勝はお前の親父さんだな」
「それも、どーよ」




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「続・夢幻章伝」51

2021年07月06日 | 物語「続・夢幻章伝」
「説明しよう!!」

みんなの頭の中に、エアー★タクトが現れる。

「北一族は市場の街。
 つまり、この村で暮らす人のほとんどが
 人の行き交い、つまり、観光で生活している!!」

今が一番苦しい、踏ん張り時ですね。

「お客さんを飽きさせてはいけない。
 なので常にイベントは開催中なんだ!!!
 あの、ランドのように!!!!」

タクトは目線をきりっとし
再度、念を押すように言う。

「あの、ディンズヌィラン「「うわああああああああああ!!!!」」」

危ない、とアヅチとマツバは大声で
脳内のタクトを振り切る。

「あっぶね、
 色々大変な事になる所だったぜ」
「不意打ちで来るわね、あいつ」

好きです。あのランド。

そうして2人と一匹は
改めてあたりを見回す。

軽快な音楽と共に
北一族の広場は賑わっている。

・豆乳早飲み対決
・豆乳料理大会
・水辺一武道会(天下一武道会のニュアンスで)
・ミス&ミスター水辺コンテスト
・まめぴよ牧場1日体験
・山羊に乗って北一族の史跡巡りコース
・陶芸ろくろ、絵付け体験

等々。他にもイベント盛りだくさん(by商工会)

「後半、もう訳わかんねぇな」
「大会なのか、
 体験ワークショップなのか統一して欲しいもんだわ」

そして、最後はダンスパーティ

「ってことは
 アマちゃん達って武道会出場者なのかな?キコキコ」
「っぽいわね」
「そういや、
 ちらほら登場キャラ多いな今回」

水辺一武道会は全水辺の猛者が集まり、
要するに例のあれ(んおいんぴっんん)的意味合いを持つ。
各一族選りすぐりの者達が集う、のだろうけれど、

その他は観光客向けみたいな。

「水辺スタンプラリー参加者の方は
 いずれかの大会に出場する事で
 スタンプゲットとなります。キコキコ」

へび呼ロイドはパンフレットを読み上げる。

「で、北一族はスタンプは2箇所って事ね」
「ああ、つまり何か二つに参加すりゃ良いんだろ」

良かった、大会優勝とかじゃなくて。
そうだよね、
スタンプラリーはお気軽に参加出来なくちゃ。
(水辺一周って所で多少の無理はあるけれど)

だがマツバはスタンプラリー台紙を見つめる。

「なんか、北一族の枠。
 3箇所押せそうなスペースなのよね」

「スタンプが大きいのかもしれないぞ」
「そうだと良いのだけど」

ふむふむ、とへび呼ロイドは
パンフレットをさらに読み進める。

「ちなみに水辺一武道会優勝者は、
 いずれかのスタンプを2箇所パスする事が認められています」

「「え?」」

「なるほど、これは
「結構ハードル高い砂一族エリアとか
 早くゴールしたい場合に、遠い場所を
 パスすることが出来るキコキコ」

「はああああ!?」
「それは卑怯なんじゃない!!」

今回の大会のモットーは
ずるをしてはならない、じゃ無かったのか。

「本戦出場することで
 時間をロスするから、プラマイゼロなのか?」

ぐぬぬ、とパンフレットを握りしめるマツバ。
ショートカットはできるならしたい。だが。

「武道会とか面倒だし、
 ここは地道に簡単そうなやつに参加して、ごにょごにょ」
「意志が揺らいでいるキコキコ!!」
「う~ん、俺はどれにするかな」

イカ焼きを片手に
イベント一覧を眺めるアヅチ。

いつの間に食料をゲットしているんだ。

「屋台の買い物は流れるように買わなきゃ置いて行かれるぜ!!」
「こうなりゃ私も
 焼きとうもろこしバターしょうゆ味を一つ!!」

「アヅチは前回と同じく、
 豆乳早飲み対決キコキコ?」

もうすぐ開始みたいだし、
一番てっとり早いかも。

「いやあ、ぶっちゃけ豆乳って
 沢山飲める物でもないし」

悩むなぁ。

「マツバは前回料理対決だったけど」
「そうね、
 途中で同僚達のジャマが入り惜しくも優勝を逃したし
 今回リベンジという手も」
「………そうだね、キコキコ」

惜しくは無かった気がする。
と、喉元まで出た言葉を飲み込むへび呼ロイドであった。

わああ、と会場の一角で歓声が上がる。

「「「??」」」

「豆乳料理対決。
 Aグループ一次予選を勝ち抜いたのはこの人!!」

どどん、とステージの前に進み出たのは。

「今までにないアレンジで
 審査員の舌を唸らせた、西一族のお父さん!!」
「……どうも、決勝もがんばります」

あ、マツバの父。

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「続・夢幻章伝」50

2021年07月02日 | 物語「続・夢幻章伝」
「前回の旅では、まめぴよ祭!」
「ずいぶんと、イベントが多いな、北一族」
「活気があっていいオリオリ」

まめぴよ祭は、1週間前の話です。

そこで、マツバは、はっとする。

「もしかして、もしかするの!?」
「マツバ?」
「どうしたのオリオリ」

「この、んんりんんんぴっんんくぅが、スタンプラリーと関係あるとかよ!!」

「なっ!!」

「まさか、そんなことがオリオリ!!」

競技に出て、金メダル取るまでスタンプもらえまてん。

「それじゃあ、ずいぶんと時間をくってしまうわ!」

マツバは頭を抱える。

「いえ、でも待って」

さらにマツバははっとする。

「んんりんんんぴっんんくぅはこれからの開催!」
「みたいだな」
「みたいだねオリオリ」

「あんたの親父さん(アスカ)は、すでにスタンプラリーを終えているから」
「つまり!」
「このんんりんんんぴっんんくぅは無関係ってことね!!」

「無関係ではない!」

3人の前に立ちはだかる、ユウジ(南一族の村長)

「この世は常にうつろうもの。そして、変わっていくもの」

「だいたい同じ意味オリオリ」
「へび呼ロイド、さっきから語尾が違うぞ」
「てへへ。オリンピック感出してみたオリオリ♪」

もはや、伏せ字じゃない。

「空の模様もそう! 風の動きもそう! 川の流れのよう、に」

「「村長!!」」

このキャラで合っているのか?

「アスカのときはさらっともらえたスタンプも、今は違う」

さらに立ちはだかるユウジ(南一族の村長)

「皆、心してかかれぃ!!」

「「「はいっ!!!」」」(後ろの人々)

「そろばんだったらなぁ(以下略)」

南一族熱い。

負けられない夏がはじまる。
はじまっていいのか
開催するのか
ちょっとグレーだから、その話題、やめとこ。

「困ったことになったな」
「そうだねオリオリ」
「でも、落ち着いて」

マツバは云う。

「ここまでのこと、云ってるの南一族だから」

そう。
なんだかんだあったが、北一族が云っているわけではない。
スタンプラリーについて、想像の域を出ない!
北一族の案内所に行って、ちゃんと詳細を確認しよう。

3人は歩き出す。

1週間前も来たのだから、道はちょっぴり判る。

「に、してもだな」

アヅチは村を見回す。

「今回のイベント、使い回し感あるな」

飾りが。
イベント名の看板は付け替えられているが、
たぶん、飾りは一緒のよう。

「節約キコキコ!」
「エコよね」

3人は案内所に着いて、まずはパンフレットを、手にする。

水辺んんりんんんぴっんんく T.B. 2017

「そうね。まずはどんな屋台が出るのか」
「マツバ、いきなりずれてるキコキコ」

どこからともなく、ミュージックスタート!!

「観光の方!」

案内所の北一族が云う。

「急がないと、豆乳早飲み対決はじまりますよー!!」

「「内容も使い回しかい!!!」」





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