TOBA-BLOG

TOBA2人のイラストと物語な毎日
現在は「続・夢幻章伝」掲載中。

シオリ

2015年04月21日 | イラスト


シオリ

海一族
T.B.2001年生まれ
155cm・0型

ナギサとは幼なじみ。
白い肌と額の印は他一族の母親譲り。

登場時ナギサの所には
実は回覧板を持ってきたところだった。

ナギサ

2015年04月21日 | イラスト


ナギサ

海一族
T.B.1999年生まれ
172cm・B型

海一族の青年。
一族特有の褐色の肌に金髪。

両親が経営する道の駅の経営を手伝っている。
目が悪いのは父からの遺伝。

ポ●モンは
ブラックホワイト発売時に
欲しいポケモンと逆のカラーを買ってしまい落ち込んでいる。
XYあたりからちょっとよく分からない。

「夢幻章伝」29

2015年04月17日 | 物語「夢幻章伝」

豪華な食事に
大浴場の温泉。
アロママッサージと
ゆったり、睡眠

両手にはおみやげを抱え、
マツバはほくほくで、東一族の旅行を終える。

「温泉旅行じゃないんだけどね!!」

「あんた、地の文にツッコむのやめなさいよ」

へび呼ロイドを一括し、マツバは、くるりと向きを変える。

「これ、南一族まで送っておいて!」
「わかりました!」

タツキは、マツバ(とアヅチ)のおみやげを受け取る。

「姉さん、ずいぶん買ったねえ」
「当たり前よ!」
マツバが云う。
「旅先で後悔したくないから!」
タツキは、うんうんと頷く。
「俺らとしても、ありがたいよ」
マツバは、東一族の刺繍入り織物を指さす。
(注:タツキが持たされています)
「これなんか、買わなきゃ、きっと後悔するわ!」
「この刺繍は、うちの中でも、上物だよ」
タツキは、親指をくっと立てる。
「そうでしょう。いい仕事してるわ!」
「ありがとう、姉さん」
アマキも、うんうんと頷く。

「じゃあ、俺。姉さんの荷物送る手配してくるよ」

タツキは、手を上げる。

「姉さん、へびさん。このまま砂に行くんだっけ?」
「そうよ」
「アヅチを迎えにね!」
へび呼ロイドは、きこきこと、動く。

「俺は、一緒に行けなくて、悪い」
タツキが云う。
「ここで、見送りするよ、姉さん」

「いいのよ」

マツバは、どーん、と、東一族公衆浴場の年間無料チケットを取り出す。

「また、来るから!」

タツキは、手を振る。

「じゃあ、あまちゃん、よろしくぅう」

へび呼ロイドは、もっかい、きこきこする。
アマキは、へび呼ロイドを見る。

「砂の近くまで送るよ」
「頼むわ」

マツバとへび呼ロイド、それからアマキは、東一族の村を後にする。

しばらく歩いて、

「うち(東)は、緑(と動物)が豊かでしたが」

アマキは、手を広げる。

「ここからは、砂漠です!!」

「おお!」
「へえ」

どーーん!

そこには、まごうとなき砂漠が広がる!!

「このあたりの砂漠は共通地区でして、東には属しません」
アマキは、観光らしく説明をはじめる。
「つまり、誰でも好き勝手歩いても平気だけど」

アマキは、持って来た弓を構える。

「ちょっとしたトラップがあるよ」

アマキは少し離れたところをめがけて、矢を放つ。



どどーーん

矢が飛んで来るや否や、ものすごい音を立てて砂が舞い上がり、爆風が起きる。

「おぉおおおおおおおお!!?」

風を仰ぐように、へび呼ロイドは、高速キコキコする。
すごい砂ぼこり。
目が痛い!!

「これって、ちょっとしたトラップ!!?」

「魔法地雷のようなもので、」
「踏むとあの世行きってわけね!!」

アマキの言葉を、マツバが継ぐ。

「うろうろしちゃだめだよ。俺に着いてきて」
「わかったわ!」
「わかったよ!」
「あんた(へび呼ロイド)は、浮いてるから反応しないわよ!」
「そんなことないよぉ!」
「試したらいいじゃない」
「!!?」
「南の兄さん、トラップの上に落ちてなきゃいいけど・・・」
「えっ、あまちゃん、今なんて!!?」

ぽつりと呟くアマキの言葉を、へび呼ロイドは聞き逃さない。

「つまり、アヅチが上半身と下半、」
「マツバぁっ!!」

へび呼ロイド、カッ!!

「それにしても、いったい誰がこんなことを」

「へびさん、このトラップはね、」
「あたしたちだよ」

砂が高く舞い上がって、一瞬視界が悪くなる。



3人の目の前に、誰かが立っている。

「どう? あたしたち砂一族の素晴らしい魔法♪」

にこにこ。
云いながら、3人に近付く。

「あら、アマキ。ついに彼女が出来たの?」
「違うし」

アマキは、マツバを見る。

「この子に着いて行って。砂一族の村に入れるよ」
アマキが云う。
「フワ。こちらは南一族の方」
「南一族?」
砂一族のフワ、は、少し考える。
「あー。昨日、うちに運ばれて来た南一族の連れ?」
「そう」
「へえ」
フワは、じろじろと、マツバとへび呼ロイドを見る。
「いいよ。大歓迎♪」
にこにこしながら、フワは、アマキを見る。
「アマキも、遊びに来てよ」
「行かないから」

アマキは、手を上げる。

「じゃあ。姉さん、へびさん」
「世話になったわね」
「あまちゃん! 淋しいっ!」
「じゃあ、おふたり様、こちらー!」

フワは、マツバとへび呼ロイドの向きをくるりと変える。

「淋しくなんかないわよ」
フワが云う。
「アマキとはね、よく遊んでるの。砂にいたっていつでも会えるわ♪」

にこにこと、フワが云う。

「それより、名まえ教えなさいよ」

「はいっ!」

へび呼ロイドは、なぜか、緊張している。
「おぉおオイラは、へび呼ロイドぉ!!」
「うんうん」
「こっちはマツバで、連れはアヅチぃ!!」
「あんたね・・・」
マツバは、冷たい目でヘび呼ロイドを見る。

・・・個人情報だだ漏れのまま、なうろーでぃんぐ。



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「夢幻章伝」28

2015年04月14日 | 物語「夢幻章伝」

案件;マツバは飛び出されていない。

「あぁ、んん~」
「ええっと」

へび呼ロイドとアマキは戸惑いのアイコンタクトをとる。

『へびさん、ほら、なにか言わないと』
『いや、あまちゃん、ここは頼むよ
 ほらデザートあげるから』
『えぇええ、俺?』

との、心の会話が交わされた後。

「でも姉さん、銭湯で一度」
思い切ってアマキがコメントするが、
「あんなのカウントしないわ!!」

ばっさり。

「もうっ、マツバわがまま言わないの、
 あれで我慢しーなーさーい!!」
へび呼ロイドがお母さんの様に言う。
「いやよ!!」

「私は自分がこれだと思う
 幸せの飛び出せ小僧にぶつかったその時しか
 動かないと決めたの!!」

「くっ、マツバ、それなんていう永住宣言!!?」
「うーん、
 俺たち的には移住者歓迎だけど」

やべぇ、これは
たっちゃんにでも小僧のふりをしてもらうしか、
へび呼ロイドが試行錯誤を繰り返しているその時。

「姉さん申し訳ない(本日2回目)」

アマキが突然頭を下げる。

「実は……。
 実は飛び出せ小僧なんて居ないんだ!!」
「なんですって!!」

チィッとマツバが盛大な舌打ちをする。

「え、それじゃあ、
 アヅチがぶつかったという小僧は一体」
「……あいつはただの東一族だよ」
「でも、白髪だったんだよね?」

へび呼ロイドは
飛び出せ小僧に遭遇していない。

「まれにだけど
 そういう風に生まれてくる東一族がいるんだ」


「ブェッックシュゥウウ!!!」
その頃、砂漠では東一族のリクがくしゃみをする。
「うわ、リク様、汚っ」
「うーん、なんだろう、風邪かな?」
ははーん、とヘビのマサキコが言う。
「もしやリク様、噂されているのかもですよ♪」
リクは頭をかいてみせる。その髪は白い。
「えぇえ、ちょっと照れるなぁ」


「白髪の東一族ねぇ」

ふぅん、とマツバはデザートを食べながら相打ちをうつ。
マツバが認める認めないは置いといて、
飛び出せが居ないと分かり完全にやる気無しモードだ。

「まぁ、滅多にいないけど、そういう特例って事」
「逆に白髪の西一族で黒髪が産まれたりってのも
 あるらしいよね」
アマキとへび呼ロイドが雑談を繰り広げるが
マツバはどーんとそれを遮る。
「西一族だの東一族だの
 そんなこたぁどうでもいいわ」

「こっちは、しあわせを求めていたのに、
 どうしてくれんのよ」
マツバイライラ。
「そうだよ、あまちゃん。
 なんで、飛び出せなんて嘘を」
「おおかた髪色の違うやつを隠すためでしょ」

そんな哀しき、東一族であるがゆえの裏事情が。

「いや、あいつは宗主(村長的ポジション)の公認だから、
 決してそんなことはなくて」

ないない、とアマキが言う。

「逆に、公認でのびのびと育てられたせいか、
 少しわがままな所があって」

ちょっと調子に乗りやすく、
人から取り上げた物で水切り。
嫌いな食べ物(ピーマン)は平気で残し、
宿題もやってこない。
お前の物は俺の物。

「それは、うん」
「えぇ」

へび呼ロイドとマツバは顔を見合わせる。

「私も、ピーマンは嫌いよ!!」
「マツバ、ちょっと静かに聞こうか」

マツバは妙な共感を覚えた。

「一族の中でならともかく
 他一族の観光客だろうがお構いなしなんだ」

くっ、とアマキは膝をつく。

「このままじゃ、
 観光客にもマイナスイメージを植え付けてしまう。
 俺は観光客担当として、それが許せなかったっ」

「二時間ドラマの犯人の様に
 尋ねてない所まで、ずいぶん色々と白状するのね」
「マツバ、ちょっと、しっ!!しーっ!!」

マツバは容赦ない。

「なにかいい印象を与えるには、と考えた結果」

アマキの言葉にへび呼ロイドが続く。

「それが、幸せの飛び出せ小僧」

例え、いちゃもんを付けてこようが
それが珍しい幸福な事だとすれば。

「すまない姉さん、ずっと言い出せなくって。
 俺っ、―――!!」
「姉さん!!!」

いつからスタンバっていたのか
番台のタツキも飛び出す。

「この件はこいつだけのせいじゃない。
 むしろ俺も一緒になって考えたことだ!!」

そして、タツキはすっとなにかを差し出す。

「これ、お詫びにもならないけど
 受け取って欲しい」
「タツキ、それは」
「いいって、アマキ、気にするな」

それは、東一族公衆浴場の
年間無料チケット。

「……」

マツバ沈黙。

「分かっていたわ」

きりっとマツバが2人の肩に手を置く。

「しあわせは自分でつかみ取るものだって!!」
「「姉さん!!!」」


なんだこれ。



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