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現在は「続・夢幻章伝」掲載中。

「続・夢幻章伝」61

2021年08月10日 | 物語「続・夢幻章伝」
へび呼ロイドの凄い衣装が
なんか凄い科学の力により
周囲全てのエネルギーを集め始める。

「おいらのサンバの前では、
 どれも均しく児戯なり」

サンバ会場はけたたましい光に包まれる。

「もしや、俺達が倒すべきラスボスは
 へび呼ロイドなのか……」

アヅチはもう
なるようになれーと投げやり気味です。

「待てぇええええ!!
 二度も爆発オチにさせてたまるか!!」

タクトがへび呼ロイドの正面に躍り出る(文字通り)。

「このままでは、
 夢幻章伝シリーズしか読んでない読者が
 北一族がこういうノリの所だと思ってしまう」

悔しみに震えるタクト。

「北一族の村は、
 華やかさとスリルとミステリアスな雰囲気を合わせ持つ
 大人の街だと言うのに!!!!」

「まぁ、スリルは今まさに現在進行形」

それに1度目の爆発オチ、あなたの彼女ですから。

「ふう、仕方無い。
 この状況は放ってはおけないよね」

チナツが杖を構える。

「なぜなら、
 このままでは賞金が出ない!!!!!!!」
「そこ!!!?」

チナツ的にも恥を殴り捨てて出場している。
このままでは納得できない。

「いやいや。
 この状況を一番止めないといけないのは
 君の方じゃないのか」
「え?」
「仮に爆発オチだった場合。
 どうなるんだろうね、弁償。
 本人が負担しきれない場合、請求が行くのは身内。
 同行者、つまり君!!!」

「………弁償?」
「弁償」(コクリと頷くチナツ)
「俺が、弁償?」
「そう、君が」(イエス!!)

………。
…………。
……………。

「へび呼ロイド、止まれぇえええええ」

うおおお、と走り出すアヅチ。

「どうにかしてあいつを止めるぞ!!」
「仕方無い、今は休戦だ!!」
「こっちは任せてよ」

アヅチ、タクト、チナツが
顔を見合わせ頷きあう。

足をひっぱるなよ。
お前こそ、な!!

という、まさかのチーム戦に。

チナツが、
それ他の水辺作品だったら
ラスボス級の技だよね、という法外な魔法を使い

アヅチが秘匿とされた
南一族の始祖が伝説の魔物を倒したという、
超カッコイイ呪文でへび呼ロイドを包み込み

タクトは、その前で
ひたすら踊る。
とりあえず踊る。
全力で踊る。

サンバにはサンバで!!!!!!

その汗は宝石のように光り。

「タクトぉおおおおおお」
「チナツぅううううううう」

「………最終回かしら、これ」

という展開になろうかとしたその時。

「あの~」

「はい!?」
「忙しいんだけど、今!!!」

そこには出席者名簿を片手に持った
審査員が。(サングラス着用)(眩しかったので)

「へび呼ロイドさん」

「おいら、キコキコ!???」

何ですか?と振り向くへび呼ロイド。

「申し訳ありませんが
 大会出場申込は済まれてますか?」

「………大会」
「………申込」

「え、えっとおいら
 そういうのはしてなくて」

「そうですが。
 申し込み無し、はい。なるほど」

え、と一同の動きが止まる。
ゴクリ、と誰かが緊張のあまり唾を飲み込む。

「あの………飛び入り参加……的な、ことは」

おずおず、と尋ねるへび呼ロイド。
さっきまであんなに輝いていた光は
しおしおとしおれていく。

一瞬の沈黙。

まさか、まさか!!!!

「今回はそういうことは行ってないですね!!!!!」

「失格ぅううううううう!!!」

もはや昼食代わりの
海鮮焼きそばを片手にマツバは呟く。

「これも前回(料理対決)と
 同じじゃない!!!!!!」


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