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現在は「続・夢幻章伝」掲載中。

「続・夢幻章伝」74

2021年09月24日 | 物語「続・夢幻章伝」
「とにもかくにも、」

マツバは立ち上がる。

「まずはウェルカムドリンクをいただきましょう!」
「あわわ、マツバ!」

へび呼ロイドはキコキコする。

「それはお客様用だよキコキコ!」
「ええ、私はお客様よ!」
「えっ、だってここに泊まるかどうかはまだ、!! キコキコ!」
「泊まらないでどうするのよ!」

マツバは、素敵ドリンクを手にする。

ドリンクだけじゃない。
グラスにもこだわってあって、オシャレ半端ない。

「くっ。グラスまでかわいい!」

そして

「ドリンクおいしい!!」

女子の素敵ポイントは男子には判らない。
アヅチは飲めればいいや、と、オレンジジュースを飲む。

「ちょっと、もうちょっとオシャレを楽しみなさいよ!」
「飲めればいい、ほんと。飲めれば」
「そのオレンジジュースだって、買ってきたペットボトルじゃないわ!」

きっと、この店のオーナーが厳選したオレンジを、自ら絞ったものだろう。

「パパはお客様に喜んでもらうのが好きで」
うんうん、と、女性は頷く。
「それでいて、そもそも多趣味だから、これは本当に天職なのよね」

女性はクッキーを運んでくる。

手作り!!

「これもパパさんキコキコ?」
「もちろんよ!」

原料からこだわってます!!

「このジャムだって手作りよ!」

「「さすが!!」」

「イチゴのために、土からこだわって」

「「そこから!!?」」

オイラ倒れそう(おサイフ的に)と、へび呼ロイドは立ちくらみ。

「とりあえず、そのパパさんが戻ってくるまで、聞きたいことがあるキコキコ!!」

そう、確かに
何か気になるワードを云っていた、この子!!

最近物騒だと云う、谷一族の村。
ギャーズンドコズンドコにまつわる、壁画。
スネークバルーン。
謎の光。

「何のことかしら。私が答えられることなら」

素敵ドリンクを飲みながら、ハンモックに腰掛ける彼女。

「オイラたち、旅をしているキコキコ!」
「そう、スタンプラリーのスタンプはどこにあるのかしら!!」

ボキッ!!!

「話の腰が折れたキコキコ!!」

「折れてないでしょ、この話なんだから」

「キコキコキコキコキコキコキコキコぉおお!!」

「スタンプラリーなら、村の入口にスタンプ台なかった?」

「入口!!」
「谷一族スルー出来る場所に!?」
「気付かなかったキコキコ!」

なら、ゆっくり1日過ごして、帰りに押せばいいか~、のマツバ。

このオレンジジュース、やばっ、うめぇ、のアヅチ。

出来るだけ浪費をしないで、谷一族の村を去りたい、へび呼ロイド。

「でも、そう簡単に押せなくってよ」

揺れるハンモック。
揺れるグラスの氷。

「何!?」

「あなたたち、忘れてないわよねぇ」

「も、もしや!?」

「今、谷一族の村で起きていること」

「起きている、こと??」

「白くてふわふわしたやつらが、この村を侵略しようとしている」

「白くて」
「ふわふわ」
「もしや、」
「「へび呼ロイドの同僚!?」」
「だからそれ! キコキコ!!」
「ちょっとへび呼ロイド黙ってなさい!」
「えぇえ、キコキコぉ~」
「俺たちに何をさせようってたんだ」

「ふふふ。まあとにかく泊まりなさいよ」

「ええ、もちろん!」

「探していたものゲットしたって、パパの喜びを受信したわ」

「「それ!!?」」




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