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現在は「続・夢幻章伝」掲載中。

「続・夢幻章伝」46

2021年06月18日 | 物語「続・夢幻章伝」
ドバッターーン

扉を閉め、北一族の表通りへと場所を移す。

「いったいどうなってるのよ!」

マツバはイライラする。

「新鮮さがないわ! 新鮮さが!!」
「2回云ったよマツバキコキコ」
「もしかして、これは・・・」

アヅチ、きらーん。

「お祓いすべからず、のお告げなのか」

「すべからずって、誰のお告げよ!!」

アヅチの周りでぴぎゃぴぎゃしているが、マツバは無視した。

「いったんお茶にしましょう」
「イライラしたら、それがいいよキコキコ」

へび呼ロイドは、うんうんと頷く。

マツバはパン食べ放題と看板が出ている店へと進む。

「がっつり、食べる気満々だし!!」

へび呼ロイドは叫んだ。

アヅチとマツバとへび呼ロイド(と同僚)は、
店の外に出してあるテーブルに坐る。

ずいぶんと日が昇り、ランチ時。

「いや待て、2、3話前まで夜じゃなかったか?」

山一族で食べた、アヅチ母の食事。
あれは、夕飯だった。
スタンプもらったのは、ほぼ日が落ちてから。

「そこから、北一族の村まで来たのよ」
「ずいぶんと遠くまで来たねぇキコキコ」
「そう。だからもう、馬車で一泊したと云うことにしたわ」
「そして、北一族の村入りか」
「夜行馬車キコキコ」

それは、さておき。

3人は運ばれてくるパンを食べる。
一口サイズで、いくらでも食べられちゃう。

「これからどうするか」
「こいつらをお祓いして、急ぎスタンプラリーよ」
「相変わらず目的が違うキコキコ」
「なんで、北一族新キャラが出て来ないのよ」
「わかった。ちょっと天の声を聞いてみよう」
「なんで、天の声キコキコ」

アヅチは目をつぶり、空をあおぐ。

(ここはオープンテラスです)

そのアヅチにまとわりつく、ふわふわした者共。

「相変わらず呪われてるかのように・・・」

「はっ!!」

「どうしたのキコキコ!?」

「聞こえた・・・」

「あんた、本当に大丈夫?」

アヅチは目をつぶったまま、話し出す。

「そもそも今回の各一族新キャラたちは、別作品に基づいていて」
「別作品・・・」
「そうすると、北と西の組み合わせ的に、同じキャラになってしまう」
「組み合わせ!?」
「と、申している」

「「誰が!!?」」

マツバはテーブルを叩く。

(良い子は真似しないでね)

「パンのおかわりください!!」

むしゃむしゃ、もぐもぐ

「あんたたちねぇ、もう話がわかるんなら、離れなさいよ」
「ぴぎゃっぴきゃっ!」
「そうか、怖いのか」

なぜだか、アヅチが通訳をする。

「じゃなきゃ、モンスター●ールに収まるとか」
「オイラたちの同僚!!」
「ぴぎゃっぴきゃっ!!」
「やっぱり怖いらしい、なんか、こっちが」

アヅチが指差す方向。
そこに、

「「あー!」」

「兄さん姉さんじゃん!」
「えぇえ、久しぶりぃ!」

同じくオープンテラスに坐っている、タツキとアマキ by 東一族

「あんたたち、なぜここに!?」
「買い物だよなぁ、アマキ」
「そうそう」
「なんか、なんかを、感じるな。その男ふたりに」
「そう云うジャンルじゃないから、やめて」

タツキとアマキは笑う。

「ええっと、何々? お祓い?」

くどいので、いろいろ説明したと云う流れで。

「ぴぎゃっぴきゃっ!!」
「砂漠でよければ飛ばしてもいいけど」

そんなことあったよ、夢幻章伝にて。

「でも、」

アマキが云う。

「命は奪わないから」
「ぴぎゃっぴきゃっ!」
「兄さんのにおいを頼りに、戻ってくるらしい」 
「だな!!」

タツキは、パンをむしゃむしゃ、頬張る。

「お前たち、飛ばされたりしないから、安心しろ」

アヅチは、同僚をなだめる。

「まあ、いろいろ話を聞いて思ったんだけど、」

アマキが云う。

「兄さんにまとわりつくことによって、何か害をもたらしてるんじゃないかな、これ」

「何か、害!?」

「ありうるわ」
「だな!!」

タツキはパンをむしゃむしゃ、頬張る。

「例えばなんだけど、そのスタンプラリーの妨害、とか?」

「何で同僚たちキコキコ!!」

「いや、わかんないけど」

「さぁて、」

タツキはお腹がいっぱいと、立ち上がる。

「俺たちは行くけど、どうする?」

「飛ばして行ってよ!」
「同僚たちキコキコ!!」

へび呼ロイドは最高にキコキコする。

「ふぅん」

アマキは云う。

「じゃあ、その北一族のエキスパートやらを紹介するよ」
「ま、俺たちも話を聞いただけだから、会ったことはないんだけど」

「そうしてもらいましょう!」

マツバも立ち上がる。

「何とかするのよ、こいつらを!!」





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