浪漫亭随想録「SPレコードの60年」

主に20世紀前半に活躍した演奏家の名演等を掘り起こし、現代に伝える

フーベルマンのバッハ パルティータ第2番のライブ録音

2008年09月20日 | 提琴弾き
一昨日、台風の雨の中をバタバタ(最近の言い方ではモーター)で走ってゐて転倒、左膝下の骨を折りそこねた(難しく言へば、打撲と言ふ)。そのやうな訳で仕事を休んで、横になったまま音楽を聴いてゐる。

フーベルマンのバッハのシャコンヌが聞きたくなり衝動買いしてしまった。この怪しげなCDは2枚組で、1942年12月6日、紐育でのライブ録音が収められてゐる。しかし、これ以外はすべて重複してゐるので、正に衝動買いである。しかも、放送の信号のやうな音が混入してゐたり、もごもごと篭っており音質はいま二つだ。

アルマンド演奏前のチューニングからジーグ終了後の拍手までカットなく続き、再びチューニングを行いシャコンヌを演奏する様子が全てノーカットで収録されてゐる。最後には盛大な拍手が鳴り響く。演奏の方は、特に何も感じなかったので書くことは無いが、貴重な記録ではある。

結局、「シャコンヌ」はマルツィとデ・ヴィトーがあれば僕にとっては十分だといふことが分かった。それよりも、写真のフーベルマンとギーゼキングの協演が聴いてみたい。おそらくフーベルマンの悪魔的なボーイングによってギーゼコングの本性が引き出され、フリードマンとやった「クロイツェル」よりも、更に理性を欠いた暴走を愉しむことができるだらう。

盤は、国内Partitaによる怪しげなSP復刻CD PC-9208。 


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