手作り味噌仕込み丹念 向日で体験講座 大豆練りかめ詰め

2014-02-13 10:46:56 | 習 learn
 冷え込みがいちだんと増すシーズンに合わせ、西国街道沿いの伝統建築「富永屋」(向日市寺戸町)で、味噌(みそ)づくり体験講座が催された。修復したかまどで煮た大豆をもとに、参加者は昔ながらの手作りの味を丹念に仕込んだ。

 江戸期に門前町の宿屋として格式を誇った富永屋では現在、市民による「グループとみじん」が職人を招いて「おくどさん」と呼ばれるかまどを修復したり、ひな人形の展示や文化イベントの開催などに活用している。

 「おうちでおいしいみそ作り」と題した講座は、カビの発生を避けるために寒さが厳しいこの時期を選んで今月10日に開催した。

 「とみじん」メンバーが、前日から水に浸けた大豆を、まきをくべたかまどの大鍋で長時間かけて煮込んだ。参加した女性約10人は、寺戸コミセンの矢崎久美子所長の指導を受けながら、麹(こうじ)や塩と練りつぶした大豆を混ぜ合わせてソフトボール大に丸め、かめの中にぎっしり詰めた。「温度変化の少ない冷暗所で、じっくり熟成させましょう」との矢崎さんのアドバイスを受け、参加者は秋になってまろやかな味になる日を楽しみにしていた。

【 2014年02月12日 08時57分 】


「長岡宮10年」へ300人思い スタンプラリーで発掘軌跡巡る

2014-02-13 10:45:09 | イベント
 京都府向日市の歴史に理解を深めるスタンプラリー「史跡めぐり 大発見向日市」が9日、同市内で催された。参加した約300人は長岡宮に関連する史跡を回り、桓武天皇によるわずか10年の王宮に思いをめぐらせた。

 市埋蔵文化財センターと市教育委員会が主催した。昨年は文化庁が主唱する催しの一環だったが、文化財保護や市の情報発信を目的に継続して開催することにした。

 今年は、長岡宮の朝堂院南門跡が発掘されて60年を迎えることから、発掘調査の軌跡をたどるコースにした。スタートの朝堂院跡やゴールの春宮坊跡、大極殿・小安殿跡、東院公園、市文化資料館など計7カ所のチェックポイントを設けた。

 参加者は、受付で解説付きスタンプ帳と歴史探検マップを受け取ると、チェックポイントを訪ねて回った。

 史跡を説明する看板を読んだり、各ポイントにいる係員の話を聞いたりして、ウオーキングを楽しみながら長岡宮について学んでいた。

【 2014年02月10日 11時08分 】


緑化団体の活動広げよう 長岡京で市民交流会

2014-02-13 10:43:29 | 会 party
 京都府長岡京市で緑化や美化活動に携わる市民が交流する「みどりで笑顔の集い」が8日、同市粟生の西山短大で催された。「みどりのサポーター」が、活動の幅を広げ、深める方法について話し合った。

 市緑の協会が、市街地中心部の公共施設で毎年開いている。今年は初めて西山のふもとにある緑豊かな場所を会場に選んだ。

 同市では「みどりのサポーター」に登録した77団体、千人近くが道路や公園、河川などの清掃や植栽、花の栽培管理に取り組んでいる。

 この日はまず西山短大の中西随功学長が「法然上人と西山」と題して、短大の母体となる西山浄土宗や総本山光明寺の歴史について語った。

 「よりサポーターの連携を深めるために」をテーマにした意見交換会には、28団体から約70人が参加した。

 五つの分科会では「活動の担い手が高齢化している」「植栽を進めたいが、土壌の改良をどうしたらいいのか」など悩みや解決策を話し合った。「ごみの回収日に公園で顔を合わすことをきっかけに、活動の輪を広げては」「近所づきあいを土台に、互いに支え合っていこう」などの提言も活発にあがった。

 キャンパスの野外には、「旅するプランター」と名付けたプロジェクトで、花のプランターが16個設置された。昨年12月から学生のアイデアをもとにレイアウトや配置を変更している。この日は会場となった建物玄関前に並べられ、参加者を迎えた。

【 2014年02月09日 10時35分 】

千歯扱きなど40点展示 島本町立資料館「農家のしごと」展

2014-02-09 10:35:57 | 歴 history
 大阪府島本町桜井1丁目の町立歴史文化資料館で、企画展「むかしのくらしと農家のしごと」が催されている。明治から昭和にかけての米作りを中心とした農具や民具が展示され、当時の様子に触れることができる。

 この企画展は、小学3年生の社会科学習に合わせて毎年、この時期に開いている。今回は、町民から寄贈された品から約40点を展示している。

 もみを落とすのに使った千歯扱(せんばこ)きや足踏み脱穀機、鉄の爪を付けた車を回して雑草を取った田打ち車など当時の農具を展示している。また、パネルで米作りの季節ごとの過程と作業内容を紹介している。

 希望者は受付に声をかければ、ハンドルを回して風を送って穀物をより分ける唐箕(とうみ)や石臼、縄を編む足踏み式縄ない機などを体験できる。おはじきやお手玉、かるたといった昔の遊びを楽しむこともできる。

 3月2日まで。無料。問い合わせは町立歴史文化資料館TEL(961)3411。

【 2014年02月08日 10時11分 】


西国街道歩いて地域史学ぶ 向日市・第6向陽小児童

2014-02-09 10:34:05 | 習 learn
 京都府向日市寺戸町の第6向陽小児童が6日、ふるさと学習の一環で西国街道を歩いた。児童たちは、古代から人々の信仰を集めた向日神社の境内を進み、門前町として栄えた向日町や石畳と伝統建築の風情が残る上植野町などを巡った。

 小学3年生は1月末から2月上旬にかけて、社会科で地域の歴史や文化に関する単元を学んでいる。府乙訓教育局は1月、乙訓2市1町を貫く西国街道をテーマにした動画などによるDVD教材を独自に制作して全小学校に配布した。

 街道を歩くことを以前から計画していた第6向陽小は「タイムリーに絶好の教材が届いた。事前学習に活用した」という。3年児童はこの日午前、学校を出発した。校区を出て阪急西向日駅近くの朝堂院公園で長岡京時代の歴史に触れ、長岡京市との市境の一文橋まで足を伸ばした。橋の近くでは竹の皮に包んだおにぎりを食べたり川面の風に触れ、いにしえの旅人気分を味わった。

【 2014年02月07日 11時23分 】


江戸期の円明寺村紹介 大山崎町歴史資料館で企画展

2014-02-09 10:31:28 | イベント
京都府大山崎町大山崎の町歴史資料館で、小企画展「円明寺村のかたち」が開かれている。江戸時代の様子を伝える「小泉家文書」を基に、多面的な表情を持った村を取り巻く環境や人々の暮らしぶりなどを紹介している。3月2日まで。

 同町の円明寺地域に隣接する長岡京市に阪急京都線・西山天王山駅が開業したことを記念し、地域の歴史を振り返ろうと企画した。

 文書では、当時の円明寺村が大名ではなく、複数の公家や寺が領主だったことを示している。行政単位では「円明寺村」となっていたが、宗門改帳などを見ると、実際は地域内にあった「山寺村」が独立した形で存在していたという。

 享保13(1728)年の「山法度覚帳」では、村の入会地であった天王山の取り扱いを定めている。薪を盗むことを禁じるなどして罰則を設けており、村民が山を大事にしたことや自治の様子に触れることができる。

 また、触書の写しなどから、淀川の水運と西国街道に接する地理的立地を生かし、さまざまな情報を得ていたことが分かる。

 入館料は200円、中学生以下は無料。

■歴史学ぶ講演会 8、23日にガイドの会

 大山崎町の観光ガイドボランティア「大山崎ふるさとガイドの会」は、町歴史資料館の企画展に関連して、資料館と併設されている大山崎ふるさとセンターで8日と23日のいずれも午後1時半から、円明寺地域の歴史や文化を学ぶ歴史講演会を開催する。

 8日は関西大の非常勤講師を務める大村拓生さんが「中世の円明寺について考える」と題して、23日は町生涯学習課の古閑正浩課長補佐が「鳥居前古墳と地域社会」をテーマに、それぞれ話す。

 参加費無料、事前申し込み不要。

【 2014年02月06日 11時47分 】

春の食卓彩る 長岡京で花菜収穫

2014-02-05 15:12:51 | 木 plants
 青々と茂った葉の間から、愛らしい黄緑色のつぼみが顔をのぞかせる。京都府長岡京市で特産品の花菜の収穫が本格化し、春の味覚を食卓に届けている。

 花菜はカンザキナタネを食用にした品種。京都府のブランド野菜に認定されており、ほどよい苦みと甘さを特徴にしている。

 JA京都中央の花菜部会には農家31軒が所属し、米の裏作として約16ヘクタールで栽培。出荷量は府内最大を誇る。品質の良さから料亭や和食店などで好んで用いられており、京都のほかに東京の市場にも卸している。

 今年は昨年9月の台風18号や厳しい寒さの影響で出荷はやや遅れ気味というが、2月下旬くらいから出荷の最盛期を迎える。

【 2014年02月05日 12時37分 】

新市街地創出を期待 向日・洛西口駅の区画整理完工

2014-02-05 15:11:05 | 地 geography
 京都府向日市北部開発の中核となる大規模プロジェクトとして、阪急洛西口駅東地区の土地区画整理事業完工を記念した式典や石碑の除幕式が4日に催された。にぎわいと暮らしの場となる新市街地の創出へ、地権者や行政関係者が期待を寄せた。

 向日市と京都市にまたがるキリンビール京都工場の閉鎖が1997年に発表された。その跡地や周辺整備の一環で、向日市寺戸町の農地を中心とする約8・4ヘクタールで土地区画整理事業が計画された。地権者が、事業主体「向日市阪急洛西口駅東土地区画整理組合」を2009年4月に設立した。国や府、市の財政支援を受けながら、住宅や商業ゾーンの形成をめざして10年7月から造成や道路、公園などを整備してきた。12年末から土地利用が始まり、マンションや住宅などの進出が予定されている。

 周辺では、オムロンヘルスケアが本社を構え、洛西口駅の上り線が立体化された。大型商業施設の建設工事も進む。向日市は総合計画で、北部新市街地ゾーンを重点施策に位置づけている。

 この日午前、事業区域内の公園で、土地区画整理組合の齊藤博行理事長や久嶋務市長らが完工を記念した石碑を除幕した。

 午後に向日市民会館で催された式典で、齊藤理事長は「この事業が地域の発展につながってほしい」と述べた。来賓の久嶋市長は「北の玄関口としてにぎわいを期待し、市全域が活性化する施策を進めたい」とあいさつした。

【 2014年02月05日 11時37分 】

豆に恐れ「鬼は外」へ 長岡天満宮で節分祭

2014-02-05 15:09:42 | イベント
「鬼は外」「福は内」。おなじみのフレーズとともに豆が勢いよくまかれ、3体の鬼が追い払われた。京都府長岡京市天神の長岡天満宮で3日、毎年恒例の節分祭が開かれた。

 神事に続き、恐ろしい形相をした青、赤、黄色の鬼たちが参道に登場。詰めかけた参拝客をねめつけるように練り歩いた。公募で選ばれた年男や年女たちが手にした豆を投げつけると、恐れをなしたように逃げ去った。

 続いて、プロバスケットボールbjリーグの京都ハンナリーズに所属する枡田祐介選手とジョー・ワーナー選手らゲストや同天満宮の総代らが、小袋入りの福豆を舞台から参拝客に向かってまいた。

 ハンナリーズのマスコットキャラクターのはんニャリンらゆるキャラも駆けつけ、子どもたちに愛想を振りまいていた。

【 2014年02月04日 11時02分 】

福祉避難所の設置・運営訓練 長岡京で住民ら初

2014-02-05 15:07:37 | 護 help
 京都府長岡京市の防災訓練が2日、同市東神足の長岡第九小とその周辺で実施された。避難や災害対応の訓練のほか、高齢者など特別な配慮が必要な人が避難する「福祉避難所」の設置と運営訓練に初めて取り組み、有事に備えた。

 訓練は震度6強の直下型地震が起き、家屋の倒壊や火災が発生して多数の負傷者が出ている、との想定で行われた。住民ら約400人が参加した。

 福祉避難所は、同小近くの市社会福祉協議会が運営する市立地域福祉センター「きりしま苑」に設置された。災害対策本部から要請を受けると、職員は1人2畳分の居住スペースを作り、ベッドを用意するなどして受け入れ準備をした。

 体が不自由な人や認知症患者などさまざまな要援護者役が避難してきた。職員は最初に既往歴、投薬の有無などを聞き取り、これを基に各個人に合った対応をしていった。

 藤田敏浩施設長は「災害時には職員も被災するため体制構築が不安で、避難が長期化した場合の物資調達なども課題だ。反省点を踏まえ、マニュアルを作っていきたい」と話した。

 訓練では、住民によるバケツリレーやマンホールトイレの設置、応急手当てなどを行った。

 また、乙訓消防組合や府警、陸上自衛隊による救助訓練があった。

【 2014年02月03日 10時50分 】


オーロラ、そり犬…北極圏の姿を撮る 大山崎で写真展

2014-02-05 15:05:55 | イベント

 北極圏で活動している探検家山崎哲秀さん(46)の写真展が1日、京都府大山崎町大山崎の京都新聞大山崎販売所2階で始まった。美しい自然や探検を支えるそり犬たちの写真が並び、訪れた人たちが興味深げに見入った。

 山崎さんは兵庫県生まれで、洛南高(京都市南区)を卒業した。故植村直己さんにあこがれて探検家となり、1989年から北極の探検を開始。犬ぞりによる環境調査にも取り組んでいる。

 写真展は、フリーペーパー「ツム・グ・ハグ」を発行する大山崎リトルプレイスが山崎さんを今年1月号で取り上げた縁で企画した。オーロラや花が咲き乱れる夏の風景、犬ぞりを引くエスキモー犬たちの愛嬌(あいきょう)たっぷりの表情など45枚を展示している。

 リトルプレイスの大場智恵さん(50)=大山崎=は「北極圏の環境を守ろうとしている山崎さんの活動を知ってほしい」と話している。2日まで。入場無料。

【 2014年02月02日 12時28分 】


町外初公演へダンス猛練習 大山崎のワークショップ

2014-02-02 10:33:10 | イベント
 障害や年齢など関係なく自由な発想で体を動かそうと、京都府大山崎町で開かれているダンスワークショップ「からだをつかってあそぼ」のメンバーが、2月2日に奈良市で催される舞台イベントに出演する。町外での公演は初めてで、「良い舞台にしたい」と練習に力を入れている。

 同市中心部のならまちセンターで開かれる奈良県障害者芸術祭のステージ部門「鹿の劇場」に参加する。ステージでは、奈良に住む障害のある人が描いた絵画をテーマにして、ダンスや音楽など多彩なパフォーマンスが繰り広げられる。

 ワークショップは、「人とダンスの縁結び」をモットーに、多様な人が交流できる場所づくりに取り組む京都市上京区のグループ「ダンス&ピープル」が主催している。月に1回、主に大山崎町の大山崎ふるさとセンターで活動している。

 今回は、メンバーから10~60歳代の10人が出演する。昨年12月から練習してきた。演出などはダンサーの黒子沙菜恵さんが中心となり、みんなで考えている。

 238点の絵画から「メキシコの狩人」「夜空」「牛」の三つを選んだ。激しい動きで荒ぶるような牛を表現したり、ゆっくりとした動きで生と死を表現したりするなど、テーマを基にメンバーの個性がにじみ出る動きを試行錯誤している。

 当日に、手話を交えて自作の詩を披露するメンバーの山本恭子さん(56)は「今まで積み重ねてきた練習の成果を見てほしい」と話している。

【 2014年01月31日 11時29分 】

沿線名所を紹介、マップ作成へ 長岡京~伏見にバス運行開始

2014-02-02 10:29:20 | イベント
 昨年12月に京都府長岡京市と京都市伏見区淀を結ぶ路線バスが開業したことを受け、両地域の住民らが29日、沿線の見どころを紹介する「お出かけマップ」の編集会議を長岡京市神足の市中央生涯学習センターで開いた。バスの利用促進策の一環で、参加者はマップに盛り込む内容を意見交換した。完成版は両地域で3~4月中に配る予定。

 バスは京阪淀駅(伏見区)と阪急西山天王山駅(長岡京市友岡)、JR長岡京駅(同市神足)を結ぶ路線で、昨年12月21日の西山天王山駅の開業に合わせ、阪急バスと京阪バスが共同運行を始めた。

 お出かけマップはバス利用者を増やすため、京都府や京都市、長岡京市などでつくる南部広域バス利用促進協議会が発行する。会議は住民の意見を反映させる目的で開かれ、長岡京市シルバー人材センターや大山崎ふるさとガイドの会のメンバー、淀地域3学区の住民ら12人が参加した。

 両地域は地元のおすすめコースをそれぞれ提案。長岡京市と大山崎町ではサントリー京都ビール工場や勝竜寺城公園、天王山など、淀地域は淀城跡や妙教寺などが挙がった。

 続いて互いが提案した内容をもとに、「両地域ともに豊臣秀吉や徳川家康の時代にゆかりが深いので、つながりが分かるルートにしては」「商店街で食事できる場所がほしい」などと意見を述べ合った。

【 2014年01月30日 11時17分 】


画業の集大成 初の画集刊行 長岡京の日本画家

2014-02-02 10:27:16 | イベント
 教科書の民話や祇園祭山鉾の懸装品図案なども描いてきた日本画家鄭琡香(チョンスクヒャン)さん(69)=京都府長岡京市開田1丁目=が、画業の集大成となる初の画集を刊行した。乙訓地域を中心に写生を重ね、「スケッチこそが私の人生の歩み」という足跡を竹や花、風景などの作品に結晶させた。

■乙訓で写生「生きた証し」

 韓国で高校美術教師をしていた鄭さんは日本画の色彩に魅力を感じ、京都市立芸術大研究科(現大学院)で学んで以来、長岡京市で暮らす。日韓両国の画廊で作品展を開いたり、「八幡山」水引の図案や小学3年の国語教科書(東京書籍)で民話「こかげにごろり」の絵を担当した。

 刊行した画集はA4判152ページに、1971年以降の156点を収めた。民話共作者の夫金森襄作さん(71)が編集を担当した。

 作品「椿」(1993年)は、手入れが行き届いた西山の竹林を繊細な筆致で描き、「春の野」(1973年)は、大山崎町の堤防にツクシが育つ様子を温かみの色づかいで伝える。「三日月」(1982年)「満月」(同)は、大原野から眺めた夜景とヒガンバナを幻想的に表現した。岩絵具に墨や金泥を重ねたり揉(も)み紙を使うなど独自の技法も用いている。

 草花を中心とした作品が多いことについて鄭さんは母国と比べて日本の気候が高温多湿な点を挙げて「種類が多く花もあでやかで、日本に来てからいっそう好きになった」と画集で記す。

 家事や育児、作品制作の合間に西山のふもとや社寺へ向かい写生した。同じ花を描くにも作品ごとにスケッチを重ね、丹念に色付けした。「スケッチこそが私の歩みそのものだった。私にとっては生きてきた証し」として、35点を収録した。

 鄭さんは「作品集を刊行して心地よい空っぽの気持ちになった」と話し、「新たなスケッチへ春の訪れが待ち遠しい」と創作意欲をみなぎらせている。

 「鄭琡香画集」の問い合わせは「香アトリエ」TEL(955)0372。

【 2014年01月29日 08時39分 】