
京都府向日市物集女町発祥で、コシヒカリの先祖「旭米」の復活を目指し、第2向陽小(同町)の5年生が行ってきた本年度の取り組みが終了した。児童たちは取り組みを通じてお米作りの大変さを学び、地域とのつながりの大切さを実感してきた。協力した地域の人に感謝の気持ちを伝え、取り組みを4年生に引き継いだ。
「よみがえれ!物集女生まれのお米 旭米栽培プロジェクト」と銘打ち、5年の3クラス約110人が栽培に取り組んだ。地元農家の指導で種もみの選別や田植え、かかし作り、稲刈りを昔ながらの手作業で行った。収穫量は180キロに上り、民生委員や婦人会などの協力も受け、おにぎりにして味わった。しめ縄作りも体験した。
■稲刈りは大変
昨年12月19日の発表会は地域住民や保護者にも公開して実施した。児童は先生の力をできる限り借りずにアイデアを出し合い、寸劇やクイズなどを交えながら行った。
スクリーンに取り組みの様子を映し出し、「田んぼの中には多くの生き物がいることを知った」「稲刈りは腰をかがめるので昔の人は大変だったと感じた」と発表。学んだこととして▽協力▽お米の作り方▽地域の人とのつながり-を挙げ、「これからもいろいろな人とつながっていきたい」と述べた。
また、病害虫や悪天候に強い旭米を生み出した農家の山本新次郎(1849~1918年)にも触れ、ふるさとの歴史を学んだ成果を披露。来年度に栽培を行う予定の4年生に対して「旭米 一口食べると 笑顔咲く」「4年生 お米作りは 楽しいよ」といった川柳で激励し、精米前の旭米を手渡して取り組みを引き継いだ。
一方、地域の人たちへは「自分たちの力だけではプロジェクトはできなかった」と、多くの人の協力に感謝した。旭米を広く伝え、地域の人と関わり、物集女の自然を大切にしていきたいという今後の抱負も発表し、5年生全員で声をそろえ「協力することの大切さ、友だちの良さ、地域の人の優しさ、お互い支え合って生きていると感じた」と取り組みをまとめた。
■取り組みが宝に
児童たちは各クラスを担当し、取り組みを支えてくれた農家3人にお礼の手紙を贈った。
1組担当の柴田光貢さん(70)は「私も旭米栽培は初めてだった。みんなが一生懸命作ってくれてうれしい」と振り返り、3組担当の安田忠和さん(67)は「協力し合ってできたことがうれしい。ともに勉強させてもらった」と話した。2組担当の春田正之さん(65)は児童との取り組みを「宝物」と表現し、「地域のために次の人にいろいろ教えてくれる人になってほしい」と期待していた。
【 2013年01月06日 10時36分 】