「たぬきせんべい」の山ある記

ニフティの「山のフォーラム」が消滅したのでブログを始めてみました

【奥武蔵】家族と登った谷津川本流

2005-08-11 21:03:45 | 

 家族4人での沢登りは初めて。予定では谷津川の支流、地獄谷を遡行する予定でしたが、出合を見逃して本流を進んでしまいました。沢のハイキングのつもりで途中まではのんびり気分でしたが、本流の連瀑帯を巻くのに大変苦労し、時間も遅くなったので、少し先の登りやすそうな所から左岸の登山道に出て下りました。下る途中で雷雨に遭いましたが、幸いすぐにやみ、白久温泉谷津川館で入浴してから帰りました。

【日 程】2005年8月11日(木)日帰り
【沢 名】谷津川本流(下部)
【メンバ】本人、妻、長女、次女
【天 候】曇り一時雨
【コース】白久駅(9:30)→入渓点(10:30)→終了点(15:00)→林道(16:30)
【参 考】奥秩父・両神の谷100ルート(山と渓谷社)

家族4人の休みを一致させ、さてどこへ行こうかとなったが、この暑いさなかに日帰りでは沢しか思いつかない。長女と次女の沢の経験はそれぞれ一度だけなので、易しい沢で少し変わったところ、そして帰りには温泉に入れるところなどの条件で、前日の夜にガイドブックを見ながら頭を悩ます。ようやく秩父の谷津川地獄谷に決めたが、詳しく調べる余裕がなかった。

平日なので電車も空いている。白久駅で降りたのは私たちだけだった。暑い車道歩きが終わり、登山道に入る。すぐに沢に下る廃道が分岐しており、これを辿って沢に下る。入口にはハイカーが間違って入らないようにテープが張ってあった。ガイドブックではしばらくこの廃道を辿って行くようになっていたが、ここからさっそく沢支度をして入渓する。少し難しそうな滝は巻き、容易な滝だけ登っていく。所々は廃道も使って省略する。4日前の奥多摩と同様、イワタバコの花がちょうど盛りで群落がそこここに見られる。

やがて沢が大きく右に曲がる所で、正面の斜面に猿の集団を見る。小猿が多く、ゆっくりと上部に移動して行った。ここには廃道の朽ちかけた標識が立っていた。この先も沢の中に二度ほど朽ちた標識を見かける。適度に濡れて涼しく、のんびり楽しく遡行して行ったが、ガイドブックの遡行図は本流の部分を簡略に記しているので、現在位置が掴みにくかった。廃道を歩いていた部分もあったためか、地獄谷の出合に全く気づかなかった。後続を確認しながら進んでいるせいで時間がかかる。

やがて左手に水量は少ないが大きな落差のあるきれいな滝を見る。これが七つ滝だった。このあたりではもう間違って本流を進んでいるのだろうと感じていた。本流には二段に見える滝が現れる。上の滝は登れそうもないが、とりあえず1段目は登り左から巻き始める。この巻きはけっこう左に追いやられて、大きく巻いてしまい、途中から右にトラバースしていった。再び滝が見えると上部に何段にも続いている連瀑帯であることがわかった。この場所に標識のようなものもあったが、巻きのルートがはっきりしない。沢へクライムダウンするにはかなり危険な感じだが、上部へ登るのも岩場になっていて危ない。けっきょく少し下って斜面をトラバースして行くルートを取った。全員を安全に導くのに苦労し、時間もかなり取られてしまう。

ようやく沢身に戻れたが、その上に続く滝も容易ではなさそうなので今度は右から巻くことにした。この巻きも危険性は少ないが結構大きい巻きになった。メンバーの消耗を避けるため、途中で待ってもらって、ルートを確認してから呼びに戻るということをしたので、時間もまたかかってしまい、連瀑帯を全部巻き終えて時計を見ると14時半になっていた。時間も遅いし、沢ももう十分という気分になり、左岸に登山道がかなり近づいているはずなので、適当な所から登って終わりにすることにした。

少し進んで比較的なだらかな所から登り始める。すぐにかすかな踏み跡らしきものを見つけ辿っていくとだんだんはっきりしてきた。植林帯なので、仕事道だろう。尾根を乗り越すところでちょうど標識を見て、登山道に出た。これを下っていくとやがて地獄谷を渡る。本来、ここに出るはずだった・・。道は山腹をトラバースして行く。高い樹林がないので見晴らしが良く気持ちいい所。しかし歩く人が少ないのか、道が細く、いばらもあって引っかかると痛い。その上、ゴロゴロと雷の音がしてきた。植林帯に入ってから雨が降り出したが、それほど強くなく、林道に出る頃には止んだ。

谷津川館は入浴料一人1000円。大きくきれいな旅館で、この時間帯に他に一人も入っておらず、貸切状態。温泉で手足を伸ばすと疲れも吹き飛んだ。湯から出て、帰りの電車の時刻を聞いてみると歩いて間に合いそうもない。困っていると駅まで送ってくれるとのこと。有難かった。白久駅から乗った秩父鉄道は他に誰も乗っていなくて、ここでも貸しきり状態。西武鉄道のレッドアローー号に乗り換えてゆったりと帰る。スムースに帰れて、沢での失敗も少し挽回できたようだった。









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