前日、遅くに山へ行くことを決め、それから行き先を考えましたが、このところ暑い日が続いているので手近で標高の高い三頭山を選びました。コースは三頭大滝からの沢沿いの「ブナの路」を行きましたが、明るく開けた沢の上、まだ冬枯れ状態で日陰が無く、直射日光を浴びて暑い登りになってしまいました。山頂からは北へ奥多摩湖に下りましたが、北側の沢筋にはこの暑さでもまだ、雪渓がわずかに残っています。下るにつれ、新緑が鮮やかになり、ミツバツツジも楽しめました。
【日 程】2005年4月29日(みどりの日)日帰り
【山 域】奥多摩
【山 名】三頭山(1,531m)
【メンバ】本人、妻
【天 候】晴れ
【参 考】山と高原地図23奥多摩(昭文社)
【コース】都民の森バス停(9:30)→大滝(10:10)→ムシカリ峠(11:40)→三頭山
(12:00-30)→入小沢ノ峰(13:10)→イヨ山(14:40)→小河内神社バス停(16:05)
武蔵五日市駅からバスで終点の都民の森へ。舗装された道と階段で森林館へと登っていく。植栽されたミツバツツジがちょうど見頃だった。森林館からは山腹を巻く遊歩道を行く。シラネアオイの花が咲いていたが、道から離れているので遠くから見るだけ。道には木材チップが撒いてあり、歩きやすく、木の香りもする。途中にヤマブキの群落があり、咲きそろったら見応えがありそう。大滝には見物のためだけの橋が架けられている。水量は多くなく、傾斜も緩いが、高度差があって見栄えがする。休憩所やベンチがあって朝食がてらゆっくりした。
ここからは沢沿いの「ブナの道」を行く。開けた明るい沢の登りとなって、暑い。道脇の説明板では以前は鬱蒼とした樹林帯であったが、台風による水害で樹林が失われたとのこと。このあたり標高1,200mは超えて下界より気温は低いはず。道沿いにはスミレが多く見られるが、猛毒のハシリドコロも群落をなしており、花をたくさんつけている。前後して歩いていた、6人家族(お父さんが外人の親子3代)の小さい子がぐずって、しゃがみこんでしまう。この暑さじゃ無理もない。それでも何とかなだめて登らせている。自分たちの子連れ時代が思い出された。
ようやくムシカリ峠に着くと風が吹き上がってきて涼しい。ムシカリ峠というのはオオカメノキが多いのだろうか?このあたりはまだ、新緑前の冬枯れ状態に近く、ムシカリの花が咲くのはまだ先のようだ。ここからの登りはわずかで三頭山の頂上へ。私たちが登ってきたコースは比較的人が少なかったが、頂上は大勢の人で賑わっていた。霞んでいるが鷹巣山、日陰名栗の峰、雲取山などを見ることが出来た。冬枯れで日陰はないが、雲が出て日差しが和らいできた。御堂峠に下って東峰に登る。こっちはうってかわって人が少ない。また御堂峠に戻って奥多摩湖への道に入る。
下り始めに見下ろす沢筋にまだ雪が残っていた。この下りはミツバツツジが見られ、下るにつれて新緑がどんどん濃くなっていく。入小沢ノ峰からは金風呂への道を分ける。オツネの泣坂はこのコースで最も急斜面でロープが張ってある。ここで登ってくる二人に出会う。女性の方はかなり年配と見えた。下り切ってほっとしたところで、登ってくる三人と出会う。一人は大きなキスリングをしょった若い人でこんなザックを見るのは久しぶりのこと。下りに入ってから出会ったのは全部で五人だった。
ミツバツツジと新緑を楽しみながら下って行くが、道程は長い。イヨ山あたりからはミツバツツジも散り始める。奥多摩湖がまじかに見え、歩き易い道になる。バイクや車の走行音が聞こえ、ジグザグの下りとなって車道に出る。車道は右に進み、左手を注目しながら行くと、赤い目印があり、そこからガードレールを乗り越える。つるつるした急斜面をロープを頼りに下り、奥多摩湖の浮橋に出て対岸に渡る。観光で来ていた親子がバスの時間を気にして小走りで行く。こちらも急いでバス停に着くと一時間に一本しかないバスが、ぴったりのタイミングで来た。