「たぬきせんべい」の山ある記

ニフティの「山のフォーラム」が消滅したのでブログを始めてみました

【日 光】高山と大和田沢から黒檜岳

2007-05-28 22:08:42 | 道不明瞭
             シロヤシオと高山(中禅寺湖南岸から)

黒檜岳へ登るのに大和田沢を遡行した以外は、すべてハイキング・コースです。大和田沢は平凡な沢で登山靴で登れますが、つめは落石の危険が大きく注意が必要です。
花情報としては、高山では頂上からの下りにミツバツツジが群生しており、まだ蕾も多く全部開花したら見ものだと思いました。そのほかシャクナゲも見ごろです。中禅寺湖南岸は一昨年の同じ日に歩いたときシャクナゲが一斉に開花して最高だったのですが、今年のシャクナゲは全然だめでした。シロヤシオは見ごろです。黒檜岳から下るコースは下部でシャクナゲもけっこう見られました。株によって花付が良かったり、全くダメだったりと格差があります。

【日 程】2007年5月28日(月)日帰り
【山 域】日光
【山 名】高山、黒檜岳
【メンバ】単独
【天 候】晴れ時々曇り
【参 考】分県登山ガイド8栃木県の山、地形図(http://watchizu.gsi.go.jp/)中禅寺湖 [北西]
【コース】滝上登山口(8:30)→高山(9:30)→熊窪(10:10)→大和田沢(11:10)→黒檜岳(13:40)→千手ヶ浜バス停(14:45)

一昨年の同じ日に中禅寺湖南岸を歩いたとき、シャクナゲがすごい咲き方をしていて忘れられなく、ネットで情報を集めたが、今年はどうもダメそう。それでも様子を見てみたいという気持ちもあり、また、広々として気持ちよく歩けそうな大和田沢にも興味があった。それに加えて、まだ歩いてなかった熊窪を組み合わせてコースを設定した。

東武日光駅からバスのつもりだったが、タクシーの客引きに乗った。気温が低く、一時的に雲がかなり出てきて天気にやや不安があったが、登山口に着くと青空が広がってきた。ミツバツツジとシャクナゲを見ながら男女二組を追い越して頂上に着く。高山からの下りはミツバツツジが群生しており開花しているもの、蕾のものが半々くらい。全部の開花は今週末ぐらいだろうか。

鞍部から新緑のすばらしい熊窪を下って誰もいない湖畔に出て少しゆっくりする。湖と空の青、砂浜と雲の白、新緑の緑にミツバツツジの赤が混じる。湖畔を歩き、千手ヶ浜を経由して南岸に入る。やがてシャクナゲの群落が現れるが花は情けないほど付いていない。ミツバツツジも少ないがシロヤシオは見ごろだった。

広々とした大和田沢に出て右岸の尾根に近いところから入る。素晴らしい新緑の中を歩くうちに沢の水音が高まってくる。湖岸では涸れていたがけっこう水量のある沢だった。沢が狭まってきて流れに近づくと赤い目印やかすかな踏み跡もあった。二俣が二度現われるがいずれもはっきり本流とわかる右を選ぶ。その次に出てくる二俣は左を取るように石に赤い矢印が書かれている。ここは印がなかったら右を取りそうな所だ。

水流が消え、沢は再び開けてくる。何かがさがさ音がすると思ったら鹿が逃げていくのが見えた。沢の中では動物の骨を3、4回も見かけた。こんなに見かけたのは初めてのこと。鹿が増えているせいだろうか。開けた沢がまた狭まり、水流も復活する。傾斜が強まりようやく水が消えると二俣で真っ直ぐは土砂で埋まった急斜面になる。右のガレた沢を登るがさらに斜度が増して落石の危険を感じ、左手の樹林帯に入る。はじめはコメツガにシャクナゲの混じる急な尾根で歩きにくいが、シャクナゲが消え、傾斜も緩んで歩きやすくなると、黒檜岳から社山に向かう登山道の目印を見つけすぐに山頂に着いた。

頂上付近はまだ雪がかなり残っていた。下山路はシャクナゲが多いが上部は蕾もほとんど見られない。しかし下っていくにつれだんだん花も見られるようになった。しっかり花が付いている株もあれば全く花の付かない株もあるが、比較的良い方だと思う。シロヤシオ、ミツバツツジも見られた。千手ヶ浜バス停14時45分発の低公害バスに乗ろうとして急いで下り、最後は走って何とか間に合わせた。


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【日 光】明智平、茶ノ木平のんびりハイク

2007-05-16 22:53:05 | ハイキング

明智平バス停からロープウエイを使って展望台に上がり、茶ノ木平を経由して車道手前の展望台まで行き、茶ノ木平に戻って中禅寺湖に下りました。アカヤシオは明智平展望台あたりではほとんど終わりでしたが、登るにつれて見ごろになって行きました。茶ノ木平から半月山方面に向かい、車道に出る直前は一昨日も訪れたばかりですが、展望とアカヤシオが素晴らしかった。ただし、一昨日よりは遠景が霞んでいたのが残念でした。
妻と二人ののんびりゆったりハイキングでした。

【日 程】2007年5月16日(水)日帰り
【山 域】日光
【メンバ】本人、妻
【天 候】晴れ
【参 考】分県登山ガイド8栃木県の山(山と渓谷社)
【コース】明智平展望台(9:30)→茶ノ木平(11:40)→車道手前の展望台(12:30-13:10)→茶ノ木平(13:50)→レークサイドホテル(14:50)

病気を患ったり、転倒して膝を痛めたりと悪いことが重なった妻にとって、一年ぶりのハイキング。まだ、膝が完全ではないので楽なコースをのんびり歩く計画とした。一昨日、茶ノ木平から半月山方面に歩いたとき、車道に出る直前のあたりで、展望とアカヤシオが素晴らしいところがあったので、そこをメインにすることにした。

明智平からロープウエイを使って展望台に上がる。展望台からは中禅寺湖や華厳の滝などの眺めが良く、私たち以外は観光客ばかりだった。展望台から少し登ると、中禅寺湖や華厳の滝を背景に手前にアカヤシオが配置される撮影ポイントがあったが、花はほとんど散ってしまっているのが残念。このコースは東京電力の巡視路が交錯しているので注意が必要である。登るにつれ、アカヤシオは生き生きと新鮮になっていく。細尾峠と茶ノ木平の分岐から平坦な道になりのんびりと行く。

茶ノ木平のロープウエイの跡地から展望を楽しんだ後、半月山方面に向かう。車道と交差する地点に向かってどんどん下っていくと、やがてアカヤシオがちらほら見え出す。車道に出る手前に、展望台が整備されているが、そこへ下る少し手前が、男体山、白根山、中禅寺湖の展望とアカヤシオの群落を兼ね備えた絶好の撮影ポイントで、一昨日と同じように何人かが三脚を立ていた。アカヤシオと景色を楽しんでから、展望台に下ってお湯を沸かし、カップラーメンのお昼を食べてゆっくりする。下ってきた道を茶ノ木平まで登り返し、そこから中禅寺湖畔に下った。ゆったりハイキングの仕上げとしてレークサイドホテルに寄って温泉に入った。


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【日光・足尾】半月山から赤倉山

2007-05-14 21:39:17 | 道不明瞭

中禅寺温泉バス停から半月峠までは一般登山道、半月峠から先の1,511m峰までは比較的明瞭ですが、その先は極めて不明瞭になります。また、赤倉山からの下りは極めてきつい急下降で経験者向きといえます。アカヤシオについては、茶ノ木平から舗装道路に下る手前あたりが綺麗で、写真を撮りに来ている人が何人もいました。半月山あたりではまだ蕾です。半月峠から先、1,511m峰ぐらいまでは展望も雄大で、アカヤシオも綺麗でした。この1,511m峰まで足尾側から林道が延びていました。なお、いい写真が取れていたのにミスで消してしまい、歩き出しの一枚だけが残りました。

【日 程】2007年5月14日(月)日帰り
【山 域】日光・足尾
【山 名】半月山、赤倉山
【メンバ】単独
【天 候】晴れ
【参 考】分県登山ガイド8栃木県の山、地形図(http://watchizu.gsi.go.jp/)中禅寺湖(南東)
【コース】中禅寺温泉バス停(8:30)→茶ノ木平(9:30)→半月山(11:30)→半月峠(11:50)→赤倉山(14:00)→間藤駅(15:15)

先週、茶ノ木平から薬師岳へ歩いたとき、半月山から赤倉山へ伸びる尾根を見て、歩いて見たいと思った。帰ってからネットを検索してみると、山行記録が見つかった。前から知っている山部薮人さんのページは半月山からの往復であるが、赤倉山から深沢林道に下った報告もある。地形図を見たかぎり主尾根を辿って行くと最後は崖になってしまいそう。やはり支尾根から深沢林道に下るのが良さそうだった。

先週と同じく、中禅寺温泉バス停から茶ノ木平へと登る。快晴でロープウエイ跡からの展望が素晴らしい。半月山に向かう途中、第2展望所の案内に引かれて立ち寄ったが、たいした展望は得られなかった。立ち寄ってみてから、かなり以前に一度訪れたことがあったのに気付いた。しばらく下って行くとアカヤシオの群落が現れる。三脚や高級カメラを持った数名の人たちが中禅寺湖や白根山などを背景にアカヤシオを狙っていた。

車道に出る直前の展望所では展望が素晴らしく、快晴で爽やかな日なので先の行程も忘れてついゆっくりしたくなる。車道を横切り、狸山へ登る。第一駐車場へ下るところに綺麗なアカヤシオが咲いており、車で観光に来た人が登ってきた。第一駐車場からけっこう長い登りをこなして着いた半月山の頂上は展望もなくさびしいが、少し下った展望台からの眺望は最高である。ここでもゆっくりしたのち、半月峠へ下る。

半月峠からは折り返すように山腹を巻く道に入るが、かつてしっかり整備されたが、今は手入れされないまま放置されているといった感じの道である。崩壊している箇所もあるが、オリエンテーリング用の標識もあって比較的明瞭である。前方に第二駐車場が見える。第二駐車場の直下には第二駐車場へ登る道との三叉路に古い標識も残っている。赤倉山へ伸びる尾根に入ると樹林が少ないため、見晴らしが良い。振り返ると半月山の姿が良く、社山から黒檜岳、皇海山と広がる展望が雄大である。

1,504m峰は巻き、1,511m峰の登りにかかる。樹林が全くない広い場所があって、しばらく展望を楽しむ。1,511m峰の直下に登るとそこには林道が延びてきていた。山深い場所を期待していたのでちょっとがっかりした。林道を離れて一番高い場所に向かい、標高点を見つける。すでに踏み跡は無いが、1,514m峰が前方に見えているので真っ直ぐに目指して進む。林道を横切るところには目印もあった。1,514m峰の登りはカラマツ林に丈の低い熊笹なので、踏み跡が無くても苦にならない。

1,514m峰からは次の1,446m峰を目指すという風に先に見えてくるピークを目印として、尾根をはずさなければ良い。ただし、夏になって葉が茂ってきたり、霧に巻かれるような状況では急に困難さが増すかも知れない。このあたりでは植生が変わり、アカヤシオは全く見られなくなる。赤倉山直下はなだらかで広々と開けた熊笹の原で熊笹を芝に見立てればゴルフ場のようである。天気が良いし、気分も伸びやかになる。頂上には山名板が四つもあった。

赤倉山からさらに主尾根に沿って下っていくと、立ち木に赤テープが何重にも巻いてある。ここから下れという印のようだ。もうしばらくは、なだらかな主尾根に沿って行きたい気分であったが、間藤駅15時35分の電車に乗りたかったので、素直に目印に従って下ることにした。ここからの支尾根の下りは目印はあるものの、とんでもない急下降が続いた。やがて両側の沢が迫ってきて尾根は終わり、沢沿いの下りとなる。目印とかすかな踏み跡がある。沢の右岸に沿って下っていったが、植林帯となって踏み跡が不明瞭になる。ここで左岸に移ると植林の仕事道らしいしっかりした踏み跡を見つけた。これを辿って深沢本流沿いの道に出た。

本流沿いの道はやがて対岸に渡り、車道となって赤倉山から続く尾根を見晴らせるようになる。地形図のとおり突端は岩場や崩壊などがあって、下るのは厳しそうだった。やがて民家が見え始めたが、いくつもの民家が廃屋になっているのには心が痛んだ。大きな道路に合流して左折しわたらせ渓谷鉄道の間藤駅に余裕を持って着いた。


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【日 光】薬師岳から三ノ宿山でアカヤシオ満喫

2007-05-08 22:54:47 | ハイキング
                  薬師岳山頂直下から半月山方面

日光・中禅寺温泉バス停から茶ノ木平、細尾峠、薬師岳、三ノ宿山、滝ガ原峠経由で丹勢バス停まで歩き、アカヤシオを堪能してきました。アカヤシオは籠石より細尾峠へ下る途中、薬師岳前後、大木戸山頂上、三ノ宿山頂上で良かったが、特に薬師岳前後が最高でした。また、大木戸山と三ノ宿山の下り斜面でカタクリの花も見られました。

【日 程】2007年5月8日(火)日帰り
【山 域】日光
【山 名】薬師岳(1,420m)、丸山(1,242m)、大木戸山(1,287m)、三ノ宿山(1,229m)
【メンバ】単独
【天 候】晴れ
【参 考】分県登山ガイド8栃木県の山、栃木百名山
【コース】中禅寺温泉バス停(8:30)→茶ノ木平(9:30)→細尾峠(11:00)→薬師岳(11:50)→丸山(13:00)→三ノ宿山(14:15)→滝ガ原峠(15:40)→丹勢バス停(16:30)

4年前の5月14日に明智平から細尾峠、薬師岳、夕日岳、古峰原と歩いたことがある。その時のアカヤシオはコース中の一番標高の高いあたりだけが見ごろで、あとは盛りを過ぎており、薬師岳付近ではかろうじて頂上に一本だけ残っていた。最近はブログが大流行のおかげで、ブログを検索することで最新の情報が得られるのは有り難い。今回、夕日岳では見ごろには少し早いのではないかと予想し、薬師岳から滝ガ原峠へ向かうコースとした。

中禅寺温泉バス停で下車し、レークサイドホテル先の登山口から登り出す。今日は暑くなるとの予報で天気も快晴だが、朝早いせいか少し寒い。冬枯れのままの木の間ごしに男体山や中禅寺湖を眺めながら、茶ノ木平に着くと、廃止されたロープウエイの跡地から中禅寺湖と白根山、男体山、女峰山の眺めが素晴らしい。ここから明智平方面に向かうが、始めのうち、広々とどこでも歩けるせいか道がやや不明瞭になっている。分岐から細尾峠に向かい籠石を過ぎどんどん標高を下げていくと、アカヤシオがちらほら姿を見せて、やがて満開の群落となる。道は下る一方でさらに標高を下げていき、最初の送電線が現れる手前でアカヤシオは姿を消してしまう。

「草木ダム管理所細尾雨量観測所」を見て、再び送電線を過ぎると細尾峠に着く。細尾峠には車が3台停まっていた。②のガイドブックには奥細尾からはゲートがあって車両の通行ができないとの記載があるが、足尾方面から入って来るのだろうか?薬師岳に登り出すとすぐにご夫婦と見られる二人が下ってくる。女性の方が頂上のアカヤシオは良いですよと声を掛けてくれる。まもなくオオカメノキの白い花とともにアカヤシオがちらほら見られるようになる。頂上に近づくにつれ増えてきて、頂上は花盛りだった。頂上の標識がある場所で3人の男性グループがゆっくり昼食を取っていた。連休が終わったばかりの平日だが、細尾峠から薬師岳の間で8人のハイカーに出会った。しかし、人に出会ったのはこの間のみであった。

薬師岳からいったん下って次のピークへ登り出すあたりから、道の両側が満開のアカヤシオのトンネルまたは並木道といった様子となる。今年4回目のアカヤシオだが、ここが一番感動ものだった。ここから長い下りとなり、やがて右手が開け、どっしりした夕日岳の全体が見える。コルから登り返して1,159m峰に着く。ガイドブック①ではヤシオツツジが素晴らしいと書かれているが、ほとんど散ってしまっていた。少し時期が早ければここが一番良いのだろう。次のピークの丸山とのコルにはかすかに峠道らしい踏みあとが見られた。丸山あたりもアカヤシオの盛りは過ぎていたが、大木戸山では頂上の大きな一本が素晴らしい。また、ここの下りで期待していなかったカタクリの花が咲いていて得をした気分になった。さらに三ノ宿山からの下り始めにもアカヤシオの群落があり、斜面にカタクリの花が見られる。

1,158m峰の分岐には案内板があり、右へ滝ガ原峠へ向かう。この急下降と次の1,051m峰への急登は最後に来てきつい。頂上からは右への踏みあともあり、注意が必要。左へ下っていくが、少し藪っぽく踏みあともやや不明瞭になり、最後はほとんど消えかかるが、林道が見えてくるので適当に下る。林道の分岐にぴったり下り、あとは曲がりくねった車道を2、3回ショートカットして下っていき、やしおの湯にも寄らず、丹勢バス停まで歩いた。

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【西上州】烏帽子岳

2007-05-04 23:44:11 | ハイキング

8名のグループで下仁田駅から南牧乗合バスとタクシーを乗り継いで西上州の烏帽子岳に登りました。烏帽子岳のアカヤシオはやや盛りを過ぎていましたが、展望は素晴らしく、すぐ近くのマルというピークのアカヤシオはまさに見ごろでした。マルとのコルから奥の二俣へ下るコースは傾斜が極めてきつく、グループの一人がびびってしまい、苦労しました。また、グループ中3名が別れて、マルから下る途中に道を間違え、急斜面を下るという失敗もありました。

【日 程】2007年5月4日(みどりの日)日帰り
【山 域】西上州
【山 名】烏帽子岳(1,189m)、マル(1,200m)
【メンバ】8名
【天 候】晴れ
【参 考】分県登山ガイド9群馬県の山、山と高原地図15西上州・妙義
【コース】シボツ沢登山口(10:40)→マル(12:40)→烏帽子岳(13:20)→シボツ沢登山口(15:30-16:40)→役場前(18:10)

いつもの10人グループのうち、日程を調整して参加できたのは8名。日程を調整してから、アカヤシオの開花状況を検索して、烏帽子岳を選定した。乗合バスとタクシーの運行が同じ会社で、乗合バスの料金が350円と安いため、そこから乗り継ぐタクシー代が1,530円と比較的安上がりに登山口に行ける。歩行時間もたいしたことないだろうと思ったのだが、コースの厳しさが予想以上だった。

あらかじめ連絡はしてあったのだが、タクシーが1台しかなく2回に分けて登山口へ。登山口の駐車スペースは車が20台ほどもあった。天気が良く、Tシャツ一枚で登り出す。少し歩き始めたところで早くも下ってくる人たちとすれ違う。いつも恐がりなAさんがたいしたところではないのに足が止まってしまう。恐がるので疲労も重なって悪循環である。それでも、奥の二股まではまあまあだった。いつものこのグループの欠点だが、先に行ってしまう人がいて、グループがばらけてしまう。先行する人たちが奥の二股からコルへの直登コースに入るが、下ってくる人から厳しいと聞いて、一部は戻って来た。それでも2人はかなり登ってしまったこともあり、そのまま登ってしまう。

残りの6人は郡界尾根に向かうが、このコースでもAさんには恐く、尾根に上がるまでずっとフォローが必要だった。振り返るとかなり大人数のグループが二股で休憩しているのが見えた。このグループはコルへ直登したようで、別行動となった2人からあとで聞いたところ、ツアーで来ていた人たちのようだ。ツアーの対象となるほど人気のある山なのだと見直した。尾根に上がるとアカヤシオがやさしく出迎えてくれる。ちょうど見ごろで、今年3度目だが何度見ても嬉しくなる。マルから烏帽子岳方面と上野村へ抜ける分岐があるが、ここでも先行した2人が間違った方向へ行ってしまい、あわてて呼び戻しに行く。

風に揺れるアカヤシオを見ながらコルへ下ると眼前に烏帽子岳がそそり立ってくる。コルからの登りも厳しく、苦労して何とかAさんを登らせ、アカヤシオ咲く、素晴らしい展望の頂上に着く。もうお昼の時間にも遅いのだが、宴会をしようとアルコールも持ってきているので、下るまで我慢することにした。コルへの下りでAさんが苦労しているうちにコルから直に下るのは厳しそうだからと、3人がマルの方へ行ってしまう。残りのメンバーは迷ったが、どちらにしてもAさんのフォローが必要だから、直に下ったほうが早いだろうとの結論になった。

皆で協力して何とかAさんを二股近くまで下ろしたところで、向かいの尾根の方から呼ぶ声が聞こえる。こちらも呼びかけ返すが、向こうの呼ぶ声があまりにしつこいので何かあったのだろうかと感じ、二股に着いてようやく道に迷って大声を出していたことがわかる。道のないところを直に二股へ向かって下りるところで、うちのグループの3人のほか、ご夫婦2組が同行していた。私も登って迎えに行ったが、かなりの急斜面を、同行していた一人がうまくリードしてくれて、全員無事に下った。

全員、お腹をすかせながら登山口に戻るまでお昼を我慢し、車のなくなった駐車場で焼きソバとおでんの大パーティを一時間以上続けた。ワインが実に美味かった。時間が遅くなったので携帯で連絡して、タクシーに迎えに来てもらおうと思ったが、タクシーが出払っていて、断られてしまった。そのため役場前のバス停まで歩くことになったが、バスの時間に間に合ったのは幸いだった。

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