「たぬきせんべい」の山ある記

ニフティの「山のフォーラム」が消滅したのでブログを始めてみました

【那須】姥ケ平の紅葉

2004-10-12 23:14:22 | ハイキング
(注)このブログのスタートは2005年4月8日ですが、それ以前に@nifty「山のフォーラム」に投稿したレポを日付を遡って転載しました。

のんびりコースで那須の紅葉を満喫しました。行き帰り、雨に降られたのに、山では思わぬ天気に恵まれました。

【日 程】2004年10月11日(月)~12日(火)
【山 名】茶臼岳、朝日岳
【メンバ】本人、妻
【天 候】曇り時々晴
【コース】
(11日)那須ロープウエイ上(10:10)→茶臼岳(11:10-25)→峰の茶屋(12:10)→牛ヶ首(12:45)→姥ケ平(13:15-55)→三斗小屋温泉(15:30)
(12日)三斗小屋温泉(6:50)→隠居倉(8:10)→朝日岳(9:30)→峰の茶屋→牛ヶ首(11:30)→姥ケ平往復→ロープウエイ上(14:00)

曇りの予報だったが、朝起きると雨が降っていてがっかり。雨の中、出かけるのは気が重い。黒磯駅からのバスは途中の湯元で時間調整があって、運転手がいったん下車する。小雨から本降りになり、雨具の用意を考えていると、戻ってきた運転手が上は晴れてるようだという。信じたいが、この雨を見るとホントかなぁーと思う。しかし、ロープウエイ下駅に着くととりあえず雨はやんでいた。ロープウエイから見下ろす山肌の紅葉はまるで海底の珊瑚を見るようだ。

茶臼岳頂上を目指して登りだすと雨がポツリときた。やっぱり!と早めに雨具を着て、ザックカバーを着ける。しかし意外にも天候は回復してくる。賑やかな茶臼岳頂上で朝日岳の裾の紅葉や流石山方面のパノラマを眺めながら果物を食べて一休み。少し下った所から姥ケ平を見下ろすと素晴らしい紅葉が広がっていた。緑の絨毯がベースなので鮮やかさが引き立っている。早く紅葉の中を歩きたくなり、峰の茶屋に向かうと青空が広がってきて、とてもさわやかで気持ちよい。

峰の茶屋から茶臼岳の山腹を巻いて姥ケ平の紅葉を見下ろしながら牛ヶ首へ向かう。所々、蒸気が吹き出ている場所を通るのが、少し気味が悪い。牛ヶ首手前の分岐から姥ケ平の紅葉の海へと下っていく。振り返ると紅葉を手前に配し、山腹から蒸気を吹き出している茶臼岳と青空が美しい。姥ケ平は白砂が敷いてあるようなむき出しになった所でベンチがあり、お花見の様に地面に座り込んでくつろいでいる人たちがいる。私たちもお湯を沸かしてゆっくりお昼とする。ここから三斗小屋方面に行きかけると分岐があり、右は木道になっている。行き止まりにある池は、茶臼岳と紅葉を映して美しい。この周辺の紅葉は本当に盛りだった。

戻って、三斗小屋に向かう。ここからは人にほとんど会わず、柔らかい日差しの当たる黄葉を見ながら静かな道を歩いて三斗小屋温泉に着く。二人で個室なのはありがたい。食事は大部屋に集まって取るのだが、朝食の時に何気なく目の前の柱に貼ってある古い色紙を見て、山と川柳が趣味だった私の父が書いたものと気付き驚いた。頼まれもしないのに置いてったものだろうが、昨年末に死んだ父の足跡をこんなところで見つけるとは・・。

翌日のコースは大峠から三本槍も考えていたが、途中の沢の増水は靴を脱いで渡るほどで大変だという話を聞いたので、隠居倉から朝日岳への道に変更した。この道も紅葉がきれいだった。振り返ると流石山を背景とした紅葉がいい。稜線に出ると茶臼岳から朝日岳の眺めが広がる。しかし朝日岳方面には下からガスが上がって来ているのが気になる。隠居倉では三本槍方面まで展望が開ける。すぐ後から二人上がってきて、少し言葉を交わしている時、朝日岳方面にヘリコプターが現れたかと思うとまっすぐこちらへ向かってきた。どけどけと手を振っているので、慌てて端へ行く。まさかこんな処へ着陸などできないんじゃないかと思っていたが、ホバリングで人が降りてきた。頂上の少し手前で山道を改修しているところがあって、その工事のためにやってきたのだった。しかし、一時は何事かと驚いた。

三本槍は登ったことがあるし、往復は気が進まないのでパスして朝日岳に向かう。朝日岳の肩に荷物をおいて往復。残念ながら頂上の向こう側はすっかりガスに包まれ何も見えない。肩まで下ってくると今度は頂上全体がガスに包まれてしまった。ここからは少し岩場のある下りで峰の茶屋に向かう。もう回復しないかと思っていたガスが晴れ、また気持ちの良い青空が広がる。

峰の茶屋からは昨日、すばらしかった紅葉をもう一度見たくて牛ヶ首に向かう。牛ヶ首のベンチで姥ケ平の紅葉を見下ろしながらゆっくりお昼とする。ここから空身で姥ケ平と池まで往復した。再び牛ヶ首に着く頃にはすっかりガスに包まれてしまい、回復する様子もなくなった。こうなればあきらめもつき、茶臼岳を巻く道でロープウエイに向かう。ロープウエイ方面からやってくる人とすれ違うが、せっかく来ても何も見えないのでは本当に気の毒だった。バスで黒磯駅に着くとまたポツポツと落ちてくる。行き帰り雨なのに山ではいい天気に恵まれるという、うますぎる山旅で、紅葉を満喫できた。