「たぬきせんべい」の山ある記

ニフティの「山のフォーラム」が消滅したのでブログを始めてみました

【奥日光】三岳中央峰ミニスキー

2005-03-06 11:04:32 | 山スキー
(注)このブログのスタートは2005年4月8日ですが、それ以前に@nifty「山のフォーラム」に投稿したレポを日付を遡って転載しました。

ナスノガルーダさん、のみねさんがおすすめする、展望のいい三岳東峰からスキーで滑るつもりでした。でも、登ったのは中央峰ですから・・・残念!

【日 程】2005年3月6日(日)
【山 域】奥日光
【山 名】三岳中央峰
【メンバ】単独
【道 具】踵固定のミニ板(SALEWA swing 60)、スノーシュー(TSL205)、プラ兼用靴
【天 候】晴れ
【参 考】1:25000地形図「男体山」
【コース】光徳入口(8:50)→光徳ロッジ(9:20)→逆川源流の峠→三岳中央峰(13:40-14:20)→光徳ロッジ(15:35-50)→光徳入口(16:15)

関東南部では雪が降りそうという予報だったが、日光のピンポイント予報はヤフーでは曇り、OCNでは晴れと出た。いい方を信用して出かけた。駅では薄曇りだった天気はどんどん良くなって光徳入口でバスを降りた時は快晴に近い。雪化粧した奥日光の山々が青空に映えて気分も高揚してくる。雪の凍結した車道を行くと目指す三岳が正面に見えてくる。どうせ登り始めれば訳が分からなくなるが、三岳東峰のルートを観察しながら行く。

逆川源流の峠を目指し、光徳ロッジから雪道に入る。学習院大寮まではしっかりした踏み跡があって、スノーシューも必要ない。そこから先はスノーシューを着けるが、先行者の踏み跡を見つけた。歩幅が自分より大きいが時々修正しながら踏み跡に合わせて行く。ずいぶん楽をさせてもらった。間もなく下ってくる人に出会った。峠までの往復だけとのこと。歩幅から、大柄の人を予想してたが違った。はっきり聞かなかったが、学習院大の先生のようだ。

峠から右手の斜面を登る。急な登りで、雪も深く、踏み跡で楽をしてきた反動で最初はとまどう。登りやすいところを求め、だんだん左に寄っていき、最後は沢状のところから平坦地へと登りつく。以前に三岳主峰を登った時と同じ場所である。ここから東峰を目指してコンパスで確認しながら北東から東に進路をとる。登りとなって東へ回り込むように進む。確信のないまま、この辺が潮時だろうと見当をつけて本格的に登り出した。

最初は調子が出なくて苦しむが、ひと月前に南三岳を登ったばかりでだんだん体が「三岳登り」を思い出してくる。「三岳登り」のコツは立木の利用の仕方かもしれない。急斜面を登って少し平坦になると西にピークが見えた。たぶん中央峰だろうと、都合のいい方に考える。傾斜がなだらかになるが、西のピークと比較するとまだかなり登る必要がありそう。雪が深く、落とし穴にはまりそうな雰囲気があり慎重に進む。再び急斜面となる。ウサギの足跡が斜面を斜めに登っている。跡をついて行こうとしたが難しい。やはり立木を利用して高度を稼いで行った方が良さそう。

急登をこなしていくと所々、見晴らしの良いところが出てくる。奥白根もわずかに見えだし、戦場ヶ原も見える。東峰頂上の展望に期待が高まってくる。ついに頂上の一角と思われるところに登り着いたが、展望は良くない。頂上は地形図から受ける感じと違って、北に向かって長い。どうやら間違えて中央峰に登ったようだ。北に進んでいくと大岩があり、近くの木に赤テープが巻いてある。ここがピークの中央だろうか?眺望を求め、さらに北へ進む。

北の端でついに北側の眺望が開けた。真東から真西まで180度の展望が広がる。すぐ西の三岳主峰の向こうに奥白根、五色山、金精山が真っ白で美しい。この時期の金精山には登ってみたくなった。温泉岳、高薙山、於呂倶羅山、山王帽子そして太郎山が大きい。セーターを一枚着込んで、ゆっくりしていたが、すっかり冷えてしまい、名残惜しいが下りにかかる。

南に引き返し、さらに進むと男体山が正面に見え、急斜面となる。藪が濃すぎるが、せっかく担ぎ上げたのでスキーに履き換える。ストックはザックにしまって両手を空ける。立ち木に掴まったり、枝を払いながらの下り。枝に積もった雪や樹皮などのゴミが降って来るが、なりふり構わず下る。まさに藪スキー。下るにつれて藪が薄くなって滑りやすくなってきたと思ったら平坦になり、スキーを脱いでつぼ足で進む。かなり潜るがなんとか歩け、すぐにまた下りとなる。今度は中程度の斜度だが、クラストぎみで、立ち木もまばらで快適な斜面だった。男体山を正面に見ながら、距離もけっこうあって楽しめた。

やがて斜度が無くなると逆川の対岸の斜面が見えてくる。スノーシューに履き替え、進んでいくと、すぐに学習院大寮の近くの踏み跡に出た。朝、踏み跡をつけてくれた人が写真を撮りに出ており、会釈をして通り過ぎる。光徳温泉まで来るバスの最終に残念ながら間に合わず、光徳ロッジで温かい牛乳を飲んで少し時間調整をしてから光徳入口に向かう。望外の天気に恵まれ、疲労感もなく、すべて順調で気持ちの良い山行だった。東峰は登れなかったが楽しみが残ってるのもいいものだ。