啄木は何首の歌をつくったのでしょう。岩城之徳らよって編集された「石川啄木全集」(昭和53年)によると、収録歌数は下記のように4,124首なっています。
一握の砂 551
悲しき玩具 194
雑誌 1,220
新聞 395
歌稿ノートなど 1,401
その他 363
4,124首の内、1つの歌が、新聞や雑誌に重複して載っている歌も多く、これらを考慮して、私が数えたところ、啄木が作った歌の数は2,670首になりま
す。
その後、岩城之徳著による「啄木全作品解題」(昭和62年)によると、小樽日報に載っている匿名の58首の内31首は啄木の歌では無いとこと、また、
新しく「莬芽子集」(うわぎしゅう)36首が見つかったことにより、啄木の収録歌数は4,128首であることが載っています(歌稿のノートなども1減になっ
ています)。 啄木全集にある 収録歌数は4,124首より4首増えています。
岩城之徳は、小樽日報に載っている、一部の匿名の歌を啄木の歌ではない、と判断しました。小樽日報にも匿名の歌はまだありますし、他の新聞、雑誌にも匿名
の歌が載っています。これらの匿名の歌が、他の雑誌等に啄木の著名で載っていれば啄木の歌なのでしょうが、他の歌はどのように判断すればよいのでしょう
か。皆さんは、いかに思われますか。