武久塾

介護を受ける者として感じたことを徒然に

人命

2020-02-28 14:42:18 | 武久の視線


医療的に「人命第一」は当然のこと

しかし、僕の場合は働き盛りに倒れ
病院で意識が戻れば、どこも動かず、喋れず

(命が助かったぁ~、良かったぁ~)とは思えなかった
逆に絶望感から(死にたい)とすら思った、しかしどこも動かないから死ねない

ここで当時の感情を語る気はない

検査結果で重い病気を発見されたりした人などは
命には別状がなくて良かった、とは思えないだろう

確かに、人にとって命は一番、大切なものだ
しかしながら、同じくらいに心も大切なのだと思う

僕の入院経験は終始、肉体的な治療だった
体の痛みの治療、病の治療、これがあたり前なのだろう

僕の心
絶望感や喪失感、不安や孤立感などの心の痛みとは一人で向き合うしかなかった

人は心と体とで出来ている
体の痛みや病気の治療、心の痛みの治療

この二つの治療が同時進行していて
はじめて人間の治療と言えるのではなかろうか。



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