ぶく塾

介護を受ける者として感じたことを徒然に

忘れじの作業療法士さん

2018-10-19 09:53:02 | 武久の視線

地元の病院に転院した
当然お見舞いに来てくれる方は増える
倒れた頃に勤めていた工場のみんなも顔を見に来てくれていた

私は製造ラインの一つの班、10数名の班長をしていた
その班員の数名が訪ねて来てくれ
笑いながら仕事、趣味などの話題を懐かしく語り合った

時間の経過は忘れたが
彼らが帰った後も働いていた頃を思い出していた
それは病室でおこなうリハビリの時間だった

リハビリの時間になるのに涙が止まらなかった
天井を見つめ、働いていた頃の思い出や後悔、喪失感、不安、絶望感、、、

想いが決壊したかのように泣きじゃくった
担当のOTさんは何も聞かずに「うん、うん」と言いながら
タオルで私の涙をぬぐいながら手を握っていてくれた

そんな空間がリハビリ時間を終始流れた
「じゃあ武久さん、また来ますね」
「今日はありがとうね、次回はちゃんとするね」

療法士としての是非は私には分からないが
私の胸には強烈に残った作業療法士さんでした。




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