梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

『大老』稽古場便り・5

2008年10月01日 | 芝居
稽古場便りが“5”までゆくのは珍しいことだと思いますが、今日は<総ざらい>。
初日までまだ2日あります。御園座は本日初日ですが…。

今回の『大老』の5幕目第1場は、いわゆる『井伊大老』での<雛祭り>の場。本興行では度々かかっております。
この場の腰元は、この度2度目の出演となりますが、基本的な段取りはいつもと変わらず、特別なことはないのですが、「はんま千鳥の友呼ぶ声は…」の唄を、伴奏なしで揃えて唄うことに気を遣います。
女性が唄っているということで、なるべく高い調子でと言われておりますが、セリフならともかくも、唄を女形の声で、というのは、他に例が少ないだけに経験も少なく、声が出るか、キーはみんなと合っているか、本当にドキドキします。

幕切れの雰囲気を醸し出すための、大切なお役目ですから、心して唄わなければ!
京屋高砂屋加賀屋門弟5人による唄、なにとぞよろしくお願いいたします。



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